【モデルプレス=2024/09/20】9月20日公開の映画『あの人が消えた』で主演を務める俳優の高橋文哉(たかはし・ふみや/23)と共演の田中圭(たなか・けい/40)がモデルプレスのインタビューに応じた。2人は田中が主演を務めた2020年10月期放送のテレビ朝日系土曜ナイトドラマ『先生を消す方程式。』以来4年ぶりの共演。先生&生徒役から、先輩&後輩役へ―――再共演となった思いや、印象の変化などについて聞いた。【写真】高橋文哉&生見愛瑠、腕組みでキス?◆映画「あの人が消えた」本作は、2023年に放送された日本テレビ系日曜ドラマ『ブラッシュアップライフ』で国内外問わず名だたる賞を受賞した今注目のクリエイター水野格氏が、完全オリジナル脚本で挑んだ先読み不可能ミステリー・エンターテインメント。舞台は、「次々と人が消える」と噂されるいわくつきのマンション。配達員の青年・丸子は毎日のようにマンションに出入りするなかで、怪しげな住人の「秘密」を偶然知ってしまう。その日を境に、彼は思いも寄らない事件へと巻き込まれていく。高橋は主人公・丸子、田中は丸子の職場の先輩で小説家を夢見る男・荒川を演じ、ほか北香那、坂井真紀、袴田吉彦、菊地凛子、染谷将太らが出演する。◆田中圭、高橋文哉の飛躍に驚きも「文哉くんは変わらずいい子」― 『先生を消す方程式。』以来4年ぶりの共演ですが、前回の先生&生徒役から、今回新たに先輩&後輩役を演じていかがでしたか?高橋:僕が初めて生徒役をやったのが『先生を消す方程式。』でした。圭さんは当時から本当の先生のようでありながら、先輩でもあり、大好きなお兄ちゃんのような存在でもあったので、今回久しぶりに一緒にお芝居させていただいて嬉しかったです。田中:今回は先輩&後輩役ということで、共演したことのある文哉くんとだったら役作りせずともすんなり演じられそうだなと思いました。実際に撮影が始まってからも安心してお芝居することができました。よくよく考えると、4年前は先生と生徒と言いつつも、僕は作品の中でずっと嫌われていて、殺されそうになる役だったので(笑)、今回の荒川と丸子の関係値はいつの間にできたのだろうと不思議に思いました。前回の共演では、文哉くんと撮影以外で頻繁に話せていたわけではないですし、偶然プライベートで会ったことはあるものの、一緒にご飯に行ったわけでもないので、本当にいつの間にか距離が縮まっていました。高橋:確かに、前回の作品ではすごく嫌っている役でしたね(笑)。― 情報解禁の際に、田中さんが「文哉くんが主演だからなんとか参加したいと思った」とコメントしていましたが、再共演したい思いがあったのでしょうか。田中:前回の共演以降も、文哉くんが活躍しているのを陰ながら見ていたので、また共演できたらいいなと思っていました。主演が文哉くんというのは事前に聞いていて、そのうえで僕に声をかけていただいていたので、スケジュール的に難しいと思っていたのですが、自分にできることがあるならと思い、出演させていただくことになりました。― 高橋さんは田中さんが出演すると知った時は、どう思いましたか?高橋:率直に嬉しかったです。現場に入ってから、「僕が主演ということで圭さんが引き受けてくださった」というのをお聞きしたので、そこで一気に気が引き締まり、より自分自身にギアがかかりました。― 4年ぶりの共演ということで、お互いの印象に変化はありましたか?高橋:僕は前回共演した頃は19歳で、今23歳になったので、自分の体感としてはすごく大人になっている気分なのですが、圭さんは変わらないなと思いました。久しぶりに現場でお会いした時、共演時に感じていた安心感や包容力のようなものが一気に蘇ってきて、改めて背筋が伸びましたし、逆に肩の荷が少し軽くなったような感覚もあり、ホッとしました。田中:文哉くんはもともと持っている可愛らしい部分や真面目な部分は変わっていないけど、あれからいろいろな経験を積んでいると思うので、顔つきが前とは全然違うなと思いました。僕は逆に「俺はスターだ!主演だ!」「なんだよ、田中遅いな」みたいな悪い感じに変わっている姿も見てみたいなと密かに期待していたのですが(笑)、文哉くんは変わらずいい子でした!でもお芝居の向き合い方や現場での立ち振舞は変わっていて、4年前よりもお芝居が好きになっているのが見てわかりましたし、キャリアがしっかりと蓄積されているのも感じました。高橋:ありがとうございます!― 前回の共演から高橋さんが活躍していく姿を見ていたというお話もありましたが、再共演に至るまで、田中さんから高橋さんはどのように映っていましたか?田中:大人気だなと思っていました(笑)。たまたま雑誌の何かのランキングで文哉くんが1位をとっているのを見て、「うわ!すごい人気!」と。嬉しかったです。