PECOFREEは、高校教師と高校生の子供がいる保護者を対象に実施した「高校生の食生活と学力の関係」に関する調査結果を発表した。高校教師、保護者共に8割以上が食事の質が学力に影響すると考えており、学習効果向上のためにも適切な食習慣の確立が求められる結果となった。 「高校生の食生活と学力の関係」に関する調査は2025年2月21日~26日、「高校教師」「高校生の子供がいる保護者」と回答したモニターを対象にインターネットにて実施した。調査人数は高校教師505名、高校生の子供がいる保護者506名。 調査結果によると、高校教師の82.8%、保護者の91.3%が「食生活は生徒の学力に影響する」と回答。多くの教師と保護者が、食事の質が学力に影響すると考えていることが明らかになった。 一方で、保護者への質問で「子供は1日3食しっかりと食事をとっていますか」との問いに対し、「毎日とっている」は67.6%にとどまり、約3割の高校生が1日3食とれていない実態が明らかになるなど、高校生の食生活の実態については課題も浮き彫りになった。 特に注目すべきは、「ほとんどとっていない(7.5%)」および「まったくとっていない(1.6%)」をあわせると、約1割の高校生が十分な食事をとれていないという点。食生活の乱れや、何らかの事情で食事が確保できていない可能性を示しており、高校生の健康や学習への影響が懸念される。 食事をとらない理由としては、「食欲がないから(41.3%)」「時間がないから(34.8%)」「朝食を食べるとお腹が気持ち悪くなるから(23.9%)」などがあげられた。 高校教師に、生徒に食生活に関する指導を行う際に必要だと思うことを尋ねると、もっとも多かったのは「保護者との連携の強化(50.5%)」で、以下「専門家による講義の実施(44.8%)」「授業カリキュラムで食育の導入(38.4%)」と続いた。 一方、保護者に平日の子供の昼食について悩みを尋ねると、「毎日お弁当を作るのが大変(39.7%)」「栄養バランスがとれているか心配(36.0%)」といった声が多かった。 食生活を改善するために、学校としてどのような取組みができるかの問いには、高校教師の41.0%が「学生食堂の充実」、38.4%が「栄養バランスを考慮した食事サービスの導入」を求めている。 また、平日の昼食について、どのようなサービスがあったら良いか尋ねたところ、保護者の58.1%が「学校で昼食を提供する仕組み」、32.0%が「栄養バランスを考えたお弁当配達サービス」を望んでいることがわかった。 高校生の食生活の改善は、学力向上だけでなく健康維持の観点からも重要な課題だと考えられる。学校と家庭が協力し、子供たちが健康的でバランスの良い食事をとれる環境を整えることが求められるだろう。