水ぼうそう、都内11保健所で再び基準値超え…注意喚起 | NewsCafe

水ぼうそう、都内11保健所で再び基準値超え…注意喚起

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東京都における定点あたり患者報告数(水痘)
  • 東京都における定点あたり患者報告数(水痘)
  • 東京都における水痘の発生状況(保健所管轄地域別)<2025年24週>
 東京都は2025年6月19日、水痘(水ぼうそう)の患者報告数が第24週(6月9日~15日)に再び注意報基準を超えたと発表した。都内31保健所のうち、文京や目黒区など11保健所地域で注意報レベルにあり、ワクチン接種やマスク着用、こまめな手洗いなど感染予防を呼びかけている。

 水痘は、一般に「水ぼうそう」として知られる水痘・帯状疱疹ウイルスによる感染症。潜伏期間は10~21日。特徴的な症状は水疱(水ぶくれ)と38度前後の発熱で、全身に直径3~5mm程度の盛り上がった赤い発疹(丘疹)が出現する。数日にわたり新しい発しんが次々と出現し、すべての発しんが痂皮(かさぶた)になるまで6日程度かかる。通常は軽症で、一度の感染で生涯その感染症にかからない終生免疫を得ることが多いが、成人は重症になるケースもあるため注意が必要だ。

 東京都内264か所の小児科定点医療機関から報告された定点あたり患者報告数によると、第24週(6月9日~15日)の患者報告数は1.09人。東京都内では、2020年以降、水ぼうそうが注意報基準を超えることはなかったが、2025年4月から患者数が増え、5月26日から6月1日(第22週)に注意報基準を超えた。その後、一旦は基準を下回ったものの、再度注意報基準を超え、2020年以降でもっとも多い患者報告数となっている。

 保健所別では、31保健所のうち11保健所で患者報告数が水痘の注意報基準1.0人に達しており、11保健所管内の人口合計は、東京都全体の34.8%になる。注意報レベルにある11保健所の発生状況をみると、「文京」6.50人がもっとも多く、「目黒区」3.00人、「練馬区」2.23人、「町田市」1.63人、「多摩立川」1.57人、「多摩小平」1.47人、「渋谷区」1.25人、「中野区」1.17人、「新宿区」1.13人、「江東区」1.11人、「池袋」1.00人と続いている。

 ウイルスによる感染症である水ぼうそうのおもな感染経路は、空気感染、飛まつ感染、接触感染の3つ。もっとも有効な予防策はワクチン接種であるため、東京都は、1歳を迎えたら速やかに定期接種を受けることを推奨。また、飛まつ感染・接触感染を避けるため、外出時にはマスクを着用し、こまめに手洗いをするなど基本的な感染対策を心がけるよう、呼びかけている。
《畑山望》

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