「お前は本当にダメ主婦だな!」在宅勤務になった夫が毎日監視してくる。掃除や食事へ口出しされ、エスカレートするモラハラに私は | NewsCafe

「お前は本当にダメ主婦だな!」在宅勤務になった夫が毎日監視してくる。掃除や食事へ口出しされ、エスカレートするモラハラに私は

女性 OTONA_SALONE/LIFESTYLE
「お前は本当にダメ主婦だな!」在宅勤務になった夫が毎日監視してくる。掃除や食事へ口出しされ、エスカレートするモラハラに私は

夫婦問題・モラハラカウンセラーの麻野祐香です。

結婚生活において、お互いの適度な距離感を保つことは、心地よい関係を続けるために大切です。しかし、コロナ禍をきっかけに在宅勤務が増えたことで、夫婦間の問題が浮き彫りになるケースが多く報告されるようになりました。

「家庭の時間が増えるのは嬉しいはず」と思われがちですが、実際には長時間同じ空間で過ごすことで、干渉やモラハラが加速し、離婚に至ることもあります。今回は、私が実際にお話を伺ったM子さんのエピソードをもとに、在宅勤務がもたらす夫婦間の摩擦やモラハラの実態をお伝えします。

※本人が特定されないよう設定を変えてあります

家にいる時間が増えたときから悪夢が始まった

「もともとモラハラ気質の強かった夫は、在宅勤務が増えてから更にひどくなりました」とM子さんはおっしゃいました。

43歳のM子さんは、5歳年上の夫と、小学校低学年の子ども1人の3人家族。普段は仕事で外出していた夫が、コロナ禍の影響で在宅勤務をするようになったことで、家庭内の空気が一変しました。

例えば、こんな出来事がありました。

「掃除機をかけていたとき、夫がリビングにやってきて『いつもそんなやり方で掃除しているのか?もっと隅までやれよ』と言ってきました。これまで私の掃除で家は綺麗に保てていましたし、夫に声をかけられたときも普段通りきちんと掃除をしているつもりだったので、『大丈夫だよ』と返したら、『お前は手抜きなんだよ。ダメ主婦だな』とため息をつかれたのです。その一言が本当に刺さりました。」

夕食の準備をしているときにも、夫の干渉は続きます。

「『いつも同じような料理ばっかりだな、家族に食べてもらうという意識がないのか?』と言われたので愕然としました。食べてもらう、という言葉が衝撃的でしたし、『いつも作ってくれてありがとう』と考えるのが普通じゃないのかと思い『作る人の気持ちは考えないの?』と答えると、『本当にお前は考えが浅いな』と言われました」

毎日家族のために頑張っているのに、全否定されるような気分になったと、M子さんは悲しい顔をしてうつむきました。

■コロナ禍で在宅になった夫のモラハラが加速したのは、なぜでしょうか。その心理は以下になります。
  1. 在宅時間の増加 :家にいる時間が長くなることで、家庭の細かい部分に目が行き過ぎ、批判的になる。
  2. ストレスの増加 :仕事や生活の変化、コロナという不安によるストレスが家庭内での苛立ちとなって現れる。
  3. 支配欲求の強化: 家庭内で自分が優位に立ちたいという気持ちが更に強くなり、妻をターゲットにする。

元々モラハラ気味の夫が、コロナ禍で在宅時間が増えたことでストレスも増え、妻を支配することでストレス発散をしようとするのです。また、上記の3にあるように家庭内での順位付けをしたがる気持ちも強いのです。

自分の機嫌を自分で取るのが大人というものですが、モラハラをする人は自分の機嫌を自分で取ることができないのです。

エスカレートする夫

「朝、夫がオンライン会議をしていた時、私はベランダで洗濯物を干していました。夫から文句を言われると思ったのですが、私もパートの出勤時間があるので本当にそっと洗濯を干していました。でも夫は『洗濯物を干す音がうるさい、集中できない』と怒鳴ってきました」

夫は自分の仕事が一番大事で、M子さんのパートは誰でもできるもの、いつ辞めてもいいもの、代わりはいくらでもいるものだから重要ではないと思っていました。

夫の口癖は「代わりはいくらでもいる」。M子さんのパートの代わりはもちろん、妻としてのM子さんの代わりもいくらでもいるから、文句があれば出ていけばいいと本気で思っていたようです。

そのうち、食事中の会話でも緊張を強いられることが増えたそうです。

「夕飯を食べながら、『今日は何してた?』と夫に聞かれたので、子どもの勉強を手伝っていた話をすると、『一流大学も出ていないお前が子供に勉強を教えた?間違いを教えるから辞めてくれ』と指摘されました」

M子さんは専門学校卒業なので大学は出ていません。経歴を持ち出してけなしてくる夫に心がえぐられるようだったといいます。

自分なりに一生懸命子供と向き合っていたのに、子供の前で何度も馬鹿にされ「勉強しないとお母さんみたいに学歴のない女になるぞ」と否定されて、M子さんは憔悴していきました。

さらに夫の干渉は、M子さんの些細な行動にも及ぶようになりました。

「買い物に行くときも、『何を買うのかリストを見せろ』『どこのスーパーで買うのか言え』と細かく指示されるようになりました。これまでもモラハラではありましたが、金銭面に関してはしつこく言わなかったので、私は我慢できていたのです。『夫が働いてくれるから私たちが生活できる』と思えたからです。でもコロナ禍で家にいる時間が増えたことで、夫の口出しがどんどんエスカレートしていったのです」

息の詰まるような生活でしたが、幸いM子さんはスーパーのパートをしていたので、家から出ることはできました。パートの行き帰りだけが息抜きの時間だったと当時を振り返ります。ただ、夫は家にいても家事はしないので、夫の昼ごはんの用意までしてから出かけなければならない状態が続き、M子さんのストレスは極限に達していきました。

本記事では、在宅になった夫のモラハラがエスカレートする理由、その心理について説明いたしました。

続いての▶▶「モラハラから抜け出すための『心のお守り』を得た私。ついに夫に立ち向かった日

では、追い詰められたM子さんがついに夫に立ち向かった、その軌跡についてお届けします。


《OTONA SALONE》

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