2026年2月16日(月)、令和8年度(2026年度)京都府公立高等学校入学者選抜の前期選抜が実施された。京都府教育委員会が2026年2月6日に発表した出願状況によると、全日制は前期選抜募集定員5,225人に対し、9,839人が出願。出願倍率は1.88倍で、前年度の2.00倍から0.12ポイント減少した。 リセマムでは、京進の中学・高校受験トップシグマの協力を得て、西京高等学校(エンタープライジング科)の学力検査講評を速報する。このほか、堀川高等学校(探究学科群)、嵯峨野高等学校(京都こすもす科)、共通学力検査3教科についても同様に掲載する。西京高等学校(エンタープライジング科)講評 (京進 提供)英語大問1 長文読解(対話文・レポート)〔やや難〕大問2 長文読解(説明文) 〔標準〕リスニングA ディクテーション(1回読み) 〔標準〕B 英文を聞き、質問の答えとして適当なものを選んだり、数字を書いたりする問題(記号・2回読み) 〔標準〕C 会話と資料(記号・1回読み) 〔標準〕D 会話と資料(記号・2回読み) 〔標準〕 筆記は例年通り大問2題構成。大問1の長文は、被爆樹木をテーマとして生徒3人がレポートを示し、会話を展開する形で構成され、例年見られた「資料」の読み取りは今年度も出題されなかった。昨年同様に設問自体の難易度は比較的取り組みやすかったが、本文・設問を含めると読む量がかなり多いため大問1の難易度は高めである。大問2は津田梅子についての説明文。空欄に動詞を補う問題は比較的解きやすかったが、内容を60字以上75字以内の日本語でまとめる問題はやや難度が高かった。リスニング問題の構成には大きな変化はなかった。全体を通して情報量が多い試験のため、普段から長めの英文を読む練習が必要である。数学大問1 小問集合 〔標準〕大問2 関数 〔やや難〕大問3 場合の数 〔標準〕大問4 平面図形 〔標準〕大問5 空間図形 〔標準〕大問6 約束記号 〔やや易〕 今年の問題は、大問6題と昨年とほぼ同じ構成であり、大きな変化は見られず、標準レベルの問題をいかに落とさないかが鍵となった。大問1の小問集合と大問3の場合の数は標準的であり、大問3は図表にまとめるなどして確実に得点したい。大問6は一見難しそうでも、具体的な数を入れて試行錯誤することで正解を導けるため、粘り強く得点したい。大問2の関数では長さの比に文字が含まれるなど複雑な設定を手際よく処理する必要があり、大問4の平面図形では線分が通過する部分の面積(軌跡)を求める問題が出題され、図形が変化する様子を正確にとらえる力が求められた。大問5の空間図形では、必要な断面を抜き出して考える力に加え、「理由を説明する記述」が出題された。西京高校では過去にも証明問題に加え、整数や図形の性質の説明なども出されている。単に答えを出すだけでなく、解答に至る過程を論理的に記述する表現力を磨いておこう。国語大問一 論説文 『詭弁と論破 対立を生み出す仕組みを哲学する』戸谷洋志〔標準〕大問二 古文 『御伽物語』〔標準〕 現代文と古文の大問2題構成。素材文の分量は例年通りだが、全体の小問数は昨年度よりやや増加した。現代文の記述問題は70字1問、60字1問と昨年度にくらべ減少した。本文の内容が抽象的であるため、読み取りがやや難しい。筆者の主張が述べられている段落を要約する問いが出題された。古文の記述問題は40字1問、20字1問、10字1問で、記述字数は昨年度と同程度であった。おおまかなあらすじの理解や主語判定は難しくない。しかし、記述問題は話の意図をつかみ自分の言葉で表現する必要があった。全体として選択問題で基礎点をしっかりとり、記述問題でどれだけ得点できるかがポイントになったと思われる。問題を解く順番や設問を読むタイミングなど、工夫して効率よく解き進めたい。理科大問1A 物理 光の性質 〔標準〕大問1B 物理 オームの法則 〔易〕大問1C 物理 物の運動 〔標準〕大問1D 物理 浮力 〔標準〕大問2A 化学 貴ガスの発見に関する実験 〔標準〕大問2B 化学 酸・アルカリ 〔やや難〕大問2C 化学 ダニエル電池 〔標準〕大問3A 地学 フェーン現象 〔標準~やや難〕大問3B 生物 ヒトの感覚器官 〔標準〕大問3C 生物 生物の進化 〔標準~やや難〕 出題の割合は、物理が最も多く地学が最も少なかった。物理分野では、中学3年間の内容がまんべんなく出題されており、基礎的な内容に重点を置いた問題構成となっていた。化学分野では、貴ガスの発見の実験やイオンに関する問題であり、リード文を正確に把握し活用する力が問われた。地学分野のフェーン現象は、頻出されるテーマであり、類題を見たことがある受験生も多かったと思われる。難易度は記述解答の問題は生物分野から1問であった。作図問題は、物理分野から2問出題された。生物分野ではヒトの感覚と生物の進化が問われた。ヒトの感覚では、知識を身につけていれば得点につながる問題が多かった。生物の進化では、進化にまつわる系統樹に関する問題が出題されており、化学分野同様リード文を正確に読み解くことが鍵となった。必要な情報や条件が与えられるので、正確に読み取ることはもちろん時間内に解き切るための素早く内容を把握する力も必要だといえる。社会大問1 地理・歴史・公民融合(テーマ:地図の歴史と活用)〔やや難〕大問2 地理・歴史融合(テーマ:入浴の歴史と社会の変化)〔標準〕 大問1は「地図の歴史と活用」をテーマに、古代から大航海時代の地図の発展を出発点とし、排他的経済水域(EEZ)やSDGs、GISの活用まで幅広く出題された。資料や会話文をもとに判断する問題が多く、知識を活用する力が求められた。問12では、指定語句を用いて自然災害伝承碑の背景を90字以内で説明させる記述が出題され、因果関係を整理する力が試された。 大問2は「入浴の歴史」をテーマに、施浴や『吾妻鏡』、銭湯、近代の衛生観の広まりなどを扱った。史料を丁寧に読めば対応できる問題が多く、難易度は標準的であった。 全体として、資料を根拠に背景や理由を説明する力が重視された。知識を「説明できる力」まで高めておくことが重要である。 このレポートは2026年2月16日(月)に、速報として京進の中学・高校受験トップシグマにより作成されたもの。 京進の中学・高校受験トップシグマは関西・愛知を中心に全国で学習塾を展開している。最新の脳科学に基づく学習法は、自ら学ぶ力を育む学習法として高い効果を上げている。協力:京進