チケットは完売、満員の中迎えたこの日の公演は大きく分けて4幕構成。3月から4月にかけて開催したツアー『Knight A - 騎士A - 2nd LIVE TOUR 2024 EDEN -楽園-『Adam』/『Eve』』で辿り着いた“楽園”を想起させるオープニング映像をプロローグに、1曲目の「EDEN」へ。黒のナポレオンジャケットを凛々しく着こなし、しなやかなフェイクに始まり、澄んだハイトーンにしてもインパクトのあるダンスにしてもますます磨きをかけたそうま、てるとくん、ばぁう、しゆん。いつにも増して気迫に満ちた「『A』BYSS」が続けば、ペンライトを手に客席を埋め尽くすリスナー(ファン)の熱量も天井知らずで高まっていく。
キラキラハットをかぶり華麗なマイクスタンドさばきでも魅せたのは、「Shall we Dance!!」。「乙女警察」ではパフォーマーが手にするカラフルな傘を目隠しにジャケットを脱いでスタイリッシュなブラックコーデがあらわになるサプライズシーンもあり、どんな瞬間も見逃せないステージは目も耳も楽しい。
つないでいくそれぞれのエモーショナルな歌声、ラストのてるとくんの大切な人を想う言葉にも涙腺が緩んだ「ask yourself」。4人の柔らかく穏やかな歌声に優しく包まれた「One Night Love」。さらに、「春風と君」「飴色花火」「One Night Halloween」「クリスマスはいらない」が連なったこの公演だけの特別なメドレーではトロッコでアリーナ客席通路へと進み、リスナーにより近い距離で四季それぞれの趣を感じさせた騎士A。楽曲ごとに作り込まれた映像が映し出される巨大なLEDスクリーンを背に、EDENから旅立った先で経験する喜怒哀楽、これまで歩んできた春夏秋冬のドラマを色鮮やかに紡ぐ騎士Aは、やはり貪欲な表現者だ。