【高校受験2025】千葉県公立高校入試<数学>講評…問題難度の見極めと正確な処理がカギ | NewsCafe

【高校受験2025】千葉県公立高校入試<数学>講評…問題難度の見極めと正確な処理がカギ

子育て・教育 リセマム/教育・受験/中学生
【高校受験2025】千葉県公立高校入試<数学>講評
 2025年度(令和7年度)2月18日(火)、千葉県公立高等学校入学者選抜(国語、数学、英語)が実施された。2月19日(水)に理科と社会の2教科が実施となる。千葉県教育委員会が2025年2月14日に発表した一般入学者選抜等の確定志願状況(全日制)によると、募集人員2万9,720人に対し3万3,854人が志願し、志願倍率は1.14倍だった。

 リセマムでは、京葉学院の協力を得て、学力検査「数学」の講評を速報する。このほかの教科(全5教科)についても同様に掲載する。

<数学>講評
(京葉学院 提供)
 3年前から大問構成が変わり、大問1で計算問題と独立小問集、大問2~4で「平面図形」と「関数」、「融合問題」が出題されるようになり、今年度も同様の構成で出題されました。例年出題されている作図、図形の証明(穴埋め+記述)も出題されました。ほとんどの問題の解答方式がマークシートであり、一昨年度出題された記述問題が、昨年度に続き今年度も出題されませんでした。また、ここ数年はデータに関係する問題が頻繁に出題されていて、今年度も大問1で「四分位範囲と箱ひげ図」の問題が出題されました。また、例年は「正しいもの」を選ぶ選択肢問題が出題されていましたが、今年度は「正しくないもの」を選ぶ問題が2問出題されました。全体的には例年同様、簡単な問題と難しい問題を判別し、簡単な問題を確実に得点して難しい問題でじっくり時間が使えたかどうかがポイントになります。高得点を目指す受検生は、簡単な問題でミスをしないことに加えて、大問1の(4)〇2、(5)、大問2の(3)、大問3の(3)、大問4の(4)~(6)の8問のうち何問正解できたかで差がつくと思われます。

1.計算問題・独立小問集
 昨年度と出題形式は同じで、小問数が15問、配点は51点でした。(1)は基本的な計算問題が3問、(2)は二次方程式、(3)は平方根、(4)は四分位範囲と箱ひげ図、(5)は確率、(6)は一次関数、(7)は図形の回転移動・作図の問題でした。(2)、(6)は、それぞれ〇1が〇2の誘導問題になっているので、〇1で間違えてしまうと〇2も連動して間違えてしまうものでした。また、(4)〇2は、四分位数に関する正確な知識を問うものでした。ただ、全体を通して素直な問題が多いので、解ける問題を落ち着いてミスなく得点できたかどうかが重要でした。

2.関数
 放物線の問題で、小問数が3問、配点が15点でした。(1)はグラフ上の点の座標が分かっている放物線の比例定数、(2)は三角形の面積を求める問題でともに基本問題、(3)は平行四辺形の性質を利用しつつ、三角形の面積から直線の切片を求め、2直線の交点座標と平行四辺形の性質を利用して双曲線のグラフ上の点の座標を求め、双曲線の比例定数を求める問題でした。(1)(2)の2問は基本的な問題なので、確実に得点しておきたい問題でした。

3.平面図形
 二等辺三角形の性質、円の性質、相似な図形、三平方の定理を利用する問題で、小問数が3問、配点が16点でした。(1)は(2)の記述証明の手がかりとなる知識事項の穴埋め問題で、易しいものでした。(2)は解答方針によって記述量に差が出る証明でした。(3)は三平方の定理を用いたうえで、(2)の内容を利用するよくあるタイプの出題でした。ただ、(2)の内容から「相似比」のみ利用した場合は時間がかかり、「相似比と面積比の関係」が利用できるとあまり時間がかからない問題なので、かかった時間に差が出る問題でした。解ける問題を見極めて、解ける問題で確実に得点しておきたい問題でした。

4.融合問題
 おうぎ形の回転移動から始まり、平面上を円錐が回転移動する様子を考える問題で、小問数が6問、配点が18点でした。すべて会話文の穴埋め問題で、(3)は会話文で示されている考え方を使えれば難しくはなく、(4)以降は与えられた条件を整理して利用しないと難しい問題でした。(1)~(3)の3問は確実に得点したい問題でした。


 このレポートは2025年2月18日(火)に速報として京葉学院により作成されたもの。
協力:京葉学院
《編集部》

特集

page top