【モデルプレス=2024/08/06】俳優の高杉真宙(たかすぎ・まひろ/28)が8月7日、俳優15周年を記念したPHOTOBOOK「I/my」(読み方:あいまい)を刊行。2年半もの間、本心をさらけ出す連載を継続して感じたこと、逆に彼がファンに聞いてみたいこととは?【インタビュー前編】【写真】高杉真宙、波瑠とのベッドシーンが悶絶級 押し倒し合い・キスし合い…◆高杉真宙 15th Anniversary Photobook「I/my」本書では、2021年からスタートした雑誌「+act.」の連載「きり、とる。」で届けてきた写真と文章に加え、高杉が“今1番行きたい”と願った場所・長崎の街を旅した撮り下ろしカットを収録。連載パートは、自身で27枚撮りの使い捨てカメラを持ち運び、A~Zから始まる英単語をテーマに設定してシャッターを切った27回分を総まとめ。撮り下ろしカットでは、カメラマンの石田真澄がフィルムカメラで高杉を追い、その時々の大切な一瞬を切り取った。ありのままの日常を切り取った、全篇フィルムカットで送る1冊である。◆高杉真宙、2年半で得た学び・新たな発見― 2年半にわたってつづってきたものが形になったということで、改めて連載してきたものを見て気付きや感じたことはありましたか?高杉:カメラを持って毎月一つのテーマと写真を出すというのはかなり大変だったんですけど、2年半のうちの最初は「僕は本当に周りを見られていないんだな」と思いました。撮りたいものが全然見つからなくてすごく時間がかかっていたんですけど、徐々に自分は色々なものを見つけるときや集中しなきゃいけないときに耳を使っているんだなと気付きました。別に色々なものから音が聞こえてくるわけではないんですけど、イヤホンとかつけて歩いていても撮りたいものが全く見つからないんですよ。だから僕は耳を使って色々なものに向かっていく人なんだなと。完成したものを見て思ったのは、その時々で思ったことが載っているので「このときってこんなこと思ってたんだ」みたいな気恥ずかしさがあって。まとめてもらって嬉しい反面、自分の2年半がすごく凝縮されている感じがして恥ずかしさもちょっとありますね(笑)。― ご自身ではこの2年半で変わったなという感覚が大きいですか?それともあまり変わっていない感覚ですか?高杉:自分が変わったというよりは、毎月ちょっとずつ心境の変化があるんだろうなという感じがしました。それはそのときやっている作品によっても違うんだと思いますし、特にこの連載の間に2回舞台をやっていて。舞台の時期ってちょっと何か違う心境があるんだろうなと、その時期のページを読んでいて思いました。― 連載を振り返って「こんなこと思ってたんだ」と1番衝撃を受けたところは?高杉:最初の方にあると思うんですよね…(ページをめくりながら)難しいですね、どれだろう。でも「意外と情熱的に語ってるな~」みたいな文章があったりすると恥ずかしいです(笑)。やっぱり舞台の最中とか、この辺(E・Fあたり)はちょっと気まずいですね。「なんかあったんだろうな、そっかそっか」って(笑)。◆高杉真宙が本心をさらけ出せた理由― そのときの想いやプライベートな部分もそのままつづられているのが印象的だったのですが、定期的に自分の素を明かすことで得たものはありましたか?高杉:確かに自分の職業で自分を出す機会はほぼほぼないですし、本当はSNSとかを使えばいいと思うんですけど、僕もあんまり頻繁にはやっていないので…。そういうのも含めて、こういう機会をいただけて嬉しい反面、「このときはもはやどういう感情でそう書いたのかわからない」みたいな言葉も結構あるので、やっぱり気恥ずかしさはかなりあります(笑)。― SNSのような誰でも見られる空間よりも、このような雑誌の連載という少しクローズドな空間だから書きやすかった、みたいなこともあるのでしょうか?高杉:そうですね。ある意味リラックスした状態でやっていけるところはあったんだと思います。◆長崎再訪「懐かしさよりは新鮮さの方が強かった」― 撮り下ろしパートでは、高杉さんと一緒に旅をしているような感覚になりました。高杉:お、やった!それは嬉しいです。― どんなことを思いながら撮影されたのでしょうか?高杉:あまり意識せずに撮る、ということを意識して撮っていました(笑)。 もちろんカメラマンさんが一緒にいるんですけど、本当に自分が1人で旅している感覚をコンセプトにしたというか。だから、着ている服も自分の私服に近いものを選んだりして、あまりにも私服に近づきすぎたなって変えたりもして(笑)。フィルムカメラの温かさによってより一層身近さを感じられるのかなと思います。これまで出してきたものは割と決めるというか、飾っているイメージが強かったんですけど、そうじゃない近さや「普段だったら見せない」というのが重要なのかなと思っていました。