映画監督を夢見る美紀夫(坂東龍汰)。26歳の春、新人監督賞を受賞し、商業映画デビューのチャンスを掴んだ彼に課せられたのは、自身が最も苦手とする“恋愛映画”の脚本を監督することだった。9年間恋人のいない美紀夫は、恋愛経験の乏しさに頭を抱える。そんな彼に、ミニシアター勤務の親友は「脚本通りに自分で恋愛して、映画に落とし込めばいいんじゃない?」と提案。その言葉をきっかけに美紀夫は、映画レビューサイトで見つけた映画好きのツグミ(髙石あかり)と出会う。毎週土曜の夜から日曜の朝にかけて、映画を観る2人だけの時間を重ねていくが――。
「YOASOBI」を輩出した小説投稿サイト「monogatary.com」(モノガタリドットコム)と「羊文学」がコラボし、2021年に始動した小説×音楽の垣根を越えた新人作家発掘プロジェクト「羊文学賞」。本作は、同賞の第2回において1000を超える作品の中から大賞に輝いた短編小説の映画化。羊文学の「夜を越えて」から着想を得て生まれた物語をベースに、映画ならではのオリジナル要素と新たな解釈を加えて映画化。
恋愛経験に乏しい映画オタクの青年が、恋愛映画の脚本を書くために仕掛けた計画的な恋愛。作られた出会いは恋愛を超えて、自分の人生を生きようともがく主人公たちの姿を映し出す。憧れと現実の間で生まれるラブストーリーだ。
映画愛にあふれた微笑ましいナードぶりから一人のクリエイターとして覚悟を纏っていく姿まで、美紀夫の成長過程を巧みに表現した坂東は、「最高の映画になっていると思います。楽しみにしていてください!」とメッセージを寄せる。
人見知りだが愛情深く、明るく振る舞ってもその裏で夢と現実のギャップに苦しむリアルな人物像を体現した髙石。「想像もつかないアイデアや本番で何が起こるのかわからないほど自由に役を生きる姿に多くの刺激と楽しさをいただきました」と撮影をふり返った。
そして、主人公たちがそれぞれベランダで何かに思いを馳せる瞬間を切り取ったティザービジュアルも到着。「土曜日は、僕が僕を演じる日。」「土曜日は、私が私を演じる日。」という、対になる2つのコピーは、本作に仕掛けられた大きなテーマを象徴するとともに、物語の核心へとつながる重要な言葉でもある。なぜ同じように自分を演じるのか、物語の終盤に明かされる真実によって新たな輪郭を帯びていく。
脚本・監督は『青葉家のテーブル』の遠藤泰己。『ドライブ・マイ・カー』の撮影・四宮秀俊、『愛がなんだ』の照明・加藤大輝、『敵』の録音・伊豆田廉明といった実力派スタッフが集結。また、原案小説の始まりとなった「夜を越えて」が、劇中曲として新たな輝きを見せる。なお、「羊文学」公式YouTubeチャンネルにて、「夜を越えて」のスペシャルMVが公開中。坂東と髙石が出演し、映画本編ともリンクするような親密な時間が切り取られている。また、映画のノベライズ版の発売も決定した。
【コメント到着!】坂東龍汰(主演 鵜飼美紀夫役)
長年の知り合いだった遠藤監督と一緒に映画作りができたこと、心から嬉しかったです。スタッフの皆さんの映画愛に触れて、僕自身も改めて映画の現場がさらに好きになりました。安心して身を置ける現場で、幸せ者だぁと毎日思っていました。そして、遠藤監督が長い時間をかけて生み出したこの映画に少しでもパワーを、と思いながら演じさせていただきました。
髙石あかりさんは今回が初めての共演でしたが、目の中に吸い込まれてしまうんじゃないかと思うほど魅力的なお芝居をされる方で、毎日たくさんの学びがあり、丁寧に話し合いながらお芝居を作り上げることができました。
最高の映画になっていると思います。楽しみにしていてください!
