aespa・XGがけん引“Y3K”スタイルの時代 ME:I&IS:SUEも続く | NewsCafe

aespa・XGがけん引“Y3K”スタイルの時代 ME:I&IS:SUEも続く

芸能 モデルプレス/ent/korean/talent
aespa(提供写真)
【モデルプレス=2024/05/20】ここ数年、2000年前後に流行したファッションのリバイバル“Y2K”がZ世代を中心に浸透し、すでに定番のスタイルとなりつつある。一方で、新たに始まっているのは“Y2K”に続く“Y3K”の時代。“3000年代”をイメージした未来主義的なスタイルが、aespa(エスパ)やXG(エックスジー)といったガールズグループの世界観と共にトレンドを形成している。

【写真】aespa・XGが牽引する“Y3K”って?

◆新トレンドは“Y3K” 人気アーティスト達がけん引する革新的スタイル

「3000年代をイメージした」というとあまりに非現実的かもしれないが、サイバー系ファッションはもともとインターネットが普及した90年代後半から、原宿など一部で流行していた。しかし、近年AIやVR、CGなどのテクノロジーが急速に身近なものとなり、“SF的”だったテーマがより具体性やリアルさを増している。そんな中で、仮想世界や宇宙をフィーチャーし、超現実的な美学をコンセプトとする人気アイドルグループも増加。モデルプレスでの「2024年ヒット予測」ファッション部門でも取り上げている通り、アーティスト達のファッションやヘアメイクが音楽やミュージックビデオと共に波及し、“Y3K”として大衆的な新トレンドを形成し始めている。

ファッションの傾向としては、メタリックや光沢感、透明感のあるケミカル素材が代表的な例だ。シルバーやクリアはもちろんビビッドカラーや蛍光色、サイケデリックやテクノ柄など取り入れ、カラータイツや厚底のシューズといった目を引くアイテムもポイント。3Dプリントなどを駆使して作られた未来的、宇宙的デザインのアクセサリー、パールやラメで光沢感を出したりカラーコンタクトを付けたりと現実離れしたメイクアップもポイントだ。

◆メタバースと融合するaespa “超新星コア”を形作るものたち

aespaは2020年のデビューから、現実世界とメタバース(仮想世界)が融合するというコンセプトで、もう一人の自分であるアバターとのストーリーを楽曲を通して展開してきた。昨年11月に「Drama」を発表してからは、クールなメタル感・異質感があるという意味で“鉄の味”が彼女たちの修飾語にもなっている。5月27日に発表する1stフルアルバム『Armageddon』の先行公開曲は、超新星を意味する『Supernova』。強烈なシンセサウンドのサイバー感あふれる楽曲で、ミュージックビデオはメンバーが超能力を発揮するヒーロー映画のよう。衣装ではもちろん“Y3K”感性が爆発している。

『Supernova』のスタイリングを手掛けたのは人気ヒップホップアーティストやIVE、NewJeansらを担当してきたANNA PARK氏。現在はaespaの専属スタイリストだ。同曲MVでも登場する「DIESEL」のメタリックシリーズは最近アイドル衣装で頻出している。個性的で斬新なスタイルを貫く「DIESEL」は“Y3K”スタイルによくマッチするブランドで、同MV内の派手なフォトプリントアイテムなども「DIESEL」のもの。独特なバルーンデザインやカッティングの入ったドレスは「OTTOLINGER」。ツイストされたデザインが特徴的なサングラスや、KARINA(カリナ)のエナメルパンツもこのブランドのものだ。

ネックレス、ヘッドピース、バングル、リングなど、神秘的な形のレジンアクセサリーは、韓国の新鋭ブランド「MMWD」のもの。MMWDは「My Micro WorlD」の略で、作品は微生物の形からインスパイアされているそう。NewJeansも利用している「Emma Pryde」などハンドメイド作家のファンタジックなアイテムも注目したい。ヒールがハート型になっているサンダルやブーツは「YUME YUME」。

ボリューミーなソールとファーが目を引くビビッドカラーの厚底ブーツは、中国のファッションブランド「Windowsen」のもの。レディー・ガガの衣装デザインチームにも参加していたデザイナーSensen Lii氏が手掛けるブランドで、その奇抜さは突然変異や地球外生命体のメタファーにも通ずる、疎外されたクィアのアイデンティティと結びついている。サイケデリックなトップス、ファーアクセサリー、パンツは全てこのブランドのもの。欧米のスターのみならずBABYMONSTERやちゃんみなも利用しており、今後もチェック必須のブランドになりそうだ。

