「更年期を抜けたらバラ色よ~」と聞いていたのに、意外とそんなこともない!シニア手前の54歳コンビが思う「アフター更年期」とは? | NewsCafe

「更年期を抜けたらバラ色よ~」と聞いていたのに、意外とそんなこともない!シニア手前の54歳コンビが思う「アフター更年期」とは?

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「更年期を抜けたらバラ色よ~」と聞いていたのに、意外とそんなこともない!シニア手前の54歳コンビが思う「アフター更年期」とは?

10年近く更年期“症状” に悩まされ続け、そのツラさを発信してきた更年期コンビの美容エディター・藤井優美と、オトナサローネ編集長・井一美穂(ともに54歳)。更年期を抜けつつある今、2人の体調は? そして何を思うのか? 50代のリアルを語り合います。

【藤井×井一・更年期のホンネ】

体はおばさんだけど、心は??? 「おばさん」になり切れない、ならなくてもいい?中途半端な私たち

藤井 人生100年時代と言われる今、54歳はある意味、人生の折り返し地点とも言える年。この年頃になると仕事の終わりが見えてくるし、人によっては子育てや親の介護も終え(始まる人もいると思いますが)、本格的に第二の人生を考えるときだと思うのです。

井一 私もこの先の仕事をどうするかはさておき、会社員としては残り6年で定年です。となると、やはり今後のことを考えますよね。

藤井 あと6年でシニアだなんて! でも私、年齢に抗っているわけでも、若さにしがみついているわけでもないのですが、自分が50代という実感がなくて。もちろん、老眼や白髪、体力の低下など、肉体的な衰えは日々感じてはいますが、自分が30代のころに思い描いていた50代とは違うのです。

50代って経験を積むことで、これまでのノイズから解き放たれ、もっと余裕があって落ち着いていると思っていたのに、全然(笑)! 年齢的にはおばさんなんだけど、感覚的には30代と言うと言い過ぎではあるけれど、やっぱりおばさんと呼ばれてもしっくりこない、ちょっと違う気がする。なんか自分の年代の存在が宙ぶらりんな感じがするんですよね、今。

井一 わかります! この世代の多くの人たちは、まったく同じことを思っているのではないでしょうか? 更年期前までは「自分の人生ってこうなんだ」とある程度見えていた気になっていたけれど、更年期を経て、自分を見つめ直した結果、できないことも認めることで開き直りと自信喪失もあり……。でも、「ここからが本当のリスタートになるんだ」と改めて感じています。更年期はそのための準備期間だったというか。

定年という節目を迎え、もう1回働き出す人もいるかもしれないし、パートナーとの関係を考え直す人もいるだろうし。ただ、若いときと違っていろいろなことに思い切れないんですよね……。年齢的に若くないから、当然若気の至りなんていうのもありませんし。若さゆえの無謀さというか勢いがないから、思いと行動がちぐはぐで自分を持て余してしまうのかもしれませんね。

藤井 そうそう。若いころは、あんなに軽々といろいろなことを決められていたのに。たとえば引っ越しなんかも、昔はフットワーク軽くできていたのに、今ではもろもろの手続きを考えただけで「面倒くさい」となって、思考が停止しちゃう。それこそ、もしやることになったらパニくっちゃうかも。「昔の私、どうしたー」と、焦燥感ばかりが募っちゃう。

引っ越しを例に出したけれど、今の私はすべてにおいてそんな感じ。いろいろな経験を積んできたはずなんだけどな~。更年期でだいぶできない自分を認められるようになってきたつもりだったけれど、日々できないことのほうが増えていくから、そんな自分に嫌気がさしちゃって、自信喪失しているのかな。

家族の形が変わっていくから年代こそ、“これからの幸せ”について余計悩んでしまうのかも

井一 ああ、わかる、ちょっと手続きが面倒そうな国への海外旅行ですとか、段取りが必要なパーティの仕切りですとか、なんか「面倒くさい」が先に立つ。加えて私は、経済的な不安がけっこう大きいかもしれない。介護もそろそろ怪しいし、かといって、副業をしたり、転職したりとなると、私たち世代はなかなか厳しいしいのが現実……。仕事、家族、健康、実家問題……、50代はこんなにいろいろな面倒なことが起こるなんて正直思っていなかった。いや、見ないようにしてきた、というのが正直なところか。

それこそ、これまでだって仕事や結婚、出産、子育てなど様々な困難があったけれど、ある程度のゴールが見えていたし、それらを乗り越えれば後はラクになるのかと勝手に思っていたけれど全然! ラクどころか自分の体力、気力の低下も伴って、年々大変になっていく気がする。

藤井 家族の在り方が変わっていくからなのかもしれませんよね。子どもも手が離れ、いよいよパートナーと暮らしていくとなると、これまでは子どものためにガマンできていたことも、できなくなってくる、というのもありますよね。

井一 日本の結婚ってある意味「育児プロジェクト」のような気がするのです。結婚したら子どもをどうするか、子どもができたらどう育てていくか、人生プランが“子どもありき”で、将来一緒に過ごすための伴侶を選んでいないんだよね、きっと。もちろん、個人差はあるけれど。

藤井 うーん、私は子どもができにくい体質というか、できないと思っていたから、最初から子どものいない人生プランだったけれど、子どもができたらパートナーというより、確かに「育児プロジェクト」になってしまったかも。だから、その子育てのゴールが見えてきている今、「自分の幸せってなんだろう」と、これまでの人生の見直しと、これからの人生を考えて悶々としちゃうんだと思う。

井一 だから、私は梅宮アンナさんのご結婚がとても羨ましい。育児プロジェクトではなく、恋愛のため、これからの人生を供にするパートナーだから。そこには「子どもを産まなくちゃあ」も「家を買わなくちゃあ」もなく、ただただお互いが求め合う結婚なんですよね。お互い大病を患ったことで求めるものがより明確になった結果なんでしょうね、きっと。

藤井 最初は恋愛感情から結婚したはずなのに、チームになったところで目的が変わっちゃうのかもしれませんね、悲しいけれど。

井一 なんだかんだ子どもがいるから、と、相手のイヤなことにも目が潰れていたけれど、子どもが独立し、仕事も現役から外れると、本当の意味でのパートナーの関係になるから、やっぱりそこは改めて考えてしまいますよね。

つづき>>>アフター更年期がこんなに「あっさり始まる」とは思ってもみなかった。だから「どうなるとハッピーなのか」まだ構えが取れていないというか


《OTONA SALONE》

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