ポートのグループ会社である就活会議が運営する企業口コミサイト「就活会議」は、「学生が本当に行ってよかったINTERNSHIP 2025」を発表した。就活の早期化にともない、大学3年生の夏に実施されるサマーインターンシップの重要性が高まっている。2026年卒学生のサマーインターンシップ参加率が過去最高水準に達したという調査結果もあり、本選考前のサマーインターンシップの開催・参加が本選考前の重要なプロセスとして広く浸透している。 26卒のサマーインターンシップにおいては、完全対面形式での開催割合は53.7%と、昨年(51.6%)と同程度の結果となった。新型コロナウイルス感染症による社会影響が収束して以降は、対面開催を再開しながら、遠方からも参加できるなどのメリットがあるオンラインの選択肢を残すスタイルが定番化しつつある。 また、同Webサイトに寄せられたインターン体験記から、インターンシップの参加によって「その企業への志望度が上がった」と答えた人は70.6%、「選考に有利になった」と答えた人は84.6%と、それぞれ、前年より4~5%増えたことがわかった。かつては学生の職業体験や企業理解を深める機会としての側面が強かったサマーインターンシップだが、現在では、その後の本選考や内定獲得に直結する重要なステップととらえて参加している学生も増えてきている。このような就活の早期化にともない、企業側は早期に優秀な学生を囲い込む機会として、サマーインターンシップを開催する傾向が強まっていると考えられる。 今回、上位にランクインした企業は「社員の手厚いサポート」「企業理解とマッチ度の確認」の2つが受賞のポイントとなった。「社員の手厚いサポート」という観点については、インターンシップ中に社員と密接なコミュニケーションが取れる企業が評価されている。学生からは、インターンシップを通して印象的だったこととして「ワーク中は常にメンター社員に質問できる環境だった」「社員とともに昼食をとる機会も多く、働く環境についてざっくばらんに聞くことができた」などのコメントがあげられた。 また、上位にランクインした企業を見ると、インターンシップを通してその企業での実際の業務や社風を肌で感じられ、「企業理解とマッチ度の確認」ができたことで志望度がアップしたと評価されている。さらに、業務を実践し理解が深まったことにより「同業他社にも興味をもった」「もともと志望していた業界からさらに視野を広げるきっかけになった」などのコメントが集まった。学生に新たな発見をもたらし、就活の軸そのものや、就活の進め方に影響を与えたインターンシップが高く評価されている傾向にある。1人あたりのインターン参加企業数が5社以下だった26卒の学生は全体の87.3%で、昨年から20%近く増えており、就活における「時間対効果」を意識する学生が増加していることがわかった。そのため、業界・企業と自分とのマッチ度を的確に見極められるインターンシップがよりポジティブに評価されていると考えられる。 このようにインターンシップは、学生が業務内容や企業の雰囲気の理解を深められる機会である。サイトや企業説明会だけでは伝わらない、「参加して初めてわかる企業の生きた魅力」を学生に効果的に伝えられるかが、今後のインターンシップにおいてますます重要になると言える。26卒を対象とした2024年のサマーインターンシップにおいても、まさに学生ひとりひとりと真摯に向き合い、公式サイトだけではわからない企業のリアルな姿や働くことの魅力を伝えられた企業が、学生からの高い支持を得る結果につながっていると考えられる。【総合評価が高かった部門】総合的に満足度が非常に高く、その後の就職活動に良い影響があったと評価された企業1位 花王2位 西日本電信電話(NTT西日本)3位 建設技術研究所4位 EYストラテジー・アンド・コンサルティング5位 アイシン【業界理解が深まった部門】実施企業に対する理解のみならず、その業界全体の理解も深まったと評価された企業1位 千代田化工建設2位 三井住友信託銀行3位 ソニーセミコンダクタソリューションズ4位 建設技術研究所5位 クラレ【メンターのコミット部門】「社員が全力で取り組んでくれた」「積極的にフィードバックをくれた」などメンターに対する評価が高かった企業1位 アイシン2位 デロイト トーマツ リスクアドバイザリー3位 日鉄日立システムソリューションズ4位 ビズリーチ5位 ザイマックスグループ【自己成長につながった部門】プログラムを通じて、自分自身を大きく成長させることができたと評価された企業1位 日本M&Aセンターホールディングス2位 BIPROGY3位 KPMG税理士法人4位 花王5位 ソニーセミコンダクタソリューションズ【テーマが興味深かった部門】実践的・刺激的・独創的などテーマそのものが興味深く、さまざまな気付きを得たと評価された企業1位 ザイマックスグループ2位 ニデック3位 ソニーセミコンダクタソリューションズ4位 西日本電信電話(NTT西日本)5位 プログリット【選考に有利に働いた部門】インターンシップに全力で取組み結果を残すことで、本選考も有利に進められると評価された企業1位 EYストラテジー・アンド・コンサルティング2位 クレディセゾン3位 アマゾンジャパン4位 ソフトバンク5位 ミルボン