更年期世代は、血管のエイジングケアの始めどき!料理に「足すだけ」で、アジ3匹分の血液サラサラ効果がある食品って?「高血圧」も予防【工藤内科院長が解説・後編】 | NewsCafe

更年期世代は、血管のエイジングケアの始めどき!料理に「足すだけ」で、アジ3匹分の血液サラサラ効果がある食品って?「高血圧」も予防【工藤内科院長が解説・後編】

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更年期世代は、血管のエイジングケアの始めどき!料理に「足すだけ」で、アジ3匹分の血液サラサラ効果がある食品って?「高血圧」も予防【工藤内科院長が解説・後編】

基礎化粧品やヘアケアにお金をかけてお手入れしているのに、見た目の老化が止まらない……。

そんな読者の悩みが集まるオトナサローネは、ヘルシーオイル・プラス・コンソーシアムが開催した「今年の冬こそ知りたい!ヘルシーオイルの可能性」メディア勉強会に参加しました。登壇された工藤内科の工藤孝文院長は、アンチエイジングに詳しい内科の専門医です。そんな工藤院長にエイジングケアとオイルの関係について話を聞きました。

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現代人が積極的に摂るべきといわれるのが…

「オメガ3」は細胞膜の柔軟剤。ただし、体内では作れない

 

血液のスムーズな流れを促すために、油に注目してみませんか。油=脂質は、糖質やタンパク質と並ぶ三大栄養素の一つ。体を動かすためのエネルギーとなり、全身37兆個ある細胞を一つひとつ覆っている細胞膜を形成する、重要な栄養素です。

油には種類がさまざまありますが、現代人が積極的に摂るべきといわれるのが「オメガ3」です。オメガ3は体内では作れない必須脂肪酸で、食品から摂らなくてはいけません。植物由来の「α-リノレン酸」と、青魚に多く含まれる「EPA」「DHA」の主に3種類があります。

オメガ3の大きなメリットは、細胞膜を柔軟に保つこと。細胞膜は細胞の形を保ち、栄養や老廃物を通す役割がありますが、細胞膜が硬いと、その働きが阻害されてしまうのです。細胞膜にオメガ3が適度に含まれることが、細胞膜自体の柔らかさに直結します。

▶「サラサラ血液」だけじゃないオメガ3の実力とは

サラサラ血液で酸素と栄養を体中へ。それだけじゃないオメガ3の実力

 

細胞膜が柔軟になれば、体内では水分や栄養、老廃物の出入りがスムーズになる、”めぐりの良い体”になります。注目すべきは、赤血球にも良い影響があること。酸素を運ぶ赤血球も細胞で作られています。オメガ3によって柔軟性が生まれれば、極細の毛細血管の中も形を変えてスルリと通り、体の末端まで血液が行き渡って血流も良好に。高血圧の予防にもうってつけです。

また、オメガ3は血管の炎症を抑え、血栓ができるのを抑制することにも役立ちます。しかも、肌改善効果も期待できるという報告や、アレルギー症状の緩和にも効果があるといわれています。

オメガ3食品をよく食べるイヌイットは心臓病の死亡率が1/6! そのカラクリは?

ここで、海外の調査を紹介します。心臓病による死亡率の比較で、デンマークに住む白人が34.7%なのに対し、グリーンランドに住むイヌイットは5.3%でした。なんと1/6程度です。これはイヌイットがオメガ3を豊富に含む魚やアザラシといった肉を、主食にしているためだと考えられています。

▶毎日2gだけでOK!

アジ3匹を毎日なんて無理。でもエゴマ油かアマニ油2gなら簡単

オメガ3は、前述のように「α-リノレン酸」「EPA」「DHA」の3種類があり、中でもα-リノレン酸の「エゴマ油」「アマニ油」がおすすめです。

なぜなら、1日に必要な量をEPA・DHAで摂取しようと思うと、アジなら3匹食べることが必要です。しかも、分解してすぐに体外へ排出されてしまうでしょう。一方、α-リノレン酸なら肝臓に貯蔵できて効果が持続します。1日2gでOKなので、「エゴマ油」「アマニ油」なら好きな料理にかけるだけ。特に納豆などにかけてタンパク質と一緒にとると、胆汁が分泌されて効率良くオメガ3を吸収できます。

▶見た目の老化を感じたら、血流がノロノロになっている!

老け見えはノロノロ血流のサインかも……。オメガ3でサラサラ血流を目指そう!

ノロノロ血流を自覚できる人は、少ないはずです。しかし、「肌荒れが目立つかも」「何となくむくんでいる気がする」などと思ったら、血流が関係しているかもしれません。必要なオイルを賢くバランス良く摂ることが、美と健康に不可欠な時代。血管のエイジングケアを意識して、日常的にオメガ3を取り入れてみてください。毎日たった2gでサラサラ血流を取り戻し、心も見た目も、いつまでも若さが維持できますように!

【解説】

工藤内科 工藤孝文院長

総合診療医/糖尿病内科医/漢方医/日本糖尿病学会・日本高血圧学会・日本肥満学会・日本東洋医学会・日本抗加齢学会・日本女性医学学会・小児慢性疾病指定医

福岡大学医学部卒業後アイルランド、オーストラリアへ留学、2025年4月から、東京にて、工藤孝文糖尿病クリニックを開院。NHK「チコちゃんに叱られる!」日本テレビ「世界一受けたい授業」など、テレビ出演多数。著書・監修書は100冊以上におよび、朝日新聞出版社「人体の超基本」はシリーズ累計100万部突破のベストセラーとなっている。


《OTONA SALONE》

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