【モデルプレス=2024/02/25】デビュー以後、ドラマ・映画・CM・舞台に出演し、年々その存在感が増している女優・吉田美月喜(よしだ・みづき/20)。2024年も、主演の映画・ドラマから始まり、さらなる活躍を期待させている。そんな中、数々の現場を乗り越えて見えてきた目標とは?インタビューで素顔に迫った。【写真】吉田美月喜、制服で美脚スラリ◆吉田美月喜の転機 目指す女優像2017年に芸能界へ入り、CM・ドラマ・映画と立て続けに出演し、主演も重ねてきた吉田。二十歳ながら類まれな表現力で様々な難役を演じきり、着実に評価を得てきた中、転機になったのは、常盤貴子とW主演を務めた映画『あつい胸さわぎ』(2023)。「常盤さんをはじめ素敵な女優さんに囲まれて演じて、『私って、今までも、今も、演技で助けられてしかいないんだな』って感じました。常盤さんは、現場全体の状況を観ながら私のことも気遣ってくださったのに、私は自分のことでいっぱいいっぱい」。自身にとって初めて長編映画主演だった現場で感じたのは未熟さ。その経験が、目指す女優像を変えた。「『吉田美月喜がいるから安心だよねって言ってもらえるような大人になっていく』という目標が明確に見えたのがこの時でした」。◆吉田美月喜の変化20歳から少しずつ姿勢も変わってきたという。「『私、これが強みなんです』というものを見つけられたら、また違う1歩が踏み出せるのかなって思っていて」と、キックボクシングと歌に注力し始めた。「アクションが出来る女優さんってカッコいいなって思いますし『シロでもクロでもない世界で、パンダは笑う。』(2020)で清野菜名さんのアクションを観て『カッコいい!』って思ったのもあり、経験していると作品に入った時に違うかなと思って習い始めました」。「舞台『モグラが三千あつまって』で、初めてしっかりお仕事で歌う機会があり、楽しいなと思えたのと、これを伸ばせていけたら新しいチャンスが掴めることがあるかもしれないと思って、習い始めました」。「今後は自分が見つけたこと出来ることを出していけるようにしていきたい」。吉田の成長はまだまだ続きそうだ。◆「カムイのうた」伝える責任感主演映画「カムイのうた」(1月26日より全国で順次公開)でも難役を演じきった。アイヌ文化伝承者・知里幸惠さんをモデルにしたテル役。役作りは苦労も多かった。「アイヌ文化という今まで自分が知らなかったものを取り入れなきゃいけなくて、歌や楽器、当時の着物の着方など、所作の1つひとつが、どれも事前準備がしっかり要るものでした。私自身、実在した方をモデルにした役を演じるのが初めてだったので、責任感とプレッシャーは最後までありました」。責任を背負いながら実直に役と向き合えた“原動力”は「伝えたい」という強い想い。「この作品を撮影するにあたって、実際に日本でこういう差別があったことを初めて知り、すごくショックだったし、知らない自分が恥ずかしくて…。私の同世代の方も知らない方が多いんじゃないかなと思いましたし、日本人として生きている中で知らなきゃいけないことだろうなって感じたので、監督と一緒に、映画の力を借りて知ってもらえるようにしたいという思いが原動力だと思います」。そのプレッシャーが解かれたのは北海道、先行公開された舞台挨拶でのこと。「アイヌ民族の方にとって知里さんはとても大切な方なので、受け入れてもらえるのだろうかと公開までは心配だったんですけど、観に来てくれた方々が涙を流してくださったり、真剣な顔で頷きながらお話を聞いてくれたりしました」。認めてもらえた喜びが肩の荷を下ろしてくれた。◆吉田美月喜「マイストロベリーフィルム」見どころ主演作は映画に限らず今冬はドラマもスタート。MBSドラマシャワー『マイストロベリーフィルム』(毎週木曜25時29分~ほか)で、女子高生・中村千花を演じている。「自分の思っている恋心や複雑な想いを言えないで悩んでいる」と語る千花には重なる部分も多い。「私も、自分の気持ちをバンッと周りに出すことがそんなに無くて、気を遣いがちというか、特に大切な人に対しては気を遣ってしまうところがあります」。ともにクアトロ主演を務める深田竜生、矢花黎、田鍋梨々花との関係性は学生生活そのもの。「黒板にみんなの似顔絵を描いたり、遊んだり。男の子2人が、自分たちの性格と演じるキャラクターがそれぞれ反対みたいで『俺たちすごい違和感ある』ってずっと聞いていたのが面白かったです(笑)。田鍋梨々花ちゃんはスタイルも良くて綺麗で大人っぽいと思っていたんですけど、意外に天然なところもあって可愛くてすごく癒やしになってました」。3人のことを思い浮かべ話しながら、笑みが溢れる。見どころをたずねると、「学校生活を舞台にした青春ストーリーなんですけど、4人とも矢印の向きがしっかりと描かれていて、ぎゅっと凝縮してるような狭い世界のような感じ」とクアトロ主演ならではの世界観、さらには強いこだわりを挙げてくれた。「表情やセリフの間をすごく大切にしていて、それは企画の時点で『ドラマというより映画っぽく撮りたい』と聞いていたことなので、みんなが意識して演じています。間の取り方、小さな眉毛の動きのような細かい表情、そういう部分まで観ていただくと楽しんでいただけると思います」。◆吉田美月喜の悲しみを乗り越える方法最後に、吉田自身の「悲しみを乗り越えた方法」を聞いてみると「全ての出来事は運命だと思うようにしています」と、支えてくれた母の言葉を教えてくれた。「なかなかオーディションに受からなかったり、自分の思ったようにできなかったり、今でもたくさんありますけど、そういう時には母から言われた『出会いは全部運。あなたが悪いんじゃない。ということ。“運命の人”は恋愛だけじゃなくて、仕事でも人間関係でも出会う時があるから、そんなに気にしなくていい』という言葉に救われます」。もう1つ大事なことは、新しい運命に出会うためには挑戦する1歩も踏み出すこと。「そのうえで、何かあった時は『これはしょうがない、そういう運だったんだ』と切り替えられたら、ちょっとは楽になるかなと思います」。◆吉田美月喜の夢を叶える秘訣そして、夢を叶える秘訣もまた似ている。デビュー当時からもブレない。「私は運があるんだって思ったほうが良いと思います。ポジティブにいた方が、自分のチャンスや夢を掴むことができるんじゃないかなと思います」。(modelpress編集部)■吉田美月喜(よしだ・みづき)プロフィール2003年3月10日生まれ。東京都出身。2017年にスカウトされ芸能界に入り。主な出演作に「シロでもクロでもない世界で、パンダは笑う。」(2020/読売テレビ・日本テレビ)、「ドラゴン桜」(2021/TBS)、Netflixドラマ「今際の国のアリス」(2020)、映画「メイヘムガールズ」(2022)、「あつい胸さわぎ」(2023)、舞台「モグラが三千あつまって」など。2024年は、ドラマ「はれのひ シンデレラ ウェディングドレスを日本へ!ある女性の挑戦」(2月24日15:30~読売テレビ・日本テレビ)、主演舞台「デカローグ 1~10」デカローグ7『ある告白に関する物語』(6月22日~新国立劇場 小劇場)も控えている。【Not Sponsored 記事】