この度解禁されたのは、主人公・琴子(小八重)と彼女の担任教師である曽根(二階堂)の運命を大きく左右する物語の鍵となる本編シーンと、二階堂や役所広司、岡田准一、竹野内豊、吉田羊、坂東龍汰らが作品への想いを馳せる特別映像。
幼い琴子を案じ、孤児院へ連れていこうと必死に手を差し伸べる曽根だが、親が帰ってくることを信じて疑わない琴子は頑なに拒む。迫り来る現実と混乱の中、曽根は説得をあきらめざるを得ず、大切な生徒である琴子を1人その場に残して立ち去ってしまう――。
曽根と別れた後、戦後の混乱期をたった1人で生き抜く危険に直面した琴子は、自らの身を守るために髪を刈り落とし、“少女”を捨て“少年”として生きていく決意を固める。
一方、生徒を見捨ててしまった後悔を抱えながら生きる曽根もまた、のちに琴子の父親の友人から「琴子を探している」という知らせを受けたことで、止まっていた時間が動き出し、再び彼女を探す旅へと踏み出していく。互いの運命が交錯する、物語の鍵を握る重要なシーンだ。
さらに本作には日本映画界を代表する名匠・トップクリエイター陣が結集。今回解禁されたシーンは、白組によるVFXにより空襲後の焼け野原や混沌とする街並み、人々の生活感が細部までリアルに表現されており、観る者を当時へと引き込む重厚な映像世界を作り上げている。
やがて琴子は、少しの間、子どもたちの面倒をみる漁師の山井甚平とけいの老夫婦(役所・田中)、闇市で暮らすことを余儀なくされた子どもたちを受け容れる新興ヤクザの組長・菊沢(岡田)や、散り散りになった子どもたちを迎え入れる孤児院の館長・鷹間(吉田)、子どもたちの理解者になろうとする新聞記者・諸積(坂東)など、様々な大人たちに出会い、戦後の過酷な社会の中でそれぞれの選択で子どもたちの未来を繋いだ大人たちに支えられていく。
「大人たちがこの作品を見るべき」本作魅力を明かす特別映像併せて解禁された特別映像には、重厚な本編映像とともに、過酷な時代に向き合ったキャスト陣がそれぞれの言葉で作品への熱い想いや「今の時代こそ届けるべき」魅力を明かす、貴重なインタビューが公開。
元担任教師・曽根を演じた二階堂は、「戦争を肯定する言葉であったり、理屈みたいなものを目にする機会がすごく増えた印象があって」と現代の情勢へ想いを巡らせ、「もちろん子どもたちにもこの作品を見て戦争というものを感じてほしいですし、それと同じくらい、今この社会を作っている大人たちがこの作品を見るべきだと思いますし、戦争というものは本当に起こしてはいけないというのを、真っ直ぐにこの作品とともに言えるような、そういう風になってほしいなって思います」と力強い想いを話し、いまを生きる全ての人々へ向けた切実なメッセージが込められていると語る。
さらに、孤児たちを受け入れる海苔漁師を演じた役所は、「心にとどまるということがその映画の一番の力だと思うんですよね。映画の中に込められた想いというものを少しずつでもいいから吸収していく。西川監督の映画は何かきっと大人にも子どもにも心に強い印象を残していくような気がします」と語り、映画が持つ確かな力と世代を超えた広がりへの期待を込めた。
音楽家で琴子の父を演じた竹野内もまた「本当にこの作品で過去を知ることによって、少しでもより良い未来へと繋げていくことができたら素晴らしいんじゃないのかなと感じるものがありました」と、過去を知り未来へ紡ぐことの大切さを訴える。
また、闇市を束ねる組長・菊沢役の岡田は、西川監督の演出力を称賛しつつ「『見て面白かったね』の先にある感情を呼び起こしていくのが、孤高の監督のひとりだと思うので」と前置きし、「世界が混乱していく中で、どういう風に日本の映画として伝えていくことがあるのか。この作品がたくさんの人にどういう意味をなしてくるのか。今の時代だからこそ、強い意味を持ってくると思っています」と、混迷する現代社会における本作の普遍的な価値を力説。
新聞記者・諸積を演じた坂東は、自身も脚本を読むまで戦争孤児の現実を詳しく知らなかったと明かし、「戦争が本当に起きていたことって、自分から学びに行ったり知ろうとしないと分からないことだと思います」と素直な実感を語りながら、「作品を作って発言していくということはすごく意味のあることだなと感じました」と、表現者として歴史を伝え広める意義を噛み締めた。
施設館長役の吉田は、「戦争を知っている世代がいなくなることの怖さというか、伝える温度が失われていくということだと思います」と時代の移り変わりに触れつつ、「ただ私たちに何ができるんだろうということを考え続けることが大事で、小さいもの、弱いものに目を向けて、彼らがどうやったら幸せに暮らせるかということを考える。実はそれが平和への近道なんじゃないのかなという風に思いました」と問いかけている。
『わたしの知らない子どもたち』は全国にて公開中。






