いよいよ2025年度の中学入試本番まで、残すところ数か月となった。この時期、志望校を決定し、受験スケジュールをどのように組むかいろいろと検討されているご家庭も多いのではないだろうか。 志望校との相性を確認するために、秋から冬にかけて取り組む定番の教材、過去問題集。人気校・難関校の中学入試過去問題集を取り扱う出版社として、知名度も信頼度も高い声の教育社より発売中の過去問題集の出庫状況から、注目の男子校・ねらい目校を探る。過去問出庫率前年比較(男子校編) 3年間の出庫率(前年比)を見ていくと、1位の佼成学園が前年比128.3%に。男子校で、かつ国際教育への評価も人気の理由のようだ。2位の日本学園は2026年より明治大学系列校となることが決定していることから、引き続き注目度の高さがうかがえる。3位は足立学園。ここ数年、出庫率は毎年上がり続けている。なお、佼成学園と足立学園は、すでに品切れとなっている。なお、11月時点で昨年より出庫率が5%以上伸びたのは、次点を含めると以下の12佼だった。過去問出庫率前年比較<男子校編>TOP8数字の見方例:校名 一昨年110%→昨年100%→今年95%1位 佼成学園 114.4% → 101.6% →*128.3%2位 日本学園 *178.4% → 107.2% →116.6%3位 足立学園 100.2% → 106.9% →*115.1%4位 獨協 100.1% → 98.1% → 112.3%5位 聖光学院 *112.4% → 96.8% → 111.0%6位 立教池袋 106.9% → 85.3% → 109.3%7位 慶應義塾普通部 92.4% → 97.5% → 108.1%8位 サレジオ学院 99.2% → 97.6% → 107.8%9位 本郷 103.3% → 94.0% → 107.3%10位 城北 94.8% → 96.5% → 105.9%次点…成城 105.2%、聖学院 105.1%*…品切れ YouTube「声教チャンネル」に自ら出演し、各種学校説明会等の講演や相談員としても引っ張りだこの声の教育社 三谷氏と後藤氏は、「昨年は男子校の人気の高さゆえに敬遠する傾向が見られたが、今年は男子校人気が再び戻ってきたようだ」と分析している。過去問の出庫率から、ねらい目と考えられる学校のランキングや各学校の注目の理由など詳しい解説は、YouTube動画で視聴できる。 10代の貴重な6年間を過ごす学校選び。ぜひ過去問の売れ行きや、気になる学校の出題傾向も参考にしていただきたい。◆声の教育社 三谷氏 プロフィール 学生時代から塾講師を始め、教室長・受験対策部長として約20年の指導を経験したのち、2000年に声の教育社へ入社。以来、学校担当として年間のべ100校以上の中高を訪問し続けている。中学受験業界の著名人が講師を務めることで知られる「首都圏模試センター保護者会」をはじめ、「東京私学経営者協議会」「神奈川私立中学広報会議」「安田教育研究所主催セミナー」等、多くの講演活動も行っており、「よみうり進学メディア」「塾ジャーナル」他での執筆も多数。私学や塾のオモテだけでなくウラ情報にも精通しているが、家にテレビが無いためやや世情には疎い。◆声の教育社 後藤氏 プロフィール 塾講師を10年経験したのち、声の教育社へ編集者として入社。現在は渉外業務を中心に、講演会や動画授業の講師も務める。編集部時代は毎年250校、500回以上の入試問題をひたすら解き、解説を編集するという日々を10年以上過ごす。保護者として息子の中学受験も経験。三度の飯より過去問が好き。