フィルムだからこその味は決めることじゃないよな、という気持ちがあったので、親しみやすさもイメージしていました。― 撮影場所として長崎を選んだ理由を教えてください。高杉:幼い頃の家族旅行と修学旅行で行ったことがあったんですけど、 正直そこまで覚えてなかったんです。ただ「よかったな」というすごくふわっとした記憶の中で「また行きたいな」という気持ちがありました。実際に行ってみて、記憶のちょっとしたところに見え隠れする長崎の風景が改めて明確になって「いいなあ」と思いながら過ごしていました。― 大人になってからもう一度同じ場所に行ってみて、感じ方に変化や驚きはありましたか?高杉:修学旅行で行ったときの記憶は坂が多かったことくらいでほとんど覚えていないんですけど、幼い頃に行った場所はもう少し覚えていて。でも自分の目線の高さが変わっているから、色々なものがもっと大きかった気がしたんです。なので「ちゃんと大人になってまたここに来たんだな」という感じがありました。懐かしさよりは新鮮さの方が強かったかもしれないです。― 掲載する写真はご自身でチョイスをされましたか?高杉:いっぱい送られてきた中で選別はしましたが、かなりの数だったらしいので…その中から色々選んでいただいた中で、またさらに僕が厳選しました。普段の取材などで撮っていただく写真とはまた違うものを選んだつもりで、それは旅の流れで出た表情や行動なので、そういうのも含めて今回のコンセプトに合ったものなのかなと思います。― お気に入りカットと「自分ってこんな顔もするんだ」と新しい発見があったカットをそれぞれ教えてください。高杉:お気に入りカットはこれです(ページを見せながら/坂道で高杉の後ろ姿が写されたもの)。なんか僕って多分引き絵が好きなんですよ(笑)。その中でもこのカットはめちゃくちゃ僕っぽいなと思ったんです。これも本当だったらカットするしカットされるような1枚。でもこれが長崎の坂で撮ったのもあってすごくいい写真だなと思いましたし、よくフィルムでこんなふうに切り取れるなと。「自分ってこんな顔もするんだ」という写真はちょこちょこあるんですけど「意外と僕、唇尖らせてんな~」って(笑)。めちゃくちゃ多いですよね!体のどこかが動いていないと落ち着かないんでしょうね(笑)。やっぱり素に近い分、どこか滑稽な写真は多いです(笑)。「こんな表情してるんだな」と思うカットが3枚に1枚くらいあります。◆高杉真宙、タイトル「I/my」に込めた意味― タイトルの「I/my」もご自身で決められたんですか?高杉:はい。色々いくつか案を出していただいた中でこれに決まりました。このタイトルからはすごく色々な意味を感じられるなと思って。帯にも書いてある「自分の(my)カメラで自分(I)と向き合った」というのもありますし、現像してみないとわからないというフィルムカメラならではの曖昧さも含まれています。それからさっき編集の方と話したんですけど、“自分の未来の曖昧さ”も感じ取れたり。色々な意味にとれるのでいいなと思ってこれにしました。◆高杉真宙がファンに聞いてみたいこと― ファンの方にとってこの2年半の連載は高杉さんの頭の中を知ることができる貴重な機会だったと思います。逆に高杉さんがファンの方に聞いてみたいこと、気になっていることはありますか?高杉:う~ん、なんかあるかな、聞きたいことか…。じゃあ「どんな僕が1番ギャップがあるか、どこがギャップか」みたいなことを聞いてみたいです。僕は絵が描けない、歌が歌えない、ダンスができないとか、できないことが多いんです。そういう一つ一つの中で1番ギャップを感じた瞬間。「あ、なんかコイツ違ったな~」みたいな部分を知りたいです(笑)。― きっとファンの皆さんはプラスの意味で色々なギャップを感じていると思いますよ(笑)。高杉:いや、そんなのはもういいです!!「ちょっとこういうところダメだな」みたいなそういうのを聞きたいです(笑)。★悲しみを乗り越えた方法や夢を叶える秘訣を語った後編も公開中。(modelpress編集部)◆高杉真宙(たかすぎ・まひろ)プロフィール1996年7月4日生まれ、福岡県出身。2009年に俳優デビュー。主な出演作に、NHK連続テレビ小説『舞いあがれ!』(22~23)、ドラマ『わたしのお嫁くん』(23/フジテレビ系)『わたしの一番最悪なともだち』(23/NHK)『となりのナースエイド』(24/日本テレビ系)、映画『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -運命-/-決戦-』(23)、舞台『ロミオとジュリエット』(23)など。現在はNHK大河ドラマ『光る君へ』に出演中。【Not Sponsored 記事】