血糖値を上げすぎない、腸の善玉菌を増やす「身近なフルーツ」とは。でも、食べるタイミングを間違えないで!【科学研究所の博士が解説】 | NewsCafe

血糖値を上げすぎない、腸の善玉菌を増やす「身近なフルーツ」とは。でも、食べるタイミングを間違えないで!【科学研究所の博士が解説】

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血糖値を上げすぎない、腸の善玉菌を増やす「身近なフルーツ」とは。でも、食べるタイミングを間違えないで!【科学研究所の博士が解説】

「血糖値スパイク」、最近よく聞きますよね。血糖値が急激に上がり下がりすることで、強い眠気やだるさ、集中力の低下、代謝が落ちて太りやすい体質になる…という、40~50代女性としては避けたいものばかり。

しかも血糖値スパイクが繰り返されることで、血管の内壁が傷つき動脈硬化が進み、心筋梗塞や脳卒中のリスクが高まることもあるんだとか!さらには、インスリンの分泌機能が低下することで糖尿病になるリスクも上昇してしまう……もう、恐ろしいことだらけです。

血糖値を急激にあげないためにできることといえば、早食いをしない、空腹時間をあけすぎない、野菜から食べる、食物繊維をとる、血糖値を上げやすい甘いものや炭水化物ははほどほどにする。これ以外に、血糖値をコントロールするためにできることが思い浮かばずにいたら、私たちにとって身近な「ある食品」が血糖値の上昇を抑えるということを耳にしました。ニュージーランド・バイオエコノミー科学研究所の主任研究員であるジョン・モンロー博士にお話を伺いました。

そもそも「血糖値スパイク」はどうして起こるの? 

まずは、なぜ血糖スパイクが起こるのかをおさらい。血糖値スパイクは、糖質を多く含む食事をとることで引き起こされます。私たちの主食であるごはん・パン・麺などの炭水化物は、消化されてブドウ糖に分解され、小腸で吸収されます。その結果、血液中のブドウ糖濃度である「血糖値」が急激に上昇するのです。身体はこれを正常範囲に戻すために、インスリンを分泌して血糖を細胞へ取り込みます。このとき、インスリンの分泌量が多すぎると血糖値が急激に降下してしまい、 血糖値スパイクが起きるというワケです。

急激な血糖値の上昇を抑えるためには食物繊維

食物繊維は血糖値の上昇速度を抑える働きがあるのはよく知られていること。でも、食物繊維ならなんでもいいというわけではなく、何からとるかでその効果に差が出ると語るのは、ニュージーランド・バイオエコノミー科学研究所の主任研究員であるジョン・モンロー博士。

「食物繊維を多く含む食材や補助食品には、小麦ふすま、サイリウム、甜菜、リンゴ、オレンジ、ニンジン、キウイなどがありますが、補助食品などの加工された食物繊維よりも、果物由来などの自然な食物繊維のほうが効果は大きいと考えます。加工した食物繊維よりも、自然由来の食物繊維のほうが体内で大きく膨張する特長があるからです。キウイフルーツだと消化後、元の果実のときよりも約4倍にまで増大します。

食べたものがゆっくりと腸内を通過すると糖質の拡散速度が上がってしまうため、血糖値は上昇してしまいます。キウイフルーツの食物繊維は膨張率が大きくて消化されないため、腸内通過速度が速くなります。そのため、糖質の拡散速度を40%も低下させることができると研究でわかったのです。拡散速度が遅いということは糖質の吸収を遅らせてくれるということ。つまり、血糖値の上昇速度を抑えることができるのです」。

(クリックして拡大)消化後、一晩放置したときの容積の比較。

消化されたあとにどれだけ水分を吸ってふくらみ、かさをつくるかの容積を観察。1つのキウイが4倍もの容積に。

善玉菌を増やし、大腸がん予防も!? ただし「いつ食べるか」が重要!

「そして、水分を含んでかさが増えたままで大腸に到達したキウイの食物繊維は、うるおいを高めたまま大腸の奥のほうにまで届きます。大腸に運ばれてきた食物繊維自体が発酵することで、善玉菌が育ちやすい環境をつくるんです。発酵によって生まれた酪酸などの物質は腸の代謝や免疫機能を支えるので、大腸がん予防に寄与する可能性も大いに期待できます。また、大腸内の食物繊維はタンパク質の腐敗によって生じる発がん性物質の生成を抑える働きもあるのです」。

「キウイは消化されたあとにたっぷり水分を吸ってふくらみ、2個で900mlの容積にまでかさが増します。胃の空間を容易に満たし、食べたほかの食物も取り囲んで血糖値上昇を調節します」とジョン・モンロー教授。

いい事づくめのキウイフルーツの食物繊維。日本では食後のデザートとして食べる人が多いと思うのですが、食べるタイミングはいつが正解なのでしょうか。効果を最大限に発揮させる摂取タイミングについて、ジョン・モンロー博士に質問すると驚きの回答が返ってきました。

「血糖値抑制を期待して食べるならば、食事をする30分前にキウイフルーツを食べるのをおすすめしたいです。小麦ビスケットを食べる前・食べた後・同時食べたときの3パターンで血糖反応がどうなるか実験をしたのですが、食事の30分前にキウイ2個を食べた場合がもっとも血糖反応が抑制されたのです。ですから、血糖値の上昇を抑えたいのならば、主食を食べる30分前の摂取が大事というわけです」。

食べるタイミング以外に、博士が「おすすめしたい食べ方」とは

皮つきのままカットされたレッドキウイ。

そして、ジョン・モンロー博士はキウイフルーツの食べ方についても意外なアドバイスをくれました。

「みなさん、キウイフルーツを半分にカットしてスプーンですくって食べたり、皮をむいてカットしたりして食べることが多いですよね? でも、その食べ方だと少し“もったいない”のです。キウイフルーツの果肉は腸内で発酵を促し、先ほどお話したようないい効果をもたらしてくれます。皮は発酵しづらいのですが、便のかさを生み出す働きをします。果肉と皮、両方が補い合って便通の改善につながっているのです。グリーンの皮は少しうぶ毛があるので食べづらいかもしれませんが、ゴールドやレッドは皮も薄くてうぶ毛もないので、ぜひ皮ごと食べてみてほしいですね」。

食べるタイミングと食べ方によって、キウイフルーツは血糖値上昇の抑制や便通改善、大腸がんリスクの軽減につながるとのこと。血糖値スパイクを起こさないためにも腸活のためにも上手に取り入れていきたいですね。グリーンキウイを皮ごと食べるのは少し勇気がいるので(笑)、まずはゴールドを皮のまま食べてみることからはじめてみてはいかがでしょうか。

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■お話■

ジョン・モンロー博士 (Dr John Monro)
ニュージーランド・バイオエコノミー科学研究所の主任研究員であり、 ニュージーランド・パーマストンノースに拠点を置くリディット研究所のフェロー。研究テーマは、植物の構造や機能における細胞壁の役割から、摂取後の植物細胞壁や多糖類構造が人の腸機能や健康に与える影響まで多岐に及ぶ。食物繊維が前腸・後腸に及ぼす影響や、その機能特性を生理学的に適切に評価する手法、さらには健康的な食の選択を導くための情報発信にも精力的に行ってきた。また、食品中の消化性炭水化物に関する研究にも注力しており、 in vitro消化分析を用いた血糖応答の妥当な予測、血糖値の上昇に影響を与える食品構造要因の解明、ならびに耐糖能に課題のある人々にとっての果物摂取の有用性についても研究を行っている。

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