2025年7月10日(木)、浅草花劇場であっとせぶんてぃーんのワンマンライブ『Road to 2000 TOKYO Fight1/66』が開催された。
あっとせぶんてぃーん(略称・あっせぶ)は、秋葉原と大阪と名古屋で展開するメイドカフェ『あっとほぉーむカフェ』で給仕する現役のメイドたち(=永遠の17歳)から生まれたユニット。2016年に期間限定で結成後、2017年より現役メイド350人(当時)の中から選ばれたメンバーで現役のメイドとアーティスト活動を両立する。
『あっとほぉーむカフェ』という非日常感(メルヘン)いっぱいのテーマパークから飛び出してきたメイドたちが、それぞれの夢に向かって羽ばたいていく、1つの成長物語でもある。2024年9月15日に新メンバーを加え、7人組の新体制で同年12月18日、氣志團・綾小路 翔プロデュースでメジャーデビューした。
本ライブは、7月9日にリリースした綾小路 翔プロデュース第2弾シングル「アキハバラ・ラヴァーズ」の発売記念ワンマンライブ。ライブタイトルの“2000”は、9月14日に開催するワンマンライブの会場・LINE CUBE SHIBUYAのキャパシティ、“1/66”は開催までの日数を示している。
SEが流れ、カラフルなライティング、サイリウムの光に迎えられ、ステージに並ぶ7人。「バタフライ・エフェクト」でスタートし、力強い歌声とダンスでステージを舞うと、つららが“まだまだ行けんだろー!”と煽り「Beginning」へ。気合いの入ったパフォーマンスで、勢いを加速させる。
あっとほぉーむカフェを象徴するような楽曲「Maid in you」でメルヘンな世界へ誘い、ファンに向けて“ご一緒にお願いします! せーの!”の合図でキュートな“萌え萌えキュン”をお見舞い。
歓声と拍手が起こり、MCへ。“ご主人様、お嬢様、お帰りなさいませ”と、改めて観客をお出迎え。ちろるの“あっとせぶんてぃーんのこと大好きですか?”にファンは“大好きー!!! ”と返し、コール&レスポンス。なあなは翌日が加入300日と明かし、ライブで“殻を破りたい”と意気込んだ。
続く「アマデウス」は、明るい未来へ向けてもがき進むような感情を描いたドラマチックな1曲。サビ終わりのロングトーンや健気な表情が印象的だ。ステージが赤く照らされ「ツバキ姫」へ。可愛らしさと色気と危うさが混在する楽曲で、大人びた雰囲気が漂う。
MCに入ると、“氣志團万博やワンマンで氣志團のライブを観させていただき胸を打たれた。私たちも魂のこもった歌をお届けします!”と、氣志團の「房総魂」を披露。スペシャルゲストとして、氣志團のDANCE&SCREAM担当・早乙女 光が大太鼓を叩きながら登場。歓声が沸き起こる会場。ファンは“オイ!オイ!”と盛り上げる。地元愛のこもった、熱く温かく、懐かしさや哀愁を感じさせるメロディを、あっせぶがしっかりと歌い上げる。
歌い終わると、早乙女が声を発さずホイッスルで観客の声援に応える。会場の声量次第で、次の曲へいけるかいけないかを早乙女がホイッスルを吹きながら判定し、7回目くらいでついに合格が出る。
早乙女とメンバーが立ち位置につくと、綾小路 翔プロデュースのメジャー第1弾シングル「メイド in Nippon」をドロップ。イントロが流れると、会場からは“おお〜!!”の声。早乙女のブルーの衣装があっせぶのブルーの衣装に馴染む。キレがあり軽やか、コミカルで可愛らしいダンスを魅せる早乙女。途中でバランススクーターに乗って手に持った銀テープを発射するなどエンタテインメントに溢れている。
千葉と秋葉原、地元を歌う2曲をコラボレーション。元気を与えるサウンドでエモーショナルな空気が会場を包む。
早乙女とのコラボが終わり、後半は今回のライブのきっかけである「アキハバラ・ラヴァーズ」。ストリングスが心地良く、ストレートな歌声が溶け込む。第2弾シングルカップリング曲「フラジャイル」(TM NETWORK・木根尚登作曲)で儚い歌声を聴かせ、しっとりタイムから一点、夢と希望の詰まった「リボン」、疾走感のある「メイデンティティ」で畳みかけ、こえびの迫力のある歌声と声量に拍手が起こる。軽快なテンポの「はなはなはなび」ではコールも強くなり、より一層情熱的になっていく。勢いそのまま沸き曲「あっせぶんぶん」でフィニッシュ。
