【モデルプレス=2025/01/17】映画『室町無頼』(1月17日公開/IMAX公開中)に出演するなにわ男子の長尾謙杜(ながお・けんと/22)がモデルプレスらのインタビューに応じた。NHK大河ドラマ『どうする家康』で時代劇に初挑戦し注目を集め、本作では2度目となる時代劇で自身初のアクションに挑戦。グループ活動と並行しながら、3ヶ月間に及ぶ練習を積み重ね、“棒術”という難易度の高い技を披露している。「長尾謙杜史上1番かっこいい」と自ら語るほどの長尾の本気を目の当たりにした。【写真】長尾謙杜、まるで別人?劇中の衝撃ビジュアル◆映画「室町無頼」原作は垣根涼介の「室町無頼」(新潮文庫刊)。歴史に残された史料は少ないが、「無頼」たちは確かに実在し、腐りきった政治と世の中を叩き直そうと、命がけの戦いに挑んだ。日本史上、初めて武士階級として一揆を起こし、歴史にただ一度だけその名を留める男・蓮田兵衛。本作は、彼の元に結集した「アウトロー=無頼」たちの知られざる闘いをドラマチックに描くアクション・エンタテインメント。主人公である兵衛を大泉洋が務め、長尾は兵衛に拾われ身も心も成長する才蔵を演じている。ほか松本若菜、北村一輝、柄本明、堤真一らが出演する。◆長尾謙杜、アクション初挑戦で新境地「もっと磨いていきたい」― 今回、棒術を駆使する才蔵役でアクションに初挑戦となりましたが、感想をお聞かせください。長尾:挑戦してみて1番感じたのは「楽しい!」でした。アクションといえば素手や刀のイメージがあると思うのですが、今回は棒術ということで最初は全然イメージが湧きませんでした。3ヶ月ほど練習期間があったので、教えていただきながら少しずつ自分の身になっているのを感じて、練習中も楽しかったですし、今こうして振り返ってみてもとてもやりがいのある毎日だったなと実感しています。― 長尾さん自身の身長よりも長い棒で戦いますが、扱うのは大変ではなかったですか?長尾:180センチほどあって僕の身長よりも10センチちょっと長い棒だったので、初めて振った時は地面に当たってしまって扱い方が難しかったです。ジャッキー・チェンの映画『ベスト・キッド』で、服をかけるだけの修行をずっとやっているシーンがあるのですが、あれと同じような感じで、最初の頃の練習はほぼ素振りだけだったので、“これは本当に身になっているのかな…”と思いながら練習していました(苦笑)。でも練習を始めてから1ヶ月くらい経った時に、すんなり受け身ができたり、姿が様になったりしていたので、基礎をちゃんとやることは大切なんだなと思いました。僕はもともと小さい頃に空手を習っていたので、腰の使い方や重心の落とし方がなんとなくわかっていたのも大きかったのかなと思います。― 練習で特に苦戦したことは何ですか?長尾:避け方が難しいなと感じたのと、僕としてはアクションは手が決まっている中で、本当の戦いだとその先がどうなるかわからないので、実際にその場で攻撃されたかのように見せることが難しかったです。自分なりに研究しつつ、監督やアクション部の皆さんと相談しながら撮影しました。難しい部分もありましたが、とても楽しかったのでこれからもアクション作品に出させていただけたらいいなと思います。― 今後もアクションへの挑戦に意欲的なんですね。長尾:岡田准一さんなどアクションで活躍されている先輩方がいらっしゃるので、僕は今回が初めてでしたが、その先輩方に続けるようにこれからもっと磨いていけたらと思っています。― 棒術以外で極めたい技はありますか?長尾:棒術は今回とても大好きになりましたが、刀術もいつか挑戦したいです。あと今回は役柄的になかったのですが、大泉さんや堤さんは乗馬のシーンがあったので、僕も時代劇で馬に乗ってみたいです。◆長尾謙杜、役作りで6キロ増量― 時代劇への参加はどのように感じていますか?長尾:松本潤くんが主演を務めた『どうする家康』に出演させていただいたのが初めての時代劇だったのですが、本格的に時代劇に挑戦するのは今回が初めてで、すごく楽しかったです。