2025年2月26日、2025年度(令和7年度)埼玉県公立高等学校入学者選抜が実施された。 リセマムでは、早稲田アカデミーの協力を得て、令和7年度(2025年度)埼玉県公立高等学校入学者選抜の学力検査「学校選択問題・数学」の講評を速報する。このほかの教科(全5教科)と学校選択問題(英語)についても、同様に掲載する。<学校選択問題・数学>講評(早稲田アカデミー 提供) 問題の構成など出題形式は昨年度と同様で、大問5題であった。 大問1は小問集合10題、配点45点と形式、難易度ともに昨年度から大きな変化はなかった。学校選択問題の特徴である大問1から難易度の高い問題が含まれており、ここでペースを崩されないことがポイントとなる。(8)の確率の問題は条件に合う場合の数を正確に数え上げることが必要だが、与えられた条件が一筋縄ではなかったため限られた時間で正確に解答を出すのは難しい作業であったと思われる。(9)はおうぎ形と直角二等辺三角形を組み合わせた図形の面積を求める問題で、正確にとらえ計算をする力が要求される出題だった。 大問2は例年通り作図と図形の証明が出題された。(1)は円が内接する二等辺三角形の作図で、条件の設定の示し方がこれまでとやや異なる形式であった。(2)は平行四辺形になることを証明する問題。中点連結定理を利用する際の記述を書けたかが鍵を握ると考えられる。 大問3は学力検査問題と共通の出題。規則性を考える問題で、例年とはやや異なる傾向の内容であった。中学生にとっては見慣れない規則(フィボナッチ数列)に気づき、問題文に沿って解き進められたかがポイントであった。 大問4は放物線と座標平面上の図形を扱う問題。(1)は直線の式を求める平易な内容。(2)はx軸を軸として三角形を回転させた立体の体積を求める典型題であった。(3)は2種類の三角形の面積が等しくなるときの放物線上の点の座標を求める問題で、2次方程式の解が条件に合うかの確認に注意が必要。 大問5は立体図形の問題。(1)は円柱の切断面の面積、(2)は円柱の内部に接する2つの球の半径を求める問題であった。特に(2)は経験の有無が問われる問題で、立体を正面から見た図を利用して解けたかがポイントとなるだろう。 全体的に解法が見つけにくい出題は少ないが、一定の計算力が要求される問題が目立った。難易度はやや高くなった印象である。 このレポートは2025年2月26日(水)に、速報として早稲田アカデミーにより作成されたもの。協力:早稲田アカデミー(執筆:埼玉県立必勝コース責任者 漆原勲氏)