学情は2024年11月29日、2026年卒業予定の学生を対象にした「就職人気企業ランキング」を発表した。文系部門では伊藤忠商事がトップに立ち、理系部門では味の素が1位を獲得した。文系では「マスコミ(新聞・放送・広告・出版・芸能・エンタメ)」が上位に多くランクインし、理系では「食品」や「IT・ソフトウェア・インターネット」「情報・調査・コンサルティング」が人気を集めた。 このランキングは、2024年4月1日から10月31日までの期間に、全国の大学3年生と大学院1年生を対象に実施された。調査方法は、あさがくナビ登録学生へのメール告知とWeb入力フォームによる回収、さらに学情主催のイベント来場学生へのWeb入力フォームによるアンケート調査を通じて行われた。有効回答数は5,476件で、選択式で最大5社を選ぶ形式であった。 文系部門で1位となった伊藤忠商事は、非資源分野を主力とし、アパレルやコンビニ大手「ファミリーマート」を軸にした生活消費分野での業績が学生に親しまれていることが人気の要因と考えられる。3位には集英社が入り、4位東宝、5位講談社、6位KADOKAWA、10位小学館と、マスコミ関連企業が10位以内に5社、30位以内に8社ランクインした。また、2位オリエンタルランド、12位星野リゾート・マネジメント、13位JTBグループなど、レジャーや旅行、ホテル業界も人気を集めている。 一方、理系部門では味の素がトップに立ち、8位森永製菓、11位日清食品グループ、13位カゴメ、15位明治グループ(明治/Meiji Seika ファルマ)など、食品関連企業が30位以内に10社ランクインした。また、4位アウトソーシングテクノロジー(OSTechグループ)、5位Sky、6位NTTデータグループ、22位野村総合研究所、25位グーグルなど、IT・ソフトウェア・インターネット、情報・調査・コンサルティングが人気を集めている。 特に、1位の味の素や2位のソニーグループなど、上位にランクインしている企業の多くは、初期配属を明確にした「ジョブ型」採用を実施している。若い世代を中心にキャリアの自律を志向する傾向が強まる中、仕事内容や経験できる業務が明確な「ジョブ型」に高い関心が集まっていることがうかがえる。 この調査を通じて、文系と理系で異なる業界が人気を集めていることが明らかになった。文系ではマスコミ関連が、理系では食品やIT関連が注目されており、学生たちの就職先選びにおける業界の多様性が見て取れる。◆2026年卒「就職人気企業ランキング」文系TOP101位:伊藤忠商事2位:オリエンタルランド3位:集英社4位:東宝5位:講談社6位:KADOKAWA7位:任天堂8位:味の素9位:大日本印刷(DNP)10位:小学館◆2026年卒「就職人気企業ランキング」理系TOP101位:味の素2位:ソニーグループ3位:任天堂4位:アウトソーシングテクノロジー(OSTechグループ)5位:Sky6位:NTTデータグループ7位:トヨタ自動車8位:森永製菓9位:資生堂10位:大日本印刷(DNP)