◆高橋文哉、田中圭から学んだ座長としての姿「あの時の圭さんを思い出した」― 高橋さんが『先生を消す方程式。』の時に、田中さんの座長としての立ち振舞で学んだことはありますか?高橋:キャストの方やスタッフの方とのコミュニケーションの取り方や、現場の空気感の作り方がとても勉強になりました。当時は生徒役が数十人いて、作品的にもピリピリとした緊張感のある現場だったので、圭さんが教壇に立って和ませている姿がとても印象に残っていて、自分が主演をさせていただくようになってから、あの時の圭さんを思い出して、その立ち振舞の意味を再確認しました。― 田中さんが『あの人が消えた』の現場で感じた高橋さんの座長としての頼もしさなどがあれば教えてください。田中:文哉くんは過酷な撮影スケジュールの中でも、ずっと真ん中でキラキラしていて、すごく真っ直ぐに自分の役と作品に向き合っているのを感じました。年齢やキャリアにもよって、いろいろなタイプの座長がいると思うのですが、その辺りのバランスを考えて見ても、文哉くんは今の文哉くんらしくしっかりと現場に立っていたのではないかなと思います。― 「文哉くんらしく現場に立っていた」とのお言葉もありましたが、高橋さんはこの現場を振り返っていかがですか?クランクイン前、田中さんに「成長した姿を見せたい」と言っていましたが、見せることはできましたか?高橋:今回の現場は、圭さんもお話しされていたように、本当にスタッフの方が大変そうだったので、密にコミュニケーションが取れたわけではないのですが、少しでも笑って、疲れがなくなればいいなと思いながら、できるだけコミュニケーションを取ることを意識して現場に立っていました。成長した姿を見ていただけたかどうか、自分ではあまりわからないですが、今日圭さんからありがたいお言葉をいただけて、良かったなと思っています。田中:成長していました!― 「和ませている姿が印象的だった」という高橋さんのお話もありましたが、田中さん自身が座長として作品に入る時に意識していることはありますか?田中:僕はみんなが楽しくやる気になってくれるような現場作りを目指しています。作品を作るにあたって僕らキャストはセリフを覚えたり役作りをしたりしていますが、スタッフさんはスタッフさんで考えることがたくさんあって、すごく大変だと思うんです。結果が出なかったらとか、見返りの辛さなどいろいろなことがあると思うのですが、それでもこの仕事をしているのは、単純に好きだからだと思っているので、その“好きでやっている”という気持ちを思い出すことができる現場になればいいなというのが根底にあります。― 田中さんが19歳から23歳くらいの頃で印象に残っていることはありますか?思い出をお聞かせください。田中:僕は今の仕事をしながら、仕事がない時はバイトをしていました。今振り返ってみると当時は大変でしたが、大変さが違うだけで今も大変だなと思うことはあります(笑)。あの時はあの時で“楽しい苦労”をしていたなと思います。さすがに仕事への向き合い方は変わっていてほしいのですが、文哉くんの19歳から23歳と、僕の19歳から23歳だと、積んでいる経験が天と地で、僕は川の底を歩いているような19歳だったので、そう考えると文哉くんの経験値はすごいなと思います。10代のスタートからまず全然違うので、文哉くんが今の僕と同じ40歳になった時にどうなっているのか楽しみです。◆高橋文哉&田中圭、マンションで起こった珍事件語る― 丸子と荒川のシーンは、ストーリーが展開していくなかでもクスッと笑えるシーンが多いと思うのですが、お2人の掛け合いで印象に残っていることはありますか?高橋:お芝居の流れの最後に、圭さんからセリフが飛んできた時に、僕が台本にないことをパッと自然に返せた瞬間があって、お互いの関係性の延長でお芝居できたことがすごく気持ち良くて嬉しかったです。田中:荒川と丸子の関係性について、事前に細かい打ち合わせをせずとも自然に演じられた感覚がありました。掛け合いの部分で言うと、水野監督の味付けに対応しながら進んでいったので、何の問題もなく撮影できました。― 印象的だったキャストの方や、撮影中のエピソードがあれば教えてください。高橋:僕はクランクインの日に共演した袴田さんの印象が一番強いです。すごくインパクトがあって、「これに負けない丸子をこれから作っていかなければ」とバフをかけてもらった気がします。カメラが回っていない時でも、スタンバイ中にたくさん話しかけてくださったのも印象的で、初共演だったのですが「元気?」と気にかけてくださって助かりました。田中:僕は文哉くんと北さんの真面目さが印象に残っています。本番の前にテストで何回かお芝居をするのですが、その段階から2人とも全力でお芝居をしていて、熱量がすごいなと。