富山県教育委員会は2024年11月20日の県総合教育会議で、現在34校ある全日制の県立高校を段階的に減らし、14年後の2038年度(令和20年度)までに20校程度とする方針を示した。このうち、2~3校程度は県内の拠点校として大規模校(1学年400~480人)の新設を目指す。 富山県総合教育会議では、2024年度に県立高校教育振興検討会議でまとめられた提言を踏まえ、将来の県立高校のあり方について議論を重ねている。11月20日に開かれた第4回会議では、「令和20年度までに実現を目指す県立高校の姿(案)」を公表。目指す県立高校の姿を「次世代とやまハイスクール(仮称)」と名づけ、さまざまな学科構成と学校規模を用意し、幅広い選択肢を提供する案を提示した。 現在34校ある全日制の県立高校は、県全体の募集定員が4,000~5,000人程度と見込まれることから、全県で20校程度まで段階的に減らす方針。学校規模は、1学年400~480人の大規模校を2~3校、1学年200~240人中規模校(改修含む)を13~15校、1学年120人以下の小規模校を3~4校程度を予定。 県内の拠点校として新設予定の大規模校については、職業系専門学科または普通系学科に「スタンダード」「STEAM」「グローバル」「未来創造」「地域共創」の複数の学科構成を設け、多様な進路希望をもつ生徒と出会い、さまざまな考え方に接することで他者と協働する力を身に付けることができる学校を目指す。 中高一貫教育校や国際バカロレア認定校、外国人生徒特別枠など、提言で示された、さまざまなタイプの学校・学科等との親和性も考慮した学科構成となっている。 今後、富山県では段階的に必要となる再編などについて検討を進め、2024年度中をめどに基本方針を取りまとめる予定だという。