神奈川県横浜市の公立小学校を卒業し、家から徒歩35分の公立中学校に進学し、推薦で日本大学藤沢高校に入り、内部進学で日本大学理工学部建築学科に進んで、卒業後は東京国税局に入局。
内部事務や税務調査をやって2年と1月で退職し、NSC東京に入学。同期にはおかずクラブやニューヨーク、鬼越トマホークがいます。
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▶なぜか合格できる気がした
ルーズな大人たちを見て「ぼくは東大に合格ができる」と確信した
東京大学に合格するという自信がなければ、受験は始められない。ぼくは大学受験の経験がなかったが、東京大学には受かる気がした。
今まで出会った不合理な大人たち。
彼らの学歴が高かったこと、そして彼らより自分の方が論理的に思考し、短い時間で判断することに長けていると感じていたことが、ぼくにひとつの予想を与えた。
ぼくは賢いかもしれない。
芸人特有の日々たくさんの人と出会うという環境がぼくに道を示した。
▶受験勉強のモチベーションを保つコツ
受験勉強のモチベーションを支えた「受験する理由」
1年ほど受験勉強を続けたところで、恋人には振られてしまう。最悪だ。大切なものを失ってしまった。もう後戻りはできない。
受験する理由は20個ほどあった。20個なければ、勉強を続けることは難しかっただろう。それぞれの理由がぼくのモチベーションに与える影響には波がある。理由が少なければ、もういいやと受験をやめてしまうこともあっただろう。
毎年3月には浪人を決める受験生が数万人いる。受験勉強を続けるなら、どうして浪人してまでその大学に入りたいのか、理由を複数考えるとよい。それがきっと君の力になる。
▶40歳の大学2年生
40歳の大学2年生。誕生日会に集まった東大生たち
ぼくは現在2年生だ。2月10日に秋学期の試験が終わり、2月11日は誕生日だった。40歳になった。
とても恐ろしい。
所帯を持たずに40代になるとは思っていなかった。公務員になったときは20代で結婚すると思っていたのに。
記念すべき不惑の40歳は自宅で誕生日会をすることにした。東大生だけ集めた誕生日会。小学生が行うような食事や催しを自ら用意するお誕生日会だ。
25人の友人が来てくれた。昔は東大生にエンカウントするだけで「え!?東大生なんですか?」と驚いていたが、家の中に20人以上の東大生がいても驚くことはない。
慣れてしまった。
友人たちの多くは、誕生日プレゼントを用意してくれていた。ケーキやワイン、英語のテキスト、食品などだったが、東大生全体が裕福ではないことを知っているので、感謝しつつも申し訳なさを感じた。
誕生日会は13時から23時まで実施した。朝から準備していたぼくはへとへとだ。最後まで残ってくれた友人たちを送り出すとき、一人が玄関で言った。
「しまったなぁ、プレゼント持って来なかったなぁ」
とても気にしているようだ。もちろんプレゼントがもらえたら嬉しいが、手ぶらできても構わない。彼らは大学生なのだ。ぼくの日本大学のときの友人なんて、30代になって友人の家に行くときも手ぶらだ。
反省と後悔が東大生をより成長させる。その気持ちだけで嬉しいよ。みんな来てくれてありがとう。
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