現在放送中のドラマ『あなたを奪ったその日から』(カンテレ・フジテレビ系)で主演を務めている北川景子。作中では、10年前に食品事故で我が子を失った母親役を演じており、その熱演がSNSでも話題を呼んでいる。そこで本記事では、北川の女優としてのキャリアを振り返りつつ、『あなたを奪ったその日から』で見せる迫真の演技の魅力も深掘りしてみたい。
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北川は、2003年にドラマ『美少女戦士セーラームーン』(CBC・TBS系)で女優デビュー。ドラマ『ブザー・ビート~崖っぷちのヒーロー~』(フジテレビ系/2009年)や『謎解きはディナーのあとで』(フジテレビ系/2011年)など人気作への出演で着実に知名度を上げていき、ドラマ『家売るオンナ』シリーズ(日本テレビ系)では主演を務めた。近年もさまざまな作品で主演を担っており、実力派女優として地位を確立している印象だ。
そんな北川の最新主演作『あなたを奪ったその日から』は、我が子を失った母親が自分の犯した罪に苦しみ、葛藤し、周囲を巻き込みながらも生きていく姿を描いた、サスペンスフルな親子愛の物語。北川が演じるのは、10年前に食品事故で最愛の娘を失った母親・中越紘海。事故を起こした惣菜店の社長・結城旭(大森南朋)に恨みを募らせ、図らずも2人の子供を持つ旭の次女を誘拐してしまうという役どころだ。公式コメントでは、北川は同作の脚本について、「人間の時には美しくない感情もリアルに描いてると思うので、そこをリアリティーを持って表現したいと思いました」と意気込みを明かしていた。
作中では、紘海が誘拐した旭の次女に亡くなった我が子の姿を重ね、実子として中学生まで育て上げる姿が描かれたが、第9話では紘海の人生を狂わせた食品事故の原因を作ったのは旭の長女の梨々子(平祐奈)であり、旭が彼女をかばって事実を隠蔽していたことが明らかに。旭たち家族は頭を下げて謝罪するが、紘海は、「やめて!」と叫ぶと、「謝ってどんな気分ですか?それで気が済みましたか?」と怒りを滲ませながら、最愛の娘を失った悔恨の念を涙ながらに吐露するのだった。SNSでは、「心に響く」「迫真の演技に泣きました」「声を荒げるところ、表情、全部上手すぎて見てて涙が出る」といった反響があり、深い悲しみと絶望が伝わってくる北川の演技が、視聴者の心をぐっと捉えたことがうかがえる。
『あなたを奪ったその日から』では、リアリティあふれる圧巻の演技を見せた北川。今年11月28日公開予定の映画『ナイトフラワー』では、苦しい生活の中で、2人の子供たちの夢を叶えるためにドラッグの売人となる母親役で主演を務めることが決まっており、こちらでも鬼気迫る熱演が見られそうだ。難役にも体当たりで挑む北川のさらなる活躍に期待したい。