ビビッドな柄のカラータイツは「MARINE SERRE」や「Dolce&Gabbana」から。KARINAのブーツに使われた「Vivienne Westwood」のパンク感性も外せない。ヘアスタイルの面では不自然なほど高めに結んだツインテールやポニーテールがバーチャルキャラクターのようなムードを醸し出す。アイメイクの主役は、4人それぞれを象徴するハート・蝶・月・星型のカラーコンタクトだ。

◆“宇宙人”XG 革新的アーティストとしてのアイデンティティ

“銀河”を冠する「X-GALAXY」プロジェクトから誕生し、未開の音楽領域X-POPを称するガールズグループ・XG。メンバーは自分たちのことを「宇宙人」と呼び、『GRL GVNG』はXGが宇宙から到来したことを告げる曲。オフィシャルライトスティックはスペースシップ型で、XGというエンターテインメントには“宇宙”が欠かせない。

そんな彼女らのスタイリングを務めるのが、KIM JIEUN氏とLEE YOONHO氏によるスタイリストデュオ・IBAEKILHO。1990〜2000年代の日本カルチャーがクリエイションのルーツにあるという2人のスタイリングは、“Y2K”の美学を取り入れつつも新しくダイナミックな価値観で人気アーティスト達を彩る。

XGのスタイリングは、老舗ハイブランドから人気スポーツブランドやストリートブランド、新興デザイナーズブランド、韓国内のクリエイターのものまで、非常に多岐にわたる。前述の「DIESEL」や「Windowsen」もよく利用され、ポイントはやはり大胆な色と柄、奇抜なアイテム、ケミカルな素材、最先端アートとの融合など。例えば『TGIF』のMVでは強烈な色使いでボディラインを強調する「Jean Paul Gaultier」のボディスーツを纏い、既存のアイドルグループとは全く異なるポップスターのアイデンティティを見せつけた。

XGと言えば、単一の衣装で揃えたスタイリングも度々注目を浴びる。グループアーティストが全員同じ服を着るのは意外に珍しいが、XGの一糸乱れぬダンスステージではそれがシュールリアリスティックなアートとして映る。
『LEFT RIGHT』のパフォーマンスではバギージーンズ姿で目が隠れるほど深く帽子を被り、蛍光カラーのグローブをはめた奇妙な衣装がSNS上をざわつかせた。『GRL GVNG』ではヘルメットのように目以外を覆うミステリアスなビジュアルで、さらに強烈なインパクトを残した。特殊なフードが付いたこのダウンベストは韓国人デザイナーCho Gi Seok氏による「KUSIKOHC」の作品だ。『PUPPET SHOW』ではバレエコアにインスパイアされたガーリールックを披露したが、不思議な柄のメッシュトップスをメインにすることでやはりどこか異世界のムードを漂わせた。

“Y3K”スタイルの発展には3Dプリントで作るファッションアイテムの普及が大きく影響しているが、XGはそれらのクリエイターへの感度も抜群だ。『GRL GVNG』のMVでは海外スターも御用達の「BUERLANGMA」のボディーピースが登場するし、『PUPPET SHOW』のMVではビヨンセの衣装も作った3DアーティストROHAN MIRZA氏のヘルメットをCHISAが被っている。

XGは衣装だけでなく、メイク、ネイル、ヘアスタイルまで、どれも芸術の領域に達し、“Y3K”スタイルと革新的アート、それらを担うクリエイターとの相性の良さを示している。それはXG自体が既存の枠組みを壊していく革新的エンターテインメントであり、それを体現するアーティストであるからだとも言えるだろう。

◆ME:I&IS:SUEも“Y3K”コンセプトを担うグループに?

サバイバルオーディション番組「PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS」出身のME:I(ミーアイ)、IS:SUE(イッシュ)も“Y3K”的コンセプトを担うグループになりそうだ。ME:Iの『Click』はガーリー、IS:SUEの『CONNECT』はクールで相反するようなイメージではあるが、どちらもゲームの世界のようなサイバー空間に入り込むMVになっており、今後双方の世界がリンクするメタバース的展開も期待される。衣装もメタリック素材などサイバーパンク、ロボットテイストなスタイリングが多く、2組の幅広い層への影響力を考えると、日本でもより“Y3K”が流行していくのではないだろうか。(modelpress編集部)

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