時代劇は日本がこれまで培ってきた伝統のひとつですし、これからも大切にしていかないといけない文化のひとつでもあるので、そこに自分が参加させていただけたのは光栄だなと思います。そして今回は歴史が深い東映の映画への本気がすごく伝わるような作品になっているので、観てくださる皆さんにもその本気を感じてほしいですし、これまでの時代劇を大切にしつつも新たな部分が見えると思うので、新境地に行けるのではないかなと思います。― 東映京都撮影所での撮影も独特な雰囲気だったかと思いますが、現場で学びになったことや、思い出に残っていることをお聞かせください。長尾:京都での撮影と聞いた時は、ちょっと怖いなと不安だったのですが、いざ現場に行ってみるとすごく優しいレジェンドばかりで、もちろん僕と年齢が近いスタッフさんもいらっしゃって、皆さん温かく迎え入れてくださったので、構えることなく撮影することができました。これまでたくさんの作品を作ってこられたスタッフさんからは、撮影方法や時代劇の作り方、こだわり、姿勢など多くの学びがあり、参加させていただく僕もより頑張ろうという気持ちになりました。僕は初対面の方や年齢が上の方にも物怖じしないタイプなので、怖さや厳しさはあまり感じなかったのですが、照明のスタッフさんが熱狂的な阪神ファンで、当時ちょうど日本シリーズで阪神対オリックスの試合があったのですが、阪神が負けてしまって、その次の日の撮影はちょっと怖かったですね(笑)。みんな心の中で、“阪神が勝たないと撮影が怖くなる…”“ちゃんと照明当ててくれるかな…”と思いながら撮影していたと思います(笑)。― (笑)。現場でのこだわりで印象的だったものは何ですか?長尾:メイクや小道具、撮影セットなど作り上げられたものすべてにこだわりを感じました。皆さんが一つひとつに力を注いでくださったからこそ、僕も自然と役に入り込めた気がします。― 特に最初のシーンでは別人級のビジュアルですが、ヘアメイクやボディメイクなど、見た目の役作りについてお聞かせください。長尾:僕はもともとすごく細くて、今回は飢饉の時代設定だったのでその観点だと細くても良かったのですが、才蔵の役としては体を大きくしたり、足腰を強くしたりしないといけないと思ったので、体重は6キロくらい増やしました。才蔵が変わっていく姿をもっと表現したかったのですが、修行前と修行後の撮影が近いタイミングだったので、できるだけ調整をしつつ、メイクの力をお借りしながら撮影に臨みました。ヘアメイクアーティストの酒井啓介さんが今回のメイクを担当してくださったのですが、本当に酒井さんにしかできないようなメイクで、そのおかげで皆さんの役への入り方も変わってくると思いましたし、難しい室町時代という設定をあそこまで視覚的に表現できるのは、酒井さんの技量だなと感じました。― 実際にメイクした姿を自身で見た時は、どう思いましたか?長尾:肌を結構黒く塗っていますし、髪の毛もボサボサなので、最初は「誰?」と思いました(笑)。でも逆にめちゃくちゃ汚いので、ポスターに写っている才蔵のように、顔がはっきりとわかるビジュアルに変わった時は「やっと僕だとわかる!」とすごく嬉しい気持ちになりました。カットによっては僕かどうかわからないシーンもあると思うのですが、他の誰かが代わりに演じているとかではなく、ちゃんと全部僕なので、皆さん僕だと認識して観ていただけたら嬉しいです!◆「根性がついた」長尾謙杜の“才蔵として生きた日々“― 大泉さんや堤さんなど、錚々たる俳優の方との共演で学んだことや、撮影中にお話ししたエピソードなどありますか?長尾:撮影現場では他愛もない会話が多かったので、作品や役について熱く話すタイミングはなく、大泉さん自身とてもフランクな方で、熱く教えるという感じではないので、背中を見て学ばせていただいていました。