
ブロッコリースプラウトはスーパーでよく見かけるけれど、「どんな野菜なのかよく知らない」という人も多いのでは?
大きな特徴は、健康効果が高いと注目されるスルフォラファンがたっぷり含まれていることです。スルフォラファンは、抗酸化、抗糖化、抗炎症、解毒作用を高める効果があり、生活習慣病予防や免疫力アップ、老化予防などに役立つといわれています。そこで、「ブロッコリースプラウトのすごい健康長寿力」(主婦の友社)より、お茶の水女子大学 生活科学部 食物栄養学科 森光康次郎教授の解説を抜粋して紹介いたします。
【こちらも読まれています】◀◀スルフォラファンを摂取することでAGEの悪影響を減らし、「シミやシワが減る」!?40代50代に嬉しい美肌効果も
▶血糖値も改善
スルフォラファンのスゴイ効果2▶糖尿病を改善する
糖尿病は、膵臓から出るインスリンというホルモンの分泌や働きが不足して、ブドウ糖の血中濃度が高くなり、高血糖状態が続く病気です。遺伝や肥満などが原因の一つとされています。高血糖状態が続くと糖化が進み、AGEが蓄積されます。AGEは強い毒性を持ち、老化促進の元凶とされる物質です。このAGEが増えると、血管の詰まりや機能障害を引き起こし、さまざまな合併症を招きます。
日本人の約4人に1人は糖尿病予備群といわれ、「知らないうちに予備群になっていた」という可能性はゼロではありません。日頃から、いかにAGEをため込まず、適正な血糖値を保てるかが健康のカギとなるのです。
そこで取り入れたいのが、ブロッコリースプラウトです。豊富に含まれるスルフォラファンが、血糖値のコントロールに効果的という研究結果が発表されています。
スルフォラファン摂取で血糖値が10%もダウンした!
2017年に発表された、スウェーデンのイェーテボリ大学の研究では、2型糖尿病患者約100名を、スルフォラファンを摂取するグループと摂取しないグループに分け、12週間にわたって比較。結果、スルフォラファンを摂取したグループでは、摂取していないグループに比べて空腹時血糖値が10%も低くなることが分かりました。

また、別の研究では、スルフォラファンによって酸化ストレスが減り、インスリンの効き目が高まることも報告されています。
▶肝臓ダメージも防ぐ
スルフォラファンのスゴイ効果3▶肝臓のダメージを防ぐ
肝臓は、代謝や解毒といった生命維持に欠かせない臓器です。ただし、過剰なストレス、不摂生な生活習慣による酸化ストレス、炎症、有害物質のダメージを受けたとき、肝臓に負担がかかり十分に機能しないことがあるのです。老廃物は体内に残ったままになり、エネルギーとして代謝されず中性脂肪となって「ダイエットしているのに、やせにくい……」といった事態になります。
また、飲酒をするとアルコール分解のために、肝臓はフル回転で働きます。読者世代になるとその処理能力が少しずつ衰えるため、「毎日飲む」「一度に飲むのが大量」など、飲酒量が増えると肝臓の負担も増す一方です。

肝臓はダメージを受けても痛みを感じる神経がないため、「沈黙の臓器」と呼ばれています。そのため、気づかないうちに病気が進行しているケースも珍しくありません。ブロッコリースプラウトのスルフォラファンには、肝臓の働きを改善する作用があることが分かっています。
解毒・抗炎症作用で、肝臓の数値が10%以上も改善!
肝臓の健康状態を知るには、血液検査でALT、AST、γ-GPTを調べることが基本です。東海大学の西崎泰弘教授らは、スルフォラファンを摂取した場合の解毒作用、抗炎症作用を調べました。
ALT、AST、γ-GPTの値が高い男性52人を対象にした研究で、スルフォラファンを2カ月間摂取した結果、ALT、γ-GTPの値が10%以上も改善したと報告されています。