テストから全力でやると、本番に失速する人もいたりするのですが(笑)、2人は本番もしっかり全力でこなしていたのが印象的でした。あとは、台本を読んだ時に気になっていた染谷くんがはっちゃけるシーンは実際に見られなかったのですが、完成した作品を観たらすごく面白かったのがさすがの一言でした(笑)。― マンションのシーンがメインとなる作品ですが、普段の生活で、マンションや配達にまつわる実際に起こったエピソードをお聞かせください。田中:僕はデリバリーを注文した時の話ですが、「届きました」という通知が来たのに家の前に置かれていなくて、「どこ!?」と思って配達員の方が間違えていそうな部屋番号を探し回ったら、違う家の前に自分が注文したものが置いてあるのを見つけました(笑)。そういうことが結構あります(笑)。高橋:その話で思い出したのですが、僕は自宅マンションに着いて、部屋までの内廊下を歩いていたら、僕の部屋の前にトイプードルが座っていたことがありました(笑)。「僕、犬飼ってたっけ?」と一瞬思ったくらい自然に座っていたのですが、勝手に触るのも良くないと思って、どうしようと考えていたら、奥から同じマンションに住んでいる飼い主の方が「すみません、ありがとうございます!」と来たんです。デリバリーを受け取る時に、開いたドアからトイプードルが出て行っちゃったみたいで、1時間くらい気づかなかったらしくて、無事に見つかって良かったなと思いました。それ以来、その方と会うとご挨拶するようになりました。― 完全オリジナル脚本で、最後まで展開が読めない内容になっていますが、お2人は完成した映画を観てどう思いましたか?見どころも含めてメッセージをお願いします。高橋:観終わったあとは、いろいろな意味ですごく気持ち良かったです。終盤に関してはネタバレになってしまうので話せることが限られてくるのですが、序盤からしっかりストーリーに入り込むことができて、後半は良い意味で疲れるくらいの怒涛の展開が待っているので、そこに必死に追いつきながら観るという新しい感覚を皆さんにも楽しんでいただきたいです。田中:本当に二転三転どころではない展開になっていて、僕たちでも気づいていないような仕掛けもあるのかもと思うくらい盛りだくさんな仕上がりになっています。そして全体的にシュールなのが水野監督らしさもあり、終わり方も斬新で、不思議な後味の映画だなと思いました。皆さんがどんな感想を抱くのか僕も楽しみです!― ありがとうございました。◆インタビューこぼれ話「おはようございます!よろしくお願いします!」と元気いっぱいの登場から始まり、田中の軽快なトークに高橋が笑うという場面が何度もあった今回のインタビュー。互いの姿をバックに撮影する際には、高橋の後ろで田中がクールに視線を落としたかと思えば突如変顔をしてみせ、カメラマンも笑わせるなど終始和やかな雰囲気で進行した。生徒&先生役から先輩&後輩役…もしまた共演するとしたらどんな関係性の2人が見られるのだろうか。そんな未来に期待しつつ、まずは4年ぶりの共演となった高橋と田中の掛け合いに注目してほしい。(modelpress編集部)◆高橋文哉(たかはし・ふみや)プロフィール2001年3月12日生まれ、埼玉県出身。2019年、令和初の仮面ライダー『仮面ライダーゼロワン』(テレビ朝日系)の主演に抜擢。その後、ドラマ『最愛』(TBS系、2021年)や『君の花になる』(TBS系、2022年)での好演も話題を呼び、映画『交換ウソ日記』(2023年)、ドラマ『フェルマーの料理』(TBS系、2023年)、『伝説の頭 翔』(テレビ朝日系、2024年)など続々と主演を務める。2025年には映画『少年と犬』が公開予定。バラエティ番組『ぐるぐるナインティナイン』内のコーナー『グルメチキンレース・ゴチになります!25』にレギュラー出演するほか、ラジオ番組『高橋文哉のオールナイトニッポンX』では毎週火曜深夜にレギュラーパーソナリティを務めている。◆田中圭(たなか・けい)プロフィール1984年7月10日生まれ、東京都出身。2000年にCMで芸能界デビュー。2003年放送のドラマ『WATER BOYS』(フジテレビ系)で主人公の親友役を演じ注目を集める。近年の主な出演作は、ドラマ『おっさんずラブ』(テレビ朝日系、2018年)、『あなたの番です』(日本テレビ系、2019年)、『リバーサルオーケストラ』(日本テレビ系、2023年)、『unknown』(テレビ朝日系、2023年)、『おっさんずラブ-リターンズ-』(テレビ朝日系、2024年)など。10月17日スタートのドラマ『わたしの宝物』(フジテレビ系)に出演する。◆スタッフクレジット<高橋文哉>ヘアメイク:KATO(TRON)スタイリスト:丸山晃 <田中圭>ヘアメイク:岩根あやのスタイリスト:荒木大輔【Not Sponsored 記事】