ファンの熱のこもった“萌え萌えきゅん”のアンコールが鳴り響き、ブルーのポロシャツにチェック柄のスカートという、一見、女子高生の雰囲気もある衣装で再びステージに現れた7人。うちわを振り、爽やかな夏曲「Summer time」を披露し、青春の時が流れる。
MCでは、9月10日に3rdシングルを発売することをサプライズ発表。
リーダーのこえびはLINE CUBE SHIBUYAへの意気込みを聞かれ、2020年のなかのZEROで当時最大規模だったが、観客が少なかったと“悔しかった”と吐露。LINE CUBE SHIBUYAに向けて“たくさんの人に来てほしい。いい景色だった、いいライブだったで終わりたい”と話すと、メンバーと肩を組み“LINE CUBE SHIBUYA を満員にさせます!”と決意表明。会場からは温かい拍手が送られた。
ラストは、もう一度「アキハバラ・ラヴァーズ」をパフォーマンスし、締め括った。
前半はメジャーデビュー前の楽曲、後半はメジャーデビュー後のシングル収録の楽曲で構成。楽曲、歌唱力、ダンス、表現力、一体感と厚みが増し、LINE CUBE SHIBUYAへの勢いを付けるにふさわしい、現在の最高地点を見せた。
(文:赤木一之/撮影:平野タカシ)
【メンバー コメント】
◆ちろる過去1緊張して過去1笑ったライブでした!初めてあっとせぶんてぃーんを見る方も多かったので自分達の伝えたい想いもパフォーマンスで伝えられた熱いライブだったと思います!房総魂が思い入れのある曲なので早乙女 光さんとコラボ出来た事がとても嬉しかったです。 ◆つらら本当に濃密なライブでとても楽しかったです!早乙女さんが登場された瞬間ご主人様お嬢様が心の底から笑顔になっていて本物のアーティストの方のパワーを感じて感動しましたし私もこんなアーティストになりたいと思いました!貴重な経験と最高の思い出になりました▽ ◆こえびとっても熱い時間でした!スペシャルゲストに早乙女 光さんをお迎えし、ご主人様お嬢様の熱量も強く感じられました!!あっとせぶんてぃーんのライブの楽しさがたくさんの方に伝わってたらいいなと思います。 ◆えまちぃ最高に楽しかったです!笑顔になったら笑顔が返ってくる!幸せ!!って気持ちです!ご主人様お嬢様の存在に改めて感謝だなと思ったし、早乙女 光さんとのコラボも本当に貴重な機会でした。もっと私達も頑張ろう!と思いました!でっかくなりたい!! ◆みしな約2ヶ月の2ndシングルのリリースイベントが終わり最後にワンマンライブでご主人様お嬢様、関わってくださるたくさんの方々に感謝やたくさんの気持ちを届ける気持ちでステージに立ちました。本当にあっせぶに関わる全ての人が大好きです!! ◆ちなつとにかくずっと楽しかったです!気持ちが溢れて「この瞬間がずっと続いてほしい」と何度も泣きそうになりました(笑)特に房総魂で、つららさんの煽りから早乙女さんが登場された瞬間は鳥肌が立ちました!早乙女さんとメイド in Nipponを踊れたこと、一生忘れません! ◆なあな体力を使い切るくらい全力で挑もうと思っていたのですが、本当に楽しくて有言実行できた気がします!早乙女 光さんと一緒にメイド in Nippon や房総魂を披露させていただき、今日だけの特別なステージを沢山の方に見ていただけたのも嬉しかったです! ※▽はハートマーク
【セットリスト】
Road to 2000 Tokyo Fight 1/66
01.オープニングSE02.バタフライ・エフェクト03.Beginning04.Maid in youMC05.アマデウス06.ツバキ姫MC07.房総魂MC08.メイド in NipponMC09.アキハバラ・ラヴァーズMC10.フラジャイル11.リボン12.メイデンティティ13.はなはなはなび14.あっせぶんぶんMC
アンコール01.Summer time(long intro)MC02.アキハバラ・ラヴァーズMC