9月17日より韓国・釜山で開催され、26日にクロージングを迎えた第30回釜山国際映画祭で、本年度より新設されたコンペティション部門に選出されていた本作。
主演のタクヤを演じた北村、タクヤと共に闇ビジネスに手を染める若者・マモルを演じた林、タクヤの兄貴的存在・梶谷を演じた綾野の3名が、同部門に出品された作品の中で卓越した演技を見せた俳優に贈られる
審査員からの受賞理由として挙げられたのは「それぞれ個性がありながらも完璧に調和した、この3人の若い俳優たちの演技は、セリフに若々しいエネルギーを吹き込み、観客が登場人物と共に笑い、涙し、成長できる特別な力を示していた」こと。本作での彼らの存在感と演技がいかに強い印象を残したかを物語っている。
受賞したことに対して北村は「率直に3人でとるっていうのが、すごいこと」と感激。綾野も「3人で1人の感情として捉えてもらえたことがとても嬉しい」とコメント。
林も「まだ実感がわかない」としつつも「僕たちの作った映画が釜山で評価され、称賛され、それが形になったっていうのがすごく嬉しい」と喜びもひとしおの様子。



そして「たとえ大きな夢や、何か大きな意義を見出さなくても、自分を支えてれる誰かがいるなら、ここに生きる意味は大いにあるということだと僕は思っています。それを教えてくれたのがこの映画であり、今日来られなかった北村匠海さん、綾野剛さんです」と話し、「今日のこの特別な瞬間を、この特別な感情を、日本に帰って3人で分かち合いたいなと思います」と共に受賞を果たした先輩たちに感謝。

『愚か者の身分』は10月24日(金)より全国にて公開。