2025年6月、キャピタル東京インターナショナルスクール(CTIS)は、小学部を対象とするPYPにおいて、国際バカロレア(IB)より正式認定を受けた。これにより、CTISはPYPおよびMYPの両プログラムを提供するIB認定校となった。CTISは2025年2月にMYPの認定を取得しており、今回新たにPYPの認定を受けたことで、IBの包括的なプログラム提供に向けて大きな一歩を踏み出したことになる。今後は、DP(Diploma Programme)の導入に向けた準備を進め、より一貫したIB教育の実現を目指している。 CTISの創立者は東証プライム上場のLITALICOの創業者でもある佐藤崇弘氏である。佐藤氏はLITALICO代表を退任後、起業家育成やエンジェル投資、財団設立など多岐にわたる分野で活動しており、現在50社を超える企業に投資をしている。佐藤氏が日本の教育の中で学び、起業をし、またいろいろな企業の経営を見る中で、社会への接続をイメージした学校教育の必要性を痛烈に感じて、ゼロからのインターナショナルスクールの設立を決断した。また、英語が話せない保護者や海外在住経験のない家庭も通わせることができる国際学校にする方針を掲げている。 キャピタル東京インターナショナルスクール(CTIS)は、2022年4月に南麻布キャンパスにて小学部(G1-5)設立からスタートし、2023年に中学部(G6-9)、2024年には渋谷駅隣接のShibuya Sakura Stage内に幼稚部(K2-5)を設立した。社会に繋がる一貫した教育を通じて、変化の激しい現代を生き抜く力を育む国際教育を実践している。 CTISでは1クラス定員12名の少人数制を採用し、1クラス1人の専任ホームルームティーチャーと必要に応じてバイリンガルのサポートティーチャーやティーチングアシスタントがつく。インターナショナルスクールの日本語授業は中途半端になりがちだが、CTISでは日本語ネイティブとして国内でも高いレベルの国語力を身に付けるために、週3コマの質の高い日本語授業を提供している。教材は日本の学校で使用している国語の教科書、および漢字ドリルを採用している。 また、CTISは「作ることで学ぶ」STEAM教育を通じて、仮説して検証すること、PDCAを回すことを学生のうちから自然に身に付けていくこと、さらにプログラミングを含むITリテラシーを身に付けることで、社会への接続をスムーズにするカリキュラムを提供している。さらに、社会で活躍する経営者や専門家をゲスト講師として招き、学年を横断して学ぶPBL学習を提供している。1か月から3か月におよぶプロジェクト学習で、ゲスト講師のワークショップ、課題解決に向けた調べ学習、ディスカッション、成果物の作成、プレゼンテーションを行い、最後の授業ではゲスト講師からのフィードバックを受ける。 このたびの認定取得にあたり、日ごろより多大なる支援と協力を賜っている教職員、生徒、保護者に感謝の意を表している。今回のPYP認定は、すでに認可を受けているミドル・イヤーズ・プログラム(MYP)とあわせて、CTISが国際バカロレア教育のさらなる発展を目指している姿勢を強く反映するものだ。CTISにおけるPYPでは、生徒たちが「好奇心」「探究」「自己発見」を通して学びを深めていく。探究型の学習プロセスを通じて、子供たちは問いを立て、深く調べ、教科を越えて世界とつながる視点を育む。事実の暗記ではなく、自分にとって意味のある実社会の課題を探究することで、理解を深めていく。この学びを通して、生徒たちは自分がどのような学習者であり、何に関心をもち、どのように考え、どのように社会に貢献できるかを見出していく。また、自分の考えを発信する力、行動を振り返る力、そして経験から学び成長する力を育んでいく。PYPの学習者とは、主体的で、思いやりがあり、心を開いて学ぶ姿勢を持ち、自らの学びに責任をもてる人間である。そして、周囲や世界にポジティブな変化をもたらす存在となることを目指す。