鏡に向かうたびに、「シワが増えた」「頬が下がってる」なんて老化ポイントを発見するたび「はぁ~っ」とため息。そんな毎日を送っていては、老化を加速させるだけなんです。
体と心の健康に、より良い情報を求めてアンテナを張っているオトナサローネは、ヘルシーオイル・プラス・コンソーシアムが主催した「医師本人が実践!インナービューティーメソッド・レッスン」と題したイベントに参加。登壇されていた、消化器内科医であり、「むき卵肌ドクター」と称される工藤あき先生の若々しさの秘密について、お話を聞きました。
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▶多忙でも継続できる「美肌活」
忙しい人でも簡単&続く!青魚、アマニ油、エゴマ油、毎日手軽にとるなら、どれを選ぶ?
私が特に意識しているのは「炎症」です。炎症が起きると糖化や酸化が加速して、老化を進めることがあるからです。美肌のためには炎症を抑えることが必要なので、オメガ3を毎日取り入れています。
オメガ3は主に、青魚、アマニ油、エゴマ油に含まれ、毎日とることで効果が期待できます。厚生労働省が摂取目標とするオメガ3は、1日2g。青魚ならアジ3匹分が必要となり、毎日続けるのは難しいはず。忙しい中で手軽にとるなら、アマニ油やエゴマ油を提案します。魚に含まれるEPAやDHAといったオメガ3は代謝が早いのに対し、アマニ油やエゴマ油は代謝がゆっくりで、体内に長く留まるメリットもあるからです。
オメガ3を取り入れるのに、毎日活用しやすいのが「味噌汁」です。好みの具材で味噌汁を作り、食べる直前にアマニ油を小さじ1杯かけるだけでOK。私はこれを、「飲む美容液」と呼んでいます。味噌は発酵食品なので腸内環境を整えるのに最適な上、味噌に含まれるオリゴ糖によって善玉菌も増える効果が。具材に根菜類やキノコ類などを加えれば、食物繊維もとれます。具だくさん味噌汁はおかずにもなってくれるので、私は毎食欠かしません。
オメガ3は無味無臭なので、味噌汁だけでなくどんな料理にかけても味を損なわないことも魅力です。ただし熱に弱いので加熱調理中ではなく、出来上がった料理に「かけるだけ」にしてください。
▶美人女子が毎日飲んでいる「美肌味噌汁」。何を入れる?
むき卵肌Drが太鼓判! 究極の美肌味噌汁には「オメガ3オイル」と「旬の具材」を入れて
これからの季節にピッタリな味噌汁は、「トマトと小松菜の美肌味噌汁」です。トマトに含まれるリコピンは抗酸化作用があり、日焼け止めに役立つと言われています。小松菜もビタミンCが豊富で肌のハリを保つ効果が。どちらも、オイルと一緒に摂ると吸収力が高まります。また、潤いのある肌をキープするには、季節の旬野菜を選ぶのが○。例えばトマトに対するリコピンの量は、夏が冬に比べて約3倍多く含まれます。
ここで、私の朝食例をご紹介しますね。我が家の朝食は、和食が中心。朝は炭水化物とたんぱく質をとることで、体内時計がリセットされます。たんぱく質は朝とると、筋肉の維持にも貢献します。食物繊維を意識して、主食はもち麦入りご飯が定番です。納豆は最強の食材で、発酵食品として腸内環境にも良いし、混ぜるだけで食べられる手軽さも魅力。味噌汁には、アマニ油を入れています。
おかずは魚やお肉をメインに、タンパク質が不足しないように考えています。ビタミン補充のためにサイドメニューにはサラダをプラス。上に乗っているのがブロッコリースプラウトです。ブロッコリースプラウトに含まれる有効成分「スルフォラファン」には、抗糖化作用があるので、1日25gほどを目安に。バナナ入りヨーグルトも、腸活を意識して毎朝食べています。
老けにくい食材は、たくさんあります。一部をリストにしたので、食生活に上手に取り入れてみてください。
▶女医が選ぶ「老けにくい食材リスト」がこちら
「老けにくい食材リスト」
・もち麦おにぎり(食物繊維)
・冷凍ベリーミックス(ポリフェノール)
・納豆や豆腐などの大豆製品(イソフラボン)
・アマニ油やエゴマ油を使用したサラダ(オメガ3)
・カカオ70%のチョコレート(ポリフェノール)
・レモン(クエン酸)
読者世代の女性たちを見ていると、無理をして気力だけでがんばって心や体の不調を訴える人が多いと感じます。体を内側から労ってあげるためにも食生活を見直し、アマニ油を試すことから始めてみませんか。見た目が若返ると気持ちがイキイキするだけでなく、体のポジティブな変化も実感できるでしょう。
【取材協力】
消化器内科医 工藤あき先生
美腸・美肌評論家。日本内科学会認定医、日本消化器学会専門医、日本消化器内視鏡学会専門医。一般内科医として地域医療に携わりながら、腸活×菌活を活かしたダイエット・美肌・エイジングケア治療にも力を注いでいる。植物と美の関係をひもとく、日本でのインナーボタニカル研究の第一人者としても注目されている。その美肌から「むき卵肌ドクター」の愛称で親しまれ、メディア出演多数。美容や食生活に関する書籍も数多く執筆している。2児の母。