撮影に入った時の切り替えや、皆さんを引っ張っていく姿はもちろん、座長でありながらもムードメーカーとして場を盛り上げ、フォローしてくださる優しさも素敵だなと間近で見て感じていました。大変な撮影の中で、大泉さんのお人柄に皆さんが助けられていたと思います。あとは、大泉さんも堤さんもお父さんなので、家族に対する温かさも感じました。当たり前かもしれませんが、僕にとっては大泉さんも堤さんも俳優の方という目線で今まで見ていたので、「娘のために東京に帰ります」と言って帰るお父さんの部分が見えた時に、「あ、そっか、お父さんなんだ」と思って、温かい気持ちになって涙が出そうになりました(笑)。― 素敵なエピソードをありがとうございます。1年前の制作発表会見で大泉さんが「これは長尾くんの成長の物語」とお話しされていましたが、長尾さんが本作を通して成長できたと感じている部分をお聞かせください。長尾:もともと根性があるほうだとは思っていたのですが、この撮影でより根性がついたと思います。アクションの練習で辛くなった時もあれば、メイクに2時間くらい費やしたり、とにかく朝が早くて、毎日早い時間に起き続けたりしていたので、いろいろな場面で根性がつきました。だからこそ、やり遂げた後の達成感はとても大きかったです。― “ここは絶対に見てほしい”というアピールポイントを教えてください。長尾:アクションシーンはすべて注目して観ていただけたら嬉しいですが、特にクライマックスのアクションシーンは、最初に練習し始めた頃からそこが最終地点だと思って練習していたのと、映画の見どころのひとつでもあるので、特に注目して観ていただきたいです。僕の場面は1日で撮影したのですが、撮り終えた後は人生で1番達成感があったように思いました。一揆のシーンは、半月くらいかけて撮っていて、その間に別仕事で何回か東京に帰ったりもしていたのですが、1シーンに半月かけるというのは初めてだったので、スケジュールを見ながら毎回驚いていました(笑)。もちろん僕だけでなく、大泉さんや堤さんのアクションシーンもとてもかっこいいので観ていただきたいですし、僕がそこに華を添えられていたらいいなと思います。― クライマックスのアクションシーンは迫力と見応えがすごく、長尾さんの「全部ぶっ飛ばす!」というセリフも印象的でした。ここまで気持ちを言葉に出すことも普段はあまりないと思うのですが、どのように気持ちを入れてお芝居されたのでしょうか。長尾:僕のフィーバータイムです!終盤での撮影だったのですが、あのシーンが才蔵として棒を振る最後のシーンで、終わったらもう棒を振ることはないとわかっていたので、これまで才蔵として頑張ってきた練習期間を含めた半年間分の思いをすべて込めました。その期間は才蔵のことを考えることが多く、才蔵として生きていた日々でもあったので、とても思い入れが強いです。― 大泉さん演じる兵衛と才蔵の関係性はどのように捉えていましたか?また、長尾さんにとって兵衛のような存在はいますか?長尾:兵衛に出会えたことで才蔵の人生はガラッと変わったと思います。家族を失って、独りぼっちだった時に、ようやく信じられる人が目の前に現れたので、才蔵にとって兵衛は恩人だと感じました。僕自身、なにわ男子をプロデュースしてくださっている大倉忠義くんをはじめ、SUPER EIGHTさんやWEST.さんなど道を切り開いてきた関西の先輩方の背中をずっと見てきましたし、とても感謝しています。僕たちなにわ男子も、新しい道を作っていけたらいいなと思っています。― 才蔵に共感できる部分や、似ていると感じる部分はありますか?長尾:好きなことに真っ直ぐなところは似ていると思います。才蔵は棒術を学び、真っ直ぐに立ち向かう姿が印象的ですが、僕自身、趣味や好きなことに真っ直ぐ突き進む部分があるので、そういう姿勢にとても共感できました。― 才蔵のことを日々考えながらの生活だったかと思いますが、他のお仕事とどのように並行されていましたか?