明光ネットワークジャパンが行った「中高生の不登校に関する実態調査」によると、子供が不登校になった時期は「中学校1年生」が29.3%ともっとも多いことが明らかになった。 明光ネットワークジャパンは、2025年7月24日から28日にかけて、不登校中の中学1年生から高校3年生の保護者400名を対象に「中高生の不登校に関する実態調査」を実施した。 調査結果によれば、不登校の子供を持つ家庭では、通信制高校を選択する割合が48.5%ともっとも高く、ついで全日制高校が40%、定時制高校が26%であった。これにより、子供の状態や学び方に応じた多様な進路選択が進んでいることがわかる。 不登校のきっかけとしては、「中1の壁」と呼ばれる中学校1年生の時期に不登校が始まるケースが29.3%と最多で、小学校高学年が20.3%、中学校2年生が15.8%と続いた。環境や学習内容の変化が大きな負担となり、早期のサポートが求められる。 また、長期休暇明けに不登校になるリスクも高く、4割以上の家庭が関連を感じていると回答。新学期を迎える際の心のケアや環境づくりの重要性が示された。 不登校支援の選択肢としては、フリースクールの認知率が52.3%で最多となり、ついで通信制高校が49.3%、学校内の別室登校が41.5%であった。支援手段の理解や情報の浸透にはばらつきがあり、保護者への情報提供の充実が求められる。 学習習慣については、不登校の子供の中でも2~4時間学習する子が4人に1人以上おり、一定の学習時間を確保していることがわかる。しかし、学習していない子供も15%存在し、個人差が大きい。 保護者が不安に感じていることとしては、「社会性が育ちにくいこと」が44.3%で最多であり、学力低下や精神的な健康状態についても不安を抱える声が多い。家庭だけでの対応が難しいため、周囲の支援や情報提供が必要とされる。 高校選びで重視するポイントは「登校日数や時間の柔軟性」が39.4%で最多であり、学習の進め方の柔軟性やメンタルサポートの充実を求める声も多かった。通信制高校選びでは、オンライン・対面の選択肢や通学頻度の選択肢が重視されており、柔軟性が保護者にとって安心材料となっている。