「一発屋」…芸人、作家、歌手、漫画家、映画監督といった、いわゆるエンターテインメントのジャンルで仕事をする人間につきまとう言葉だ。一度は世の中に認められても、その状態が続かなければ「一発屋」と揶揄される…厳しい世界である。元々は野球において長打を狙う傾向のある選手を指す言葉だったといい、ホームランバッターの打率の難や選手生命の短さを皮肉る意味で使われていた。同じく野球界では「2年目のジンクス」などという言葉もある。どちらにしても、そのプレッシャーの重さは、我々の想像をはるかに超えたものだろう。
とはいえ、たとえ後が続かなかったとしても、一度世に出た名前や作品は人の記憶に残る。一世を風靡したギャグはもちろんのこと、歌を聞けば当時が蘇るような"一発屋と言われた歌手の曲"は、誰でも思い出せるのではないだろうか。
そこでNewsCafeでは「一発屋の歌手といえば?」というアンケートを実施した。ランキングとともに寄せられた声をご紹介しよう。
※回答総数…1343件
【1位】三木道三「Lifetime Respect」(29.0%)
■インパクトが強かったからなあ。二発目がなかったのが残念。[男性/30代/自営業]
■完全に歌える程好きですが、本人は今どうしてるんでしょうか?[男性/30代/会社員]
■ご自分でも言ってたような気がします(笑)。[女性/40代/専門職]
【2位】Le Couple 「ひだまりの詩」(14.5%)
■「ひだまりの詩」今でも名曲だと思うけど…Le Coupleって今どうしてるんだろう?[女性/40代/その他]
■ドラマの主題歌でした。良い曲で大好きですね。[女性/30代/会社員]
■夫婦で歌っている…というので珍しいなぁと思っていたけど、離婚。いろいろな意味で一発屋でしたね。[女性/30代/主婦]
【3位】EAST END×YURI「DA・YO・NE」(8.1%)
■全国で旋風吹いた。また地名が上がる歌を聴きたい。[女性/30代/その他]
■下校中友達と大声で歌ったな~懐かしい。[女性/20代/会社員]
■元祖ジャパニーズラップだが、歌詞に中味がなかった。[男性/30代/公務員]
【4位】小林明子「恋におちて」(7.7%)
■TVドラマ「金曜日の妻たちへ」の主題歌だった。"金妻"と呼ばれ、視聴率が高かったと思う。まあまあセレブな主婦の恋愛模様が、若いOLの私には憧れの世界だった。[女性/40代/自営業]
■歌唱力はあったのになぁ。[男性/50代/会社員]
■カラオケでよく歌う曲です。[女性/20代/会社員]
【5位】カズン「冬のファンタジー」(3.4%)
■テレビでも殆ど見ない。[男性/40代/その他]
■好きな歌。もっとヒットして欲しい。そしてメジャーになることを祈って。[男性/30代/会社員]
そして6位以下は【L⇔R「KNOCKN'ON YOUR DOOR」(2.6%)】【Hysteric Blue「春」(1.6%)】【PENICILLIN「ロマンス」(1.3%)】 【I WiSH「明日への扉」(2.2%)】という結果に。
3割近くの得票率で1位になったのは、三木道三「Lifetime Respect」だ。2001年、日本のレゲエ史上初のオリコン1位を獲得。累計売上は約90万枚、出荷枚数はミリオンセラーを突破、日本社会にあまりなじみのなかったレゲエシーンを知らしめることに成功している。曲のヒットと言うだけでなく、ジャンルへの功績も大きかったわけだ。そして2位には夫婦ユニットLe Coupleの「ひだまりの詩」、3位には1995年新語・流行語大賞にもノミネートされたEAST END×YURIの「DA・YO・NE」がランクイン。
その他では「『異邦人』の久保田早紀さんでしょう。透明感のある歌声と端正な顔立ちには、子供心にも新鮮でした。カラオケに行ってもよく歌います! 昭和の歌は最高です」「アラジン『完全無欠のロックンローラー』これが一番インパクト強いな」「大事MANブラザーズバンド」「1/3の純情な感情の人たちが思い浮かんだ(笑)。ナゼ?」「堀江淳の『メモリー・グラス』。水割りをくださ~い、って懐かしいねぇ~(笑)」など、様々な"一発"を推すコメントが寄せられた。
そして「一発屋だったとしても、どの曲も良い曲ばかりですね」「ここにある歌、全部好きだよ! これ以外にもイイ歌は沢山あるよ!」という声も多く届いている。「ナハッ」というギャグで知られるせんだみつおは「一発売れるのに、何度も苦労し、一発も売れなかった奴もいるんだよ…」と語ったそうだ。一発の重さを、改めて振り返ってみるのもいいかもしれない。
[文・能井丸鴻]
《Newscafeアンケート》
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