キャリタスは、2026年3月卒業予定の大学3年生(理系は大学院修士課程1年生を含む)を対象に、2025年1月1日時点での就職意識や就活準備状況について調査を実施した。企業の就活セクハラ防止策として評価できるものは、「夜間の面会禁止」60.2%が最多だった。 調査期間は2025年1月1日から8日までで、1,011人の学生が回答した。調査の背景には、学生の就職活動に対する意識の変化や、企業の採用活動の多様化がある。特に、給与や待遇を重視する学生が多いことがわかり、就職先企業を選ぶ際に重視する点は文系・理系ともに「給与・待遇が良い」が1位となった。ついで「将来性がある」が2位にあげられた。これらの結果は、学生が将来の安定性や成長性を重視していることを示している。 就職活動に関する情報の入手先としては、「就職情報サイト」が文理ともに約9割で最多となり、「各企業のホームページ(採用サイト)」が続いた。これにより、学生がインターネットを活用して情報を収集していることがうかがえる。 インターンシップ等の参加状況については、参加経験がある学生は92.7%にのぼり、参加社数は平均10.2社であった。これにより、学生が積極的に企業との接点をもち、実際の職場環境を体験していることがわかる。また、1月1日時点での本選考受験状況では、「本選考を受けた」学生は53.7%で、前年同期の54.7%に続き半数を超えた。「内定を得た」学生は27.9%で、前年同期の23.6%を4.3ポイント上回った。 志望企業の選考スケジュールの認知状況については、7割(70.1%)の学生が本命企業の選考スケジュールを認識していることがわかった。また、志望企業の本選考の前に対面での接点が必要と考える学生は8割強に上り、計86.2%に達した。これにより、学生が対面でのコミュニケーションを重視していることが示された。 就職活動解禁までの準備の進め方・方針については、「合同説明会に参加したい」「まだ知らない業界・企業を探したい」と考える学生が前年調査より増加していることがわかった。これにより、学生が多様な業界や企業に興味を持ち、積極的に情報を収集していることがうかがえる。 企業の就活セクハラ防止策についての考えでは、防止策を企業に義務付ける「法改正検討の動きを知っている」学生は3割(30.3%)であった。評価できる防止策としては、「夜間の面会禁止」が60.2%、「面会時の飲酒禁止」が56.5%の順であげられた。これにより、学生がセクハラ防止策に対する意識を持っていることがわかる。 今回の調査結果は、2026年卒業予定の学生が就職活動において何を重視し、どのように準備を進めているかを示している。企業側もこれらの結果を参考に、学生のニーズに応じた採用活動を行うことが求められる。