子どもの叱り方に迷うとき、やる気をくじかない「とっておきの方法」って?「でも、子どもの適性だけは親がしっかり見極めて」 | NewsCafe

子どもの叱り方に迷うとき、やる気をくじかない「とっておきの方法」って?「でも、子どもの適性だけは親がしっかり見極めて」

女性 OTONA_SALONE/LIFESTYLE
子どもの叱り方に迷うとき、やる気をくじかない「とっておきの方法」って?「でも、子どもの適性だけは親がしっかり見極めて」

2003年『佐賀県』で一躍全国区に躍り出たはなわさん。YouTubeの『はなわチャンネル』はチャンネル登録者数が50万人を越え、昨年夏には長男・元輝さんにお子さんが誕生しました。

そんなはなわさんが芸能生活30周年、結婚生活25周年を記念して、今年11月22日(いい夫婦の日)に『柔道3兄弟と天然ママと僕~はなわの楽しい子育て』を上梓しました。はなわさんご自身がどのようなポリシーを持って子どもたちと関わってきたのか、親としての信念や哲学を明かし、3兄弟がのびのびすくすくと育った秘訣を紐解く1冊です。

そんなはなわさんの実践から、父親はどのように子どもに寄り添い、伸ばす立場であるべきなのか、はなわ流の「楽しい子育て」について伺います。

前編記事『はなわが語るあの「柔道3兄弟」育児の魔法。「子どもって、自分でやり始めたあとは、それこそ勝手にどんどん伸びていきます」』に続く後編です。

我が子がどんな「学校」「習い事」「集団・組織」にぴったりはまるのか? その見極めは親のいちばん大事な仕事の一つだと思う

――前編では子どもの自発意思について伺いました。中学受験に挑む親が同じようなことで迷います。1ランク上の学校でビリになるのと、1ランク落とした学校でトップになるのと、どちらがいいだろうかと。

性格による部分がありますね。どちらの学校にあっているか、子どもを見極める必要があります。子どもは全員性格が違うし、どこで伸びるかも違いますから。

もうひとつ、僕は少し長いスパンで子どもたちを見ています。中学受験なんて一瞬のことだし、仮に大学4年まで考えたところで長い人生に於いては一瞬のこと。もし失敗したかも思うようなことがあったとしても、それは一生の経験になります。「こっちじゃなかったな」「あれはこうすればよかったな」という振り返りがすべて次のステージでの糧になります。だから、失敗したり、悩んだり、後悔することはそれ自体がすごく大事な経験。失敗なんてどんどんすればいいんです。

――最近は学校に行かない、不登校の子どもも増えています。

学校に行かない選択をするだなんて、才能に溢れている、将来が期待できる子どもだと僕は思う。繊細な子どもでもあるかもしれませんね。いつか将来その才能に光が当たる日がきます。僕自身、学校なんか行きたいと思ってなかったし、でもそんなこと親に言えないから仕方なく行ってました。だから行かない気持ちもわかる。絶対わかる、勉強めんどくせえ。だから自分のやりたいことを見つけて、それが仕事になったりすると最高ですよね。

僕も49歳になるまでの間、いろいろな天才たちに会ってきました。天才たちは学校ではやらないことを一人でいろいろやってるんでしょう。自分は何が好きか、何に向くのか、自分で考えていける力があることは大事です。でもやっぱり親だったら学校に行かないのは心配ですよね。ひとつ言えるのは、大人のなりかたは一通りではなくて、億万通りあるということ。正解を最短距離でいかなくてもいいんです。

僕ね、子どもには、人としてどうあるかを大切にしてほしいんです。周囲の人からどこかで尊敬されたり、すごいね、好きなんだよって言われるような人になってほしい。内面の充実が大事なんですよ。

「怒らず、叱ろう」とよく言うけれど、そもそも叱ることもない。「自分の経験を話す」理由とは

――もう一つ、非常に悩みが多いのが「叱り方」です。子どもがそれは絶対にいけないということをしているとき、どうやって叱っていますか?

正直、僕はほとんど怒らない、叱らないですね。叱るというシーンでも自分の経験を伝えます。いや、本当に自分の経験を言うくらいしかできないんですよ。「ちゃんと挨拶をしなね。あざっすじゃないから、ありがとうとざいますだよ」「あざっす」「それちょうやばいからな、いいか、ありがとうございますだよ」「ありっとざいっす」「なおってねえよ」。

――(笑)。結局は笑える伝え方をするということですね。

子どもと一緒に車に乗ってるときなんてチャンス伺って、こないだのあれさ、なんて話しますが、やっぱりあんま怒ることがないですね。

――そもそもはなわさんは、家族も含めて誰かを自分に従わせようとはまったく思っていませんよね。だから怒らないんですね。

そうですね、だから叱るのではなく語り、説教するのではなくて自分がどういう経験をしたかと語る。子どもは上から押さえるのではなくて、持ち上げるものだと思っています。

苛烈な反抗期中の男児ママたち、大丈夫。そういう奴らのほうがいまお母さんをすごく大事にしてる

――その流れで質問です。周囲のママ友たちが、小学校高学年から中学生の男子たちの苛烈な反抗期に心を痛めるようになりました。

反抗は成長ですから、大丈夫。いまどきの子は反抗期がないって言うけど、僕はずっとママと仲よしでいるほうがむしろ怖いなと思います。どれだけ酷いことを口にしていても、男子は絶対お母さんが大好きなんだよ。本当に酷いこと口にするでしょう、でもそんなこと本心で思ってるわけない。甘えてるんです。

僕もそういうことがありました。酷いことを母親に言っていました。お母さんたち、しんどいだろうけれど、ぐっとこらえて、優しくしてあげるのがいいと思います。男子のその時期には、もうどうにも抑えきれない感情があるんです。それを爆発させる相手は甘えられる相手だけ、母親だけなんです。みんな父親のことは罵らないでしょう?

あとから振り返ると、めちゃくちゃに反抗していた奴ほど、大人になってからお母さんを大事にしてます。だから、仮にいま苛烈な反抗期であったとしても、それは甘えてるんだ、止められない衝動で常にむしゃくしゃと怒りを抱えていて、それを母親にだけはダイレクトにぶつけてるんだと思って、許してあげてください。僕も親父には何も言わなかったけれど、母ちゃんにはめちゃくちゃにキレたりしてました。

――日本のママたちってみんな疲れ果てているなと思います。はなわさんからメッセージをお願いします。

僕たち夫婦はお互い干渉しない、放任な関係で、根本的に信頼しあっていればあとは自由にどうぞ、というスタンスです。子どもに関して重要なことはやるけれど、夫婦お互いのためにはそこまでがんばらなくていい。このメリットは、自分のハードルを上げず、周囲と自分を比べずに生きて行けばいいというところです。ママなんて天然で、自分の思う生き方をしていてすごいと思います。やばかったら言わなきゃと思うけど、これがやばくならない。

むしろ親がちょっとヌケてるくらいのほうが、子どもたちは「やべえな自分たちでやらなきゃ」と勝手に成長してくれます。だから完璧を求めすぎずに、気負わずに生きて行ってほしいです。生きていくためには、楽しく笑顔で愛を持って過ごしましょう。人間主義で、楽しく笑顔を心がける。それさえやっていれば必ずみんな幸せになります!

『柔道3兄弟と天然ママと僕~はなわの楽しい子育て』 1,760円(10%税込)/徳間書店

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《OTONA SALONE》

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