河合優実、長塚京三の「目が忘れられない」瀧内公美&黒沢あすかも語る映画『敵』 | NewsCafe

河合優実、長塚京三の「目が忘れられない」瀧内公美&黒沢あすかも語る映画『敵』

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『敵』©1998 筒井康隆/新潮社 ©2023 TEKINOMIKATA
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第37回東京国際映画祭にて東京グランプリ・最優秀男優賞・最優秀監督賞の3冠を達成した映画『敵』。この度、主演の長塚京三が主人公・渡辺儀助と女性たちの関係性を紐解き、女性たちを演じた瀧内公美、河合優実、黒沢あすかが長塚、そして儀助の魅力を語った。

本作の魅力の1つともいえるのが、妻を亡くして20年間ひとり暮らしの元大学教授・渡辺儀助(長塚京三)と、物語のキーとなる3人の女性たちとの関係性だ。

物語が進むにつれて、亡き妻・信子(黒沢あすか)、大学時代の教え子・鷹司靖子(瀧内公美)、行きつけのバーでアルバイトをする大学生・菅井歩美(河合優実)によって儀助の内面がつまびらかにされていく。

長塚は自身の演じる儀助について、3人の女性によって「インテリ特有の小心さや、狡猾さみたいなものが滲んでくる」と語る。亡き妻・信子と儀助の関係については「もうひとつ愛しきれていなかった部分があって、約束したパリに連れていかなったことは大きい」と、あるシーンに触れながら言及。

「きっと(儀助は)相手を見て判断したところがある。どうせ真髄を味わえないだろうと。やっぱり思い上がっていますよ、儀助は!」と自身が演じた儀助を分析する。

元教え子・鷹司やバーで働く菅井との関係については、「教え子の靖子の恋愛相談に乗って力になろうとしたり、歩美の滞納している授業料を心配したりと、懐の深いところを見せようとするけれど、相手のことを慮っていたのかは分からない」と言い、「観客の皆さんはどう受け止めてくださるのでしょうか」と儀助の行動の真意を想像しながら語った。

本作の肝とも言うべきこの3人の女性たちのキャスティングについて、吉田大八監督は「瀧内さんは撮影初日に衣装でカメラ前に立ったときから、圧倒的な“靖子感”だった。河合さんも、彼女らしい聡明さで僕の想像を超えた歩美を軽やかに創ってくれた。黒沢さんは以前からそのスケールの大きさに日本人離れしたものを感じていて、信子の複雑な儚さを強烈に表現してくれたと思う」と太鼓判を押す。

そんな魅力あふれる役柄を演じきった女性キャスト3人は、長塚との共演をどう感じたのか。夫婦という立場を演じた黒沢は、「横に座ったときに、なんて自分がクリアになってくんだろうという空気清浄機で浄化されていくような感覚。至福の時だった」と自身の感じた“長塚京三効果”を振り返った。

また、瀧内は「皆さんへの接し方や立ち居振る舞いを拝見して、非常に勉強になるところがあった。本質をついていらっしゃるので、すごく胸に刺さる。日本の宝となる大先輩の俳優とご一緒させてもらったのだと感じた」と恐縮した様子も。

河合も「長塚さんの表現を観に行くだけで、敵を観る喜びがあるんじゃないかっていうぐらい見惚れていた。お芝居させてもらった時も、台本に書いてあるセリフがもう終わったけど、少しの間カットはかからない時の儀助が強烈に印象に残っていて、そのときの目が忘れられない」と話し、「私がイメージしていた儀助という人と長塚さんを重ねて見てしまった」と語っている。

『敵』は1月17日(金)よりテアトル新宿ほか全国にて公開。
《シネマカフェ編集部》

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