髙石あかり(主演 山中ツグミ役)
遠藤監督が時間をかけて企画・制作されたこの作品は、
脚本や事前にいただいた役や作品に関する資料の一つ一つから、熱量と愛情を感じました。
だからこそ、その思いに応えたい、監督の描くものを形にしたいという思いで、撮影に臨みました。
いつかご一緒したいと願っていた坂東さんとの共演は、本当に嬉しかったです。
想像もつかないアイデアや本番で何が起こるのかわからないほど自由に役を生きる姿に多くの刺激と楽しさをいただきました。
キャラクター一人一人が丁寧に描かれ、迷いながらも何かに向き合っていく姿は、きっと愛おしく映ると思います。様々な視点が交差する作品なので、何度も劇場に足を運んでいただけたら嬉しいです!
遠藤 泰己(監督・脚本)
はじめまして。映画『サタデー・ナイト・シアター』の監督・脚本を務めます、遠藤泰己と申します。
まず、原案となる短編小説を預けてくださった著者のゆきはるさん、制作中に何度も背中を押してくれた名曲「夜を越えて」(劇中でも流れます!)を託してくださった羊文学さん、そしてこの映画を一緒に作り上げてくださったキャスト・スタッフの皆さんに、心より感謝申し上げます。
映画『サタデー・ナイト・シアター』は約5年前、プロデューサーから原案となる短編小説が送られてきた日にはじまりました。
不器用な映画好きの登場人物たちは、「何者」と「何者でもない」の狭間にいました。そして男の方は、映画監督を目指していました。その姿はどこか自分にも似ていました。
原案から受け取ったエッセンスに情熱と、少しのひねくれを注ぎ、これでもかというほどキャラクターたちにぶつけ、自分の体重が乗った脚本が完成しました。
この映画の登場人物たちは、素直で、ひねくれていて、自信過剰で、いつも不安です。そんなアンビバレントな彼らを、少し恥ずかしくも、愛おしく思っています。
自分へ、そして自分に似た誰かへ向けてはじめたこの企画は、いつの間にか予想よりずっと遠いところまで広がっていきました。
その先で、坂東龍汰さん、髙石あかりさんと出会い、この春に映画を撮影しました。とにかく主演のお二人がかわいくて、キラキラ輝いていて、モニター越しにずっと見ていたくなりました。お二方以外の素晴らしいキャストの皆さん(まだ解禁前ですが……お楽しみに!)も、それに呼応するかのように素晴らしいお芝居が映像に焼き付いています。
5年の歳月をかけて、文字通り夢のようなキャスト・スタッフの皆さんと作り上げた映画は、僕なりのラブストーリーです。
余談ですが、良い映画を観た後、いつもの景色が違って見えることがあります。願わくば、貴方がこの映画を観終わって映画館を出た後、いつもの景色が少しだけ違って見えますように。
どうか、期待していてください。その期待を、さらに飛び越えてみせます。
来年の春、劇場でお会いしましょう!
羊文学
「夜を越えて」は、自分に必要のなくなったことたちに別れを告げるために作った曲です。
”恋人との別れ”というテーマを借りましたが、人の目を気にして無意識に我慢していたことや、幼い頃から自分を縛り付けていたものたち、つまり、社会的に是とされるのに、どこか自分に馴染まない価値観を手放し、自由になっていきたいということを歌いました。
映画では、曲に込めた、何か、衝動のようなものをうまく掬い取ってくださいました。
朝方の風が鼻につんとくる切なさ、若いということの無敵さ、それゆえの切なさ、それが全部集まった衝動が、巧みな物語の底に流れている。
それがこの曲と映画を強く繋いでいると思います。
とっても面白いお話です。お楽しみに。
『サタデー・ナイト・シアター』は2027年春、公開予定。
「サタデー・ナイト・シアター (Not) A Love Story」は11月18日(水)発売。












