東京都市大学は、生成AIを活用した英会話学習システム「Merry Chat」を開発し、2024年9月から運用を開始した。このシステムは、アーガイルと共同で開発され、学生の英会話学習を支援することを目的としている。 生成AIの応用が進む中、英会話学習においてもAIを活用する動きが見られる。日本人が英会話の練習に消極的になる理由として「恥ずかしさ」や「相手への気兼ね」があげられるが、「Merry Chat」はこれらの心理的障壁を軽減することができる。学生はいつでも自由に英語を話すことができ、適切なレベルでの会話を楽しむことができる。 「Merry Chat」は、英会話レベルを3段階から選択でき、会話のテーマや状況、使用する語彙や文法を自由に設定できる。また、会話中に使用された語彙や文法についてのアドバイスも表示される。さらに、ゲーム機能として「Guess What」や「Pass the Baton」などが搭載され、学生が楽しみながら英語を学ぶことができる。 このシステムは、個人での練習だけでなく、授業と連携して学生同士が協力し合う学習活動も想定されている。東京都市大学では、1年生の必修英語クラスを中心に「Merry Chat」を試験的に導入しており、今後は留学準備講座や英語能力試験対策クラスへの導入も検討している。 「Merry Chat」は、英語力評価機能も備えており、CEFR基準に基づいて語彙、文法、流暢さなどを評価することができる。評価結果はPDFで出力可能で、学生の学習進捗を確認することができる。東京都市大学は、このシステムを通じて、生成AIの可能性をさらに模索し、教育現場での活用を広げていくという。