元国税職員さんきゅう倉田です。好きな税務調査は「任意調査」です。
大学3年になると、就職活動が始まる。
採用に直結するインターンのエントリーが開始されるので、エントリーシートを送ったりウェブテストを受けたりする。
さて、ある戦略コンサルが先日インターンを募集していた。
そのエントリーで課された問題が面白いと東大の一部で話題になっている。
伝聞なのでやや不正確ではあるが、自分自身の考える力を試すには十分である。
「戦争が起こり、暴力が禁止された世界になったため、暴力を連想させるじゃんけんのグーが禁止になった。さて、チョキとパーだけのじゃんけんにルールを2つ追加して、新しいじゃんけんを作ってほしい。ただし、チョキとパーの勝つ確率を同じにすること。3人以上でも成立させること」
この問題を東大生5名と社会人1名に出題した。
一人だけ多くの東大生が「面白い」と唸る回答があったが、これを紹介する前にダメな回答を紹介しよう。
【こちらも読まれています】◀「東大生が絶賛!某有名コンサルの就活エントリー時の『考える力が試される』問題、あなたならどう答える?」
▶てんでダメな回答とは
てんでダメな回答の例
ダメな回答の一つ目として社会人の回答を紹介したい。
戦略コンサルのウェブテストであると説明してから出題したうえで、彼は「両手使っていいの?」と質問してきた。
公平を期すためその質問には答えず、問題文以外の情報はないということだけ伝えた。
3分ほど経ってから出した答えは、「(左手でパーを作って、その上にチョキにした右手を置いて)こういう風にして、グーの代わりを作る」だった。
チョキとパーとこの新たなグーでじゃんけんをするらしい。ルールを1つしか追加していない点を指摘すると、「2つ追加しなきゃダメなの?」とまた質問されてしまった。
結局彼はチョキがパーに勝ち、パーがグーに勝つというような三竦みの状態を、パーがチョキに勝ち、グーがパーに勝つという逆回りにするルールを追加した。普通のジャンケンと何も変わらない。
グーの代わりの手は両手を使うため、挙動が他と大きく異なるし、形も何故か「チョキとパーしか使えない」に引っ張られていて、問題文をきちんと読み取れていないとみなされるかもしれない。
▶すべての東大生が唸った!秀逸な回答とは
東大生たちが唸った秀逸な回答がこちら
この話を聞いたすべての東大生が「面白い」と答えた回答を紹介する。
1. じゃんけんの1回目は1本~5本の好きな指を出してよい
2. 2回目以降はその前に出した指の本数+1本の指を出す
3. パーを出した後は好きな本数の指を出していいが、 パーは2回連続で出せない
上記ルールを読んでピンとこない場合でも、やってみると分かるが面白い。チョキとパーの勝ち負けを変えずにルールを作っているところに独創性がある。なお、「ルールを2つ追加する」など問題文の条件に反しているが、この回答者はインターンに合格した。
戦略コンサルではルールを守る以上に大切なことがあるのかもしれない。
■編集部より
子どもの勉強方法や受験・塾についてなど、「通信簿オールB」から東大合格したさんきゅう倉田さんへぜひお悩みをお聞かせください!
『お金持ちがしない42のこと』さんきゅう倉田・著 990円(10%税込)/主婦の友社
さんきゅう倉田さんの連載をまとめた電子書籍。kindle unlimitedメンバーなら無料で読めます!