長尾:撮影がなにわ男子のライブツアーと重なっていたので、全国を周りながらも、京都に帰るという生活ではあったのですが、切り替えはできるほうなので、ツアーの時はしっかり切り替えていました。でも気がつくとふとした時に才蔵のことは考えていましたね。撮影での擦り傷やあざが多くて、手にも傷があったりしたので、もしかしたらライブを観に来てくださった僕のファンの方は気づいていたかもしれませんが、「なんで怪我しているんだろう?」と思っていた方がいたら、やっと理由が話せる時が来ました(笑)。― なにわ男子のメンバーやファンの方からは、映画を観た時にどんな反応がもらえそうですか?長尾:どんな反応がもらえるのかは観ていただかないとわからないのですが、その反応がすごく楽しみの1つです!もともと僕のことを知ってくれている方には、これまで見せたことのない僕が見せられる作品だと思いますし、僕のことを知らない方には、この作品をきっかけに知ってくれたら嬉しいなと思っているので、今から感想を楽しみにしています。― 才蔵は無敵の棒術を身につけるという役柄ですが、長尾さん自身が、“自分はここが無敵”“他人には負けない”という自信のあることは何ですか?長尾:睡眠です!(即答)寝なくても大丈夫ですし、寝ようと思ったら15時間とかでも寝られちゃうくらい、何時間でも寝られます。睡眠の長さをコントロールできるので、睡眠に関しては無敵かもしれません。― 意外な回答でした!ファッションがお好きなので、てっきりファッション関係の答えかと。長尾:いやいや、睡眠です!(笑)― 最後に、映画を楽しみにしてくださっている方に向けて改めてメッセージをお願いします。長尾:『室町無頼』という作品は室町時代を描いている作品で、あまり見たことがないような時代劇、そして映画の仕上がりになっていると思いますし、大泉さん含め、キャストの皆さん、スタッフの皆さんの本気が伝わる映画となっています。僕としては初めてのアクションにも挑戦させていただき、“長尾謙杜史上1番かっこいい”映画になっている自信があるので、注目してもらえたら嬉しいです。― ありがとうございました。グループでいる時は、明るく賑やかな最年少というイメージが強い長尾だが、個人だとそのイメージは覆され、大人びた雰囲気を醸す瞬間も垣間見えた。本人も「物怖じしないタイプ」と語っていたように、どんな質問にも真っ直ぐな眼差しではっきりと答え、その言葉には一切迷いがない。積み重ねた努力を謙虚に終わらせることなく自信に変え、「長尾謙杜史上1番かっこいい」と自ら語り、新たな武器を手にしたその姿を、スクリーンでしっかり目に焼き付けてほしい。(modelpress編集部)◆長尾謙杜(ながお・けんと)プロフィール2002年8月15日生まれ、大阪府出身。2014年11月23日に事務所に入所し、2018年10月より結成されたなにわ男子のメンバーに選ばれ、2021年11月12日に『初心LOVE(うぶらぶ)』でCDデビュー。2019年4月期の日本テレビ系ドラマ『俺のスカート、どこ行った?』で連続ドラマ初出演。2022年2月より配信されたAmazon Original映画『HOMESTAY(ホームステイ)』で映画初主演。近年の主な出演作は、TBS系火曜ドラマ『王様に捧ぐ薬指』(2023)、NHK大河ドラマ『どうする家康』(2023)など。2025年1月17日に映画『室町無頼』、4月4日に劇場では初主演となる映画『おいしくて泣くとき』の公開が控える。◆スタッフクレジットヘアメイク:花井菜緒(JOUER)スタイリスト:菅沼愛(TRON)◆衣装クレジットジャケット¥88,000、シャツ¥27,500、パンツ¥41,800/すべてANARCHIST TAILOR(Sian PR)右手親指のリング¥15,400、 左手人差し指のリング¥16,500/ともにLION HEART(Sian PR)その他/スタイリスト私物【Not 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