気象庁は2025年7月18日、関東甲信・北陸・東北南部で梅雨明けしたと発表した。関東甲信では、前年と同日で、平年と比較すると1日早い「平年並み」の梅雨明けとなった。梅雨明け後は猛暑に備え、熱中症にも注意が必要だ。 気象庁によると、梅雨は気象現象であり、梅雨入りと梅雨明けは平均的に5日間程度の「移り変わり」の期間がある。気象庁では、1991~2020年の30年間の観測値をもとに梅雨入りと梅雨明けの時期を「かなり早い」「早い」「平年並み」「遅い」「かなり遅い」という5階級に区分して振り分けている。 現在までの天候経過と1週間程度の見通しをもとに、梅雨の入りと梅雨明けの速報値をまとめた気象庁の「梅雨の時期に関する気象情報」によると、2025年は九州南部で平年よりかなり早い5月16日ごろに梅雨入りした。その一方、沖縄では平年よりかなり遅い5月22日ごろ、九州北部・四国は平年より遅い6月8日ごろ、中国・近畿・東海は平年より遅い6月9日ごろに梅雨入り。関東甲信・北陸は6月10日ごろ、東北南部・東北北部は6月14日ごろから梅雨に入っていた。 梅雨明けは、沖縄・奄美・九州南部・九州北部・四国・中国・近畿・東海で平年よりかなり早い時期に到来。これらの地域に続き、気象庁は7月18日、関東甲信・北陸・東北南部の梅雨明けを発表した。 梅雨明けの期間は、関東甲信で平年より1日早く、前年と同日で「平年並み」。北陸は平年より5日早く、前年より13日早く、東北南部は平年より6日早く、前年より14日早く、いずれも「早い」梅雨明けとなった。梅雨がないとされる北海道を除き、まだ梅雨明けしていないのは東北北部のみとなる。 梅雨明けの蒸し暑くなる時期は熱中症に注意が必要。日本気象協会では、2024年の梅雨明け後は、熱中症による救急搬送者数が約1.5倍に増加したとして、梅雨明け後の猛暑に備えた暑熱順化(事前に体を暑さに慣れさせること)の大切さなどを訴えている。