日本で唯一の琵琶及び尺八の女性奏者である長須与佳(ながすともか)のソロ作品が10月9日に配信された。
元々世界的に人気が高い彼女ではあるが、今夏は和楽器ユニット「Rin’」のメンバーとして米国ヒューストン公演で2000人近い聴衆を圧巻のパフォーマンスで魅了した。また、国内では、2023年に話題の創作歌舞伎 刀剣乱舞「月刀剣縁桐」に参加し、新たなファンを開拓している。
今回配信されたのはアルバム「めぐる郷、めぐる君」とミニアルバム「若葉色に吹かれて」の2作品。
「めぐる郷、めぐる君」は、ノスタルジア溢れるアルバムで、「録音は故郷で」と、親戚の「蔵」をレコーディングスタジオに改良する徹底ぶり。自然に触れて育った情景や人の温かさを鮮やかに映し出している作品ばかりだ。唯一のボーカル曲「めぐる郷、めぐる君」は、奏者全員が一斉に録音する一発録り。アレンジのバリエーションが豊かな所も大きな魅力となっている。
「若葉色に吹かれて」は、東日本大震災後に依頼されたコンサートのために作曲した表題曲を含むミニアルバム。被災した長須自身は、どのような状況下においても芽吹いていく生命の逞しさに力をもらい、希望を感じられる事への有り難さを音にしたためたと話す。現在は、学校公演の子供たちへのメッセージソングとしても演奏されている。
海外でも好評だった前作に続き、今作も話題になることは間違いなし。新しい和楽器ポップスをチェックしてみてはいかがだろうか。
【長須与佳コメント】
この度、2つのオリジナル作品が配信される事となり、とても嬉しく思います。「景色の見える音楽」を目指す原点となった曲『めぐる郷、めぐる君』も収録されています。私の音楽が、皆さんの心安らぐひと時になれたら素敵です。是非、お楽しみください。