「ママの料理が捨てられてる!」私の手料理を平然とゴミ箱に捨てる夫に、心を壊されて。家族を見下し、自分だけを愛するモラハラ夫の正体とは | NewsCafe

「ママの料理が捨てられてる!」私の手料理を平然とゴミ箱に捨てる夫に、心を壊されて。家族を見下し、自分だけを愛するモラハラ夫の正体とは

女性 OTONA_SALONE/LIFESTYLE
「ママの料理が捨てられてる!」私の手料理を平然とゴミ箱に捨てる夫に、心を壊されて。家族を見下し、自分だけを愛するモラハラ夫の正体とは

夫婦問題、モラハラカウンセラーの麻野祐香です。

「夫にはもう、何も期待していません。頼ろうなんて思っていません」

今回は、自分のことしか考えず、家族のためには一切動かない、まさに“自己中”なモラハラ夫に悩むSさんのケースをご紹介します。

※本人が特定できないよう変更を加えてあります

※写真はイメージです

赤ちゃんの泣き声に「うるさい!」と怒鳴る夫

結婚13年目のSさんには、小学生と中学生の2人のお子さんがいます。結婚してからというもの、仕事・家事・育児はほぼすべて、Sさんひとりが担ってきました。

子どもが生まれたときも、夫は自分が「かわいい」と思えるときだけ世話をし、少しでも泣き始めると「はい」とSさんに赤ちゃんを渡して、自分があやそうという気持ちはまったくなし。オムツ替えなどは「手が汚れる」と言って、一度もやったことがありませんでした。

さらに子どもが泣くと「うるさい!早く泣き止ませろ」と怒鳴り、まるで“自分には関係ない”という態度。そのくせ、休日に公園やショッピングモールへ出かけるときだけは、「理想の父親」になりきります。優しげな笑顔で子どもに話しかけ、カートを押し、人前では“家族思いの良き夫・良き父”を演じるのです。

そのため、周囲の人は誰も、彼が家で何もせず、文句ばかり言っているなんて想像もしません。

外面ばかり良い夫だけれど、家庭では暴君

なぜ彼らは、外では「理想の父親」のように振る舞いながら、家では妻に冷たく、協力もしないのでしょうか。実は、このような男性には、ある共通点があります。

彼らは、家族を「自分と対等な存在として見ていない」のです。

家族は、「自分の手駒、思いどおりに動かせる存在」なのです。彼らにとって家庭は“安心できる場所”ではなく、 “支配できる場所”です。

ですので、外では周囲の目を気にして完璧に振る舞いますが、家では無関心・非協力・批判的な態度を取るのです。モラハラ夫は、家庭内で自分が上に立っていることを当然と考えています。だから家では手を貸そうとも、思いやろうともしません。

それどころか夫は、「泣いている子どもに対して“うるさい”と怒鳴る」「育児は妻の仕事だと決めつける」といった態度を平然ととります。まるで、“自分は育児に関与する必要がない”かのようにふるまうのです。

このような態度の背景には、「自分より立場の弱い相手に対しては、何をしても許される」という、ゆがんだ思考が根付いています。

さらに、こうしたタイプの夫は「自分が間違っている」と認めることが極端に苦手です。だからこそ、家庭内でトラブルが起きても、反省するどころか、すべての責任を妻に押しつけてきます。

その結果、最も身近で支えてくれているはずの家族に対してだけ、極めて理不尽で冷淡な態度をとる……それが、モラハラ夫の典型的なパターンなのです。

そうして家の中では好き放題ふるまう一方で、彼らは「外で自分がどう見られるか」には、異常なほど強いこだわりを持っています。

“対外的なイメージへの執着”。Sさんの夫の場合、それはある日突然「ダイエット熱」というかたちで現れました。

突然はじまった「ダイエット生活」

結婚してから、夫はどんどん太っていきました。
休日はいつまでも寝ていて、運動は一切せず、好きな時に好きなものを好きなだけ食べる生活。そうなって当然の結果と言えます。

結婚当初から比べて20キロ以上体重が増え、健康診断の数値も悪化。毎年のように「ダイエットをしましょう」と医師から指摘されてきました。それでも夫は、「どこも悪くない。医者のほうがおかしい」と頑なに言い張り、食生活を改めることはありませんでした。

Sさんがいくら注意しても、「うるせーな」「お前が痩せてから言えよ」と逆ギレされる始末。やがてSさんは、何も言わなくなりました。

ところがある日、夫の知人がダイエットに成功し、周囲から大いに称賛されているのを目にしたのです。その瞬間、夫の中に「自分も評価されたい」という欲求が芽生えたのでしょう。突然「俺も痩せようかな」と言い出しました。

家族を置き去りにして“ジム漬け”の毎日

「どうせ三日坊主で終わるだろう」とSさんは思っていました。

ところが、夫の“ダイエット熱”は日に日にエスカレートしていったのです。

スポーツジムに通い始め、週末にはサイクリング。「トレーニングがあるから」と休日の朝から外出し、夕方まで帰ってこないのが当たり前に。子どもとの時間も、家族でのお出かけも、すべて「自分の運動の予定」が最優先となってしまいました。

「俺は忙しいから、これ以上は無理。俺に何も頼むな」普段はそう言いながら、自分の筋トレの時間だけはどんなに忙しくても必ず確保する夫。

Sさんは語ります。

「“この人って、本当に自分のことしか考えていないんだな”と、あらためて感じました」

自己愛が暴走し、「ナルシシズム」が日に日に強まる夫

Sさんがさらに呆れたのは、夫の“ナルシシズム”が日に日に強まっていることでした。トレーニング後は、鏡の前で上半身をチェック。腕を曲げて筋肉を見せたり、お腹を引っ込めて写真を撮ったり。

最近は上半身裸で家の中を歩き周り「腹筋出てきたよな?痩せただろう」と、無理やり見せてくるのです。

その姿には、確実に“自分に酔っている”様子が表れていました。

このような行動も、モラハラ夫に多く見られる「強すぎる自己愛」の一端です。

モラハラの人は、自分を特別な存在だと思いたがる傾向があります。誰かに褒められたい、認められたい、他人より優れていると感じていたい……。

そうした欲求が極端なまでに強いため、「見た目を変えることで周囲の評価を得る」という方向に走りやすいのです。

ジム通いやダイエットに夢中になるのも、健康のためというより、「すごいと言われたい」「努力を認められたい」という賞賛欲が根底にあることが多いのです。
そして、その欲求は身近な家族ではなく、“他人からの反応”によって満たされたいというのが特徴です。

そして……

「夫のダイエットには拍車がかかり、私が作った料理に対して、『こんなの食わせるから俺が太ったんだ!食えるか!』と、平然と自分の分を捨ててしまうようになりました。子どもたちが見ている前で…」

本編では家事も育児も妻に任せきりのまま、“ジム通い”と“自己満足”に夢中なモラハラ夫の姿と、その背後にある強すぎる自己愛についてお伝えしました。
▶▶「もう夫には何も期待しない」心を守るために選んだ“諦め”が、モラハラ夫の支配を打ち破った

では、Sさんがたどり着いた“心を守るための諦め”と、そこから見えてきた新しい生き方についてお届けします。


《OTONA SALONE》

特集

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