これにより、スルフォラファンは有害物質の解毒を促し、酸化ストレスと炎症を抑えて肝臓の働きを助けることが分かったのです。
▶動脈硬化予防にも!
スルフォラファンのスゴイ効果4▶動脈硬化の進行を抑える
動脈硬化とは、血管内で増えすぎた悪玉(LDL)コレステロールがプラーク(こぶ)となって血管内に貼りつき、慢性的に炎症が起きている状態です。放置すると心筋梗塞、脳卒中を引き起こすリスクがあるため、早めの対策が肝心です。
活性酸素と炎症にブレーキをかけ、悪玉コレステロールを改善
スルフォラファンには、動脈硬化の進行を抑える可能性があります。筑波学園病院の谷中昭典医師(研究当時・東京理科大学)による研究で、明らかになりました。
コレステロール値に異常がある男女50人を対象に行った研究によると、スルフォラファンを摂取したグループは、摂取していないグループに比べて動脈硬化の進行を示す指標に改善が見られたのです。スルフォラファンの抗酸化・抗炎症作用が、血管の内壁の炎症を緩和することで、動脈硬化の進行にブレーキをかけた可能性があります。
更年期を迎えると血管の柔軟性を保つエストロゲンが減少するため、動脈硬化には特に注意が必要です。「何となく不調」が続いたら、血管の悲鳴かもしれません。予防対策の一つとして、ブロッコリースプラウトを食べる習慣にしてみませんか。
こんなもんじゃない!スルフォラファンの超絶効果
そのほかにも、スルフォラファンはあらゆる研究が進んでおり、以下の可能性も期待されています。
・腸内フローラのバランスを整え、肥満を抑える
・酸化ストレスから腸を守り、便秘や便通機能を改善する
・ピロリ菌を殺菌して胃がんを予防する
・免疫力や抵抗力を高め、花粉症や風邪症状を軽減する
・脱毛の原因物質を分解し、脱毛症を予防する

ブロッコリースプラウトを食べるポイントは、「生で食べる」「よく噛んで食べる」の2点です。スーパーで簡単に手に入るので、サラダ、味噌汁、主菜、副菜などにアレンジして、心と体を内側から健康にするスプラウト生活を試してみてください。
◆今回参考にしたのは…
「ブロッコリースプラウトのすごい健康長寿力」(主婦の友社)(amazonはコチラ)



ブロッコリースプラウトには、
健康維持、病気予防などに優れた効果があることが、
多くの研究で判明しています。
発芽野菜のことを英語でスプラウトといい、
ブロッコリースプラウトとは「ブロッコリーの新芽」を指します。
なかでも「スルフォラファン」という成分は、
強力な抗酸化作用があり、
美肌やエイジングケア、生活習慣病の改善、
免疫力アップなど様々な効能を発揮します。
さらに最新研究では「超硫黄分子」という新たな成分も発見され、
腸内環境改善、ダイエットなど
多くの健康パワーをもっており、
世界中から注目されています。
本書では高成分野菜のブロッコリースプラウトの魅力を
豊富なイラストや図解で、分かりやすくお届けします。
1.ブロッコリースプラウトの驚くべき健康パワー
●老化現象や体調不良を予防する「スルフォラファン」
●「スルフォラファン」の歴史は、がん予防から始まった
●ブロッコリーの最大20倍以上!「スルフォラファン」が大量に含まれるブロッコリースプラウト
2.「スルフォラファン」のここがすごい!
●効能1:強力な抗酸化作用で、肌のシミ、シワを防ぐ
●効能2:動脈硬化の進行を抑制
●効能3:血糖値を下げて、糖尿病を改善
●効能4:肝臓のダメージを防ぐ
●効能5:腸内フローラのバランスを整える
●効能6:便秘・便通の改善 など
3.最新研究で判明した「超硫黄分子(ちょういおうぶんし)」の健康効果を最速レポート!
●「超硫黄分子」が体に良い理由
●「超硫黄分子」は、細胞のミトコンドリアを元気にする
●「超硫黄分子」の抗酸化作用が細胞のダメージを防ぐ
●「超硫黄分子」と「スルフォラファン」は含有量が相関することが判明
4.「スルフォラファン」「超硫黄分子」を効率的に摂るお手軽37レシピ
●ブロッコリースプラウト×納豆で効果絶大レシピ
●ブロッコリースプラウトの大満足主菜
●ブロッコリースプラウトを使った便利な副菜 など盛りだくさん
ムック抜粋部分監修/
お茶の水女子大学 生活科学部 食物栄養学科
森光康次郎教授
基幹研究院自然科学系・大学院ライフサイエンス専攻に所属。野菜を中心とした食品機能性成分を化学的に明らかにするとともに、その生理作用機構などを生化学的アプローチで解析・研究している。編著書に『最強の健康野菜 ブロッコリースプラウトが体にいいワケ』(河出書房新社)などがある。




