先日、ある雑誌の企画でサントリー金麦のCMタレントについてコメントしました。
元祖・金麦のCMは言わずとしれた檀れい。42歳になったばかりの彼女ですが「金麦」のCMは実に7年目を迎えます。一貫して描かれるのは、きわめて昭和的な日本の奥さん。料理を作って夫の帰りを待つきれいな妻というのは男子の理想(妄想?)。それでいて、どじでかわいらしい一面もあるという絶妙なバランスに、多くの男性が魅了され続けています。これほど同じ世界観でCMが作られ続けるのは近年、なかなかないことです。
ところが、男性に媚びているという風にとらえられ女性からはウケが悪かったのも事実。新ライン「金麦糖質70%オフ」では、一転して戸田恵梨香を起用しています。CMの演出も、明るく元気な雰囲気。自然体で気取らない気さくな女性として描かれていて、同年代の男性・女性からの好感度が高そうです(ちなみに彼女の年齢はこんど25歳。檀れいとはかなり離れています)。
古風で奥さんっぽい檀れいと、イマドキで彼女っぽい戸田恵梨香。飲み会などで「金麦のCMで言うと、どっちがタイプ?」と尋ねてみると、相手の女性観が見えてくるかもしれません。
檀れいを選ぶ人は、女性は料理が上手で当たり前と考えるなど、女性への幻想が強いタイプ。戸田恵梨香を選ぶ人は、友達とわいわい盛り上がれる女の子を好み、自分に自信があるアクティブなタイプと言えそうです。
とはいえ、CMの演出とは過剰でマンガ的なもの。もし気に入った男性が「僕は檀れい派」「俺は戸田恵梨香かな」と言ったからといって、鵜呑みにするのは危険。間違ってもCMの彼女たちをそのままマネしたりすることのないようにしましょう(実際、檀れいみたいな人が身のまわりにいたら、笑っちゃうはずです)。
男性が女性に求めるものは複雑で気まぐれ。前述のテストだって「かわいければどっちでもいい」というのが男の本心なわけです。
ですから、ときには檀れいのように甲斐甲斐しいキャラクターを演じ、ときには戸田恵梨香のようにサバサバしたキャラクターを演じる。
「外では戸田恵梨香、家では檀れい、夜は檀蜜」あたりが、男子の「等身大の妄想」といえそうです。「どれかひとつ!」と決めるのではなく、さまざまな女性の魅力をうまく取り入れるようにしたいものですね。
[ライター五百田達成/「恋と仕事のキャリアカフェ」主宰、オトナ女子の恋愛・結婚・仕事の悩み相談を受ける恋愛カウンセラー。TBSバラエティ番組「私の何がイケないの?」にも出演。著書「特定の人としかうまく付き合えないのは、結局、あなたの心が冷めているからだ」(五百田達成・堀田秀吾著クロスメディア・パブリッシング刊)が13万部を突破。第二弾となる新刊「子猫と権力と×××」を3月に発売。
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[photoby:tanakawho]
《NewsCafeコラム》
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