SKY-HIがCEOを務めるマネジメント/レーベル「BMSG」がプロデューサーにちゃんみなを迎えたガールズグループオーディション「No No Girls」より誕生したHANA。1月11日に行われた「No No Girls THE FINAL」最終審査のグループ審査課題曲でもある同楽曲は平凡な1人の女の子であった彼女たちが、自分と向き合い、自分を一生懸命磨いてこれから凄いことを成し遂げる強い意志を表している。ここでは、メンバーそれぞれのシーンにおける考察や7人全員にまつわるポイントを紹介していく。
◆CHIKA(チカ)
MVは、CHIKA(チカ)の前にボタンを押しても「NO」とブザーが鳴り、上がることができないエレベーターが現れるところから始まる。ボタンの上の表示には「×・×・使用中」と書かれており、ちゃんみなが「No No Girls」を始めるにあたって掲げた3つの「No」、「No FAKE -本物であれ-」、「No LAZE -誰よりも一生懸命であれ-」、「No HATE -自分に中指を立てるな-」に対応していると考えられる。3つ目の「自分に中指を立てるな」が使用中となっているのは、実力はつけてきたという自負がありながら、見た目や体重で「No」を突きつけられてきた経験から自信を失い、自身を否定してしまっていたCHIKAのオーディション前の姿と重なっていた。
◆MOMOKA(モモカ)
MOMOKAは、数少ない改札を通過できずに立ち止まり「静まったplay ground いなくなったfriends」とラップを繰り出す。この歌詞と映像は「PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS」(2023年開催のオーディション番組)でファイナリストになるもあと一歩でデビューできなかったMOMOKAの孤独を想起させる。偶然か否か、あと一歩で通過できなかった改札の色は「PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS」のテーマカラーであるピンク。その横の改札を「HANA」と書かれた切符を使って通過、すなわちデビューすることができたことを伝えている。また、改札を通った瞬間に監視カメラの日時と緯度・経度が表示された。日時は「No No Girls THE FINAL」デビューメンバー発表の時刻、緯度・経度はその会場だったKアリーナ横浜を示しており、最終審査のデビューメンバー発表後「止まっていた時計の針がやっと動き出す」と喜びを語ったMOMOKAの言葉通り、表示された後は秒数が動き出していることが分かる。
◆JISOO(ジス)
単身で韓国から渡り「No No Girls」に挑戦した最年長のJISOO(ジス)。1人広い地下通路をスーツケースを持って力強く歩く姿は「No No Girls THE FINAL」を経て、全力で音楽を楽しむ力を手に入れたJISOO自身の成長にも見てとれる。さらに、オーディション中、指導を受けながら歌い方に悩み「日本に来てから1回も泣きたくなくて」とこらえていた涙を流す場面が印象的だったJISOOを思い起こさせるように、ソロパートの最後には大粒の涙を流すJISOOの姿がアップで映された。そしてその涙が落ちたのは、冒頭シーンで何者かに踏まれてしまっていた蓮の花。蓮には「清らかな心」「救ってください」などの花言葉があり、彼女たちが「No No Girls」によって救われ、デビューへの道が花開いたことを表す。
また、ちゃんみなが「No No Girls」のテーマソングとして書き下ろした「NG」のMVとも共通点が。「NG」には、第1子出産前の妊婦で撮影に臨んだちゃんみながエレベーターに乗り、踊る場面がある。無機質なシルバーのエレベーターは「Drop」でHANAのメンバーが乗り込んだものと似ており、ちゃんみなが7人の“姉妹”を誕生させたという意味にも考えられる。