大学通信は2025年1月27日、「2024年学部系統別実就職率ランキング(国際系)」を公開した。3位は常磐会学園大(2025年4月より大阪常磐会大学に名称変更)・国際こども教育学部、4位は北九州市立大・国際環境工学部、5位は昭和女子大・グローバルビジネス学部がランクイン。1位・2位は大学通信のWebサイトより確認できる。 ランキングは、医科・歯科の単科大などを除く全国757大学を対象に2024年春の就職状況を調査。560大学から得た回答(2024年12月2日現在)をもとに、系統別に学部実就職率上位校をまとめた。実就職率(%)は、「就職者数÷(卒業生数-大学院進学者数)×100」で算出。文部科学省が推奨する「就職率=就職希望者数に占める就職者の割合」と区別するため「実就職率」という表記を用いる。なお、算出方法が異なるため、各大学が公表している就職率と異なる場合がある。 ランキングには、卒業生数が80人未満の小規模学部、通信教育学部、2部・夜間主コースのみのデータは未掲載。各系統はおもに学部名称で分類しており、学科構成や教育の内容が似ていても掲載していない場合もある。大阪公立大は統合前の大阪市立大と大阪府立大の実績を掲載している。 国際系の実就職率ランキングは、3位に実就職率96.6%の常磐会学園大・国際こども教育学部がランクイン。同大学は、2025年4月より大学名を「大阪常磐会大学」へと変更し新たなスタートを切る。続く4位は実就職率96.0%の北九州市立大・国際環境工学部、5位は95.7%の昭和女子大・グローバルビジネス学部、6位は95.5%の和洋女子大・国際学部、7位は95.4%の横浜市立大・国際教養学部、8位は95.4%の中部大・国際関係学部、9位は95.2%の昭和女子大・国際学部、10位は95.0%の長野県立大・グローバルマネジメント学部となった。 5位の昭和女子大・グローバルビジネス学部は、「ビジネスデザイン」「会計ファイナンス」の2学科を設置。ビジネスデザイン学科は、同大の海外キャンパス「昭和ボストン」への留学を原則必修としており、隣接するテンプル大学ジャパンキャンパス(TUJ)との「ダブル・ディグリー・プログラム(DDP)」や、同大を3年で卒業してTUJマネジメント修士を1年間で修了する「3+1プログラム」など、グローバルな環境で学べる多様なプログラムが用意されている。また、企業などと連携してビジネスを実践的に学ぶ「プロジェクト型学修」や、選抜された3年生が1年次の必修科目「グローバルビジネス基礎演習」で教師役を務める「TA制度」といった学科独自の取組みにも力を入れている。 また、同じく昭和女子大から9位に入った国際学部は、2025年4月に「国際教養」「国際日本」「国際」の3学科体制へリニューアルする。3学科ともに「昭和ボストン」をはじめとする海外留学を原則必須としており、国際教養学科は英語圏社会の表象文化や英語教育などを、国際日本学科はプロジェクト型学修やフィールドワークを通じたジャパンスタディや観光学を、国際学科は英語+1言語(中国・韓国・ベトナム・ドイツ・フランス・スペイン)を基礎から学ぶことに力を入れている。5つの協定校での「ダブル・ディグリー・プログラム(DDP)」に参加する学生も目立つという。 そのほか、6位の和洋女子大・国際学部は、「英語コミュニケーション」「国際」の2学科を擁し、国際的教養や高い語学力、コミュニケーション能力を養う。企業や自治体と提携した授業や、ネイティブスピーカーの教員による異文化コミュニケーション力を養うカリキュラムが特徴で、卒業生は幅広い分野で活躍。実践的・実務的な授業が多く、財務会計、マーケティング論など一般の実務を意識したカリキュラムや、PBL授業・国際フィールドワーク・キャリア教育に主眼を置いた実践的科目、ビジネス英語など、実務に直結する語学科目を設置し、多様な企業への就職をサポートしている。 トップ10のうち、5校は私立大、4校は公立大となった。また、同じ大学から複数学部がランクインするなど、大学全体として国際系に力を入れている大学が着実に実績を出しているのがわかる結果となった。11位以下には、京都産業大・国際関係学部(11位・94.4%)、青山学院大・国際政治経済学部(12位・94.1%)などがランクインしている。 大学通信のWebサイトでは1位と2位の大学・学部の特徴や就職に繋がる取組みのほか、11位~29位の大学についてランキング形式で紹介している。2024年実就職率ランキング「国際系」1位は?「2024年学部系統別実就職率ランキング」一覧法学系文・人文・外国語系経済系商・経営系国際系家政・生活・栄養系看護・保健・医療系福祉系農学系薬学系理工系体育・スポーツ系観光系