神奈川県横浜市の公立小学校を卒業し、家から徒歩35分の公立中学校に進学し、推薦で日本大学藤沢高校に入り、内部進学で日本大学理工学部建築学科に進んで、卒業後は東京国税局に入局。
内部事務や税務調査をやって2年と1月で退職し、NSC東京に入学。同期にはおかずクラブやニューヨーク、鬼越トマホークがいます。
▶芸歴10年、35才でコンビ解消。この先どうする?
35才でコンビ解散。よし勉強だ、東大受験だ
芸歴10年となった35歳。半年前にコンビを解消し、今後どうするか考えていた。いまさら新しい相方を見つけて劇場で漫才やコントをやるのが正しいのか。自分の能力では、ネタをやってお金がもらえることはない。そんなことをいつまでも続けるのか。
もっと自分の得意な分野で勝負すべきではないかと思うに至る。よし、勉強だ。東京大学を受験するぞ。
合格して所得を伸ばし、恋人を幸せにするんだ。お金があればそれだけで幸せだとは思わないが、お金があれば不幸を回避できるし、他人に幸せを与えることができるはずだ。
東京大学の受験は自分の能力を測る良い機会かもしれない。小学校や中学校の頃は成績が並だったし、高校大学では成績は上がったものの所属するコミュニティ全体の学業のレベルが高くないので当然だった。
国家公務員になったら、有名私立大や地方国立大出身者ばかりで、さらに就職浪人も多かったから、自分と比べるととても大人に見えた。たくさんの物事を知っているし、落ち着いている。
自分が賢いなんて思う機会は全くない。
▶有名私大出身でも不合理な大人たち
芸人になって出会った。有名私大出身の不合理な大人たち
芸人になると、自分が賢いと感じるようになる。でも、それはあくまで相対的にそう感じるだけで、自分は日常的に学術書を読むような人間でもなく、知識には限りがある。世間一般に自分は賢くない。
芸人になって数年後、アルバイトを辞め、たくさんの仕事をするようになった。仕事で一緒になる人たちは、MARCHや関関同立、早稲田といった有名私立大の出身者がほとんどで、ぼくは賢い人がたくさんいるんだなあなどと思っていた。
どうして仕事で一緒になった人たちの大学を知っているかと言うと、Facebookの友達申請が届くからだ。プロフィールを見て、その人がどんな人なのか把握している。
さて、ぼくが出会う大人たちは、大抵不合理だった。
▶東大受験を決意したきっかけは
「だらしない」と言われる芸人より、「だらしない」仕事をする人々
この世の中で最もだらしない職業である芸人。そんな芸人の端くれのぼくより、だらしがない人が多かった。すぐにメールの返事をしないとか、納期を守らないとか、容易に他人の時間を奪うとか、報酬の振込が遅れるとか、ミスがあっても謝らないとか枚挙にいとまがない。
そういうときぼくは決して怒らないが、不合理だなと思っている。そして、その不合理の集積が、ぼくの東大受験への扉を開いた。
▶▶つづきの【後編】では、「仕事しながら東大受験。勉強をやめないために用意したものとは」ついてお伝えします__▶▶▶▶▶