2025年3月12日(水)、令和7年度(2025年度)大阪府公立高等学校入学者選抜のうち、一般入学者選抜の学力検査が実施された。3月7日の出願締切時点(2025年3月7日発表)で、単位制を除く全日制普通科(専門学科併置校を含む)は募集人員2万75人に対して、学校全体の志願者数が2万271人、競争率は1.01倍となった。 リセマムでは、開成教育グループの協力を得て、「理科」の講評を掲載する。このほかの教科(全5教科)についても、同様に掲載する。大阪府<理科>講評(開成教育グループ 提供)<総論>大問1 太陽と月の動き 標準大問2 電流とその利用 標準大問3 生物の種類の多様性と進化 やや易大問4 もののとけ方と水溶液 やや難 問題の全体の難易度は、昨年度より若干下がった。昨年度と比較して、記述問題に関しては、文章の一部を埋める形式の記述問題のみが出題され、文章的記述問題がなくなった。語句の記述問題に関しては、例年通りの出題であった。また、計算問題に関しても例年通りであったが、大問4の計算問題に関しては難易度が高かった。教科書の用語を理解するとともに、実験・考察に関する会話とグラフを読み解く力、公式の活用ではなく問題の意味から計算を考える力が求められ、高い読解力が必要とされた。 大問1では、太陽に関する知識や日食と月食のしくみについて問われた。太陽と月の日周運動の性質を踏まえ、図や表を読み取りながら考察する問題が出題された。 大問2では、回路と電力量から、直列回路と並列回路のちがいについて問われた。オームの法則や電力を求める公式を理解したうえで、設定された条件の中で公式を適切に活用する力が求められた。 大問3では、生物の細胞のつくりや進化、相同器官について問われ、ショウガを題材とした実験から、単子葉類の維管束のつくりを考察する問題が出題された。 大問4では、溶解度と再結晶について問われ、溶解度曲線のグラフや実験の文章から必要な情報を的確に読み取ったうえで答える問題が出題された。特に、溶解度を利用した濃度計算は解き方に工夫が必要で、難易度が高いものであった。<トピックス>・文章記述問題の減少・大問4(5)溶解度における濃度計算がやや難 このレポートは2025年3月13日(木)に開成教育グループが作成したもの。協力:開成教育グループ