「毎月、膀胱炎になってしまう」「白く濁った尿が出る」と悩んでいませんか?
実は、更年期世代は、とくに膀胱炎になりやすいといわれています。
今回は、膀胱炎が起こる仕組みや、膀胱炎を解決する方法について解説します。
Q.閉経してから膀胱炎になりやすくなったのですがなぜでしょうか?
閉経前後の更年期や閉経後は、女性ホルモンのエストロゲンの量が急激に減少します。
エストロゲンは女性のからだのさまざまな機能に関わる重要なホルモンですが、膣内の自浄作用にも関わっているのです。
本来、膣内は酸性の状態を保って、雑菌から身を守っています。
エストロゲンは、膣内を酸性に保つための乳酸菌の材料であるグリコーゲンの分泌に関わっています。
エストロゲンの急減はグリコーゲンの減少につながり、膣内の自浄作用が崩れて、膀胱炎の原因になるのです。
Q.陰部に違和感を感じることも増えたのですが、膀胱炎と関係ありますか?
エストロゲンが不足すると、前述のような自浄作用の低下のほか、膣粘膜が薄くなるという変化が起こります。
そして、膣内が乾燥しやすくなり、「萎縮性膣炎」という状態になります。
萎縮性膣炎は膀胱炎の根本的な原因のひとつで、陰部のかゆみや違和感などのトラブルが起こることも。
また、それとは別に、エストロゲンの減少や加齢などにより、子宮を支える靭帯や筋肉が緩み、子宮や膀胱や直腸が下がり、外に出てきてしまう「骨盤臓器脱」という状態になってしまうことがあります。
外部に飛び出た骨盤臓器が外部刺激などを受け、炎症が起きると、それが膀胱炎の原因にもなるのです。
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