「下剋上球児」翔役・中沢元紀、エース演じるプレッシャーに打ち勝つ役作り 裏設定から閃いたアドリブ秘話<インタビュー> | NewsCafe

「下剋上球児」翔役・中沢元紀、エース演じるプレッシャーに打ち勝つ役作り 裏設定から閃いたアドリブ秘話<インタビュー>

芸能 モデルプレス/ent/wide/show3
「下剋上球児」より(C)TBSスパークル/TBS 撮影:Len
【モデルプレス=2023/11/26】俳優の鈴木亮平が主演を務めるTBS系日曜劇場『下剋上球児』(毎週日曜よる9時~)に出演している中沢元紀(なかざわ・もとき/23)。モデルプレスのインタビューでは、話題を呼んだアドリブの真相や、鈴木や塚原あゆ子監督から学んだことをたっぷりと語ってもらった。

「下剋上球児」鈴木亮平を起用した唯一の理由

◆鈴木亮平主演「下剋上球児」

同作は、高校野球を通して、現代社会の教育や地域、家族が抱える問題やさまざまな愛を描くドリームヒューマンエンターテインメント。鈴木演じる南雲脩司は、36歳で教員になり、越山高校に赴任し野球部監督に就任するも、教員免許を持っていないということが発覚。教師を辞め、自首したが野球部部員たちの署名活動により不起訴処分となった。そして野球部は初めて夏の大会で1勝を果たした。

中沢は犬塚樹生(通称:おじい/小日向文世)の孫で、名門クラブチームの元エースの犬塚翔役。受験で野球強豪校・星葉高校に落ち、越山高校野球部に入部した。

◆中沢元紀、エース役抜擢の心境

― まず、ここまで演じてきた感想を教えてください。

中沢:1話、2話では心境が変わるところも多かったのですが、今はチームに溶け込んでいます。闘志は内に秘めるタイプで、自分から行動することが少ない性格は翔と似ているので、だんだん馴染んでいる気がします。

― 野球はどのくらいやっていたのですか?

中沢:小学校5年生から中学校3年生までの5年間、外野や内野、いろいろなポジションを経験してきましたが、中学校の最後の試合はファーストで出場しました。最初はプレッシャーももちろんありましたし、ピッチャー志望の方たちはすごい方ばかりだったので、頑張らないとと思っていました。

― ご自身のピッチングにおいて注目してほしいポイントはありますか?

中沢:1、2話の翔は「自分だけで勝とう」「他の人は気にせず自分のペースで」という部分があったので、ワインドアップ(両手を後頭部まで上げ振りかぶる投球)で投げるシーンも自分のペースでゆっくり腕を上げてゆっくり投げていました。マウンドでの立ち姿も余裕がある雰囲気を出すように意識していました。

◆中沢元紀、プレッシャーに打ち勝つエース役の役作り

― チームの中心人物ですが、演じるうえでプレッシャーはありましたか?

中沢:元々ピッチャーではなかったので、僕がストライクを入れないと始まらないシーンや「外角低めにスライダーを投げてください」という要求など、技術面が必要になるシーンに関しては大変でした。また、翔には星葉高校の児玉拓海(羽谷勝太)、江戸川快斗(清谷春瑠)というライバルがいますが、実際に役者仲間である日沖誠役の菅生新樹に感じていたライバル意識を2人に対しても重ねて演じていました。

◆中沢元紀、アドリブの真相

― 第2話で、翔が富嶋雄也(福松凜)のお弁当を見て「先輩、彼女いるんっすか?」と伝えたアドリブはどのような心境で出た言葉なのでしょうか?

中沢:その場で出た言葉なのであまり覚えていないというのが正直なところですが、塚原さんが仰っていた「いろいろな表情を見せた方が人間は魅力的に見える」という言葉や、企画書に「女の子からはモテるが、おじいが翔くんにはふさわしくないと弾き返している」と書かれていたことなどが頭の片隅にあったからこそ出てきた言葉だと思います。

◆中沢元紀、鈴木亮平・黒木華・小日向文世の印象

― おじい・犬塚樹生役の小日向文世さんの印象はいかがですか?

中沢:すごく元気で、たくさんお話をされる方なので現場が明るくなりますし、大先輩なので最初は聞きづらいこともありましたが、小日向さんから野球や役者としての話を通して気軽に接してくださるので感謝しかないです。

― 鈴木亮平さん、黒木華さんの印象はいかがですか?

中沢:本当に先生にしか見えないです。亮平さんも華さんも何を質問しても真摯に向き合って答えてくださいますし、お芝居のことも撮影で大切なこともいろいろ話し合ってまとめてくださるので本当に監督であり、部長、先生です。

― 具体的に学んだこと、刺激を受けたことはありますか?

中沢:球児が多いシーンだと、カメラの画角的に顔が被って見えづらいところもあるので、体の向きや似てきてしまうベンチでの声の出し方についてキャラクターの性格に合わせて例になるワードを出してくださることがありがたいです。亮平さんの撮影の様子を観ることも多いのですが、話全体を見て「次の話がこうだから、ここではこうしない方が良い」と塚原さんと話しているのを聞いて、僕たちはそのときのシーンにしか集中できていない、全体を見ることができていないことをすごく実感しました。冷静に俯瞰して見ながらも役に集中できる方が主演にふさわしい方だと思いました。

◆中沢元紀、兵頭功海・伊藤あさひら同級生キャストの印象

― 同級生役の兵頭功海さん(根室知廣)、伊藤あさひさん(椿谷真倫)、小林虎之介さん(日沖壮磨)、橘優輝さん(久我原篤史)、生田俊平さん(楡伸次郎)の印象はいかがですか?

中沢:高校3年間は多感な時期でもありますし、子供から大人に変わる一番変化が大きい年だと思うので、3年生のシーンでは大人な部分を出そうという意識があります。兵頭くんからもそのような意識を特に感じるので、事前にみんなで話し合うようなことは無いですが、そういったシーンでの化学反応がこれから楽しみです。

― 塚原あゆ子監督や新井順子プロデューサーの印象はいかがですか?

中沢:塚原さんの演出は本当に演じやすく、自由にやらせていただいています。移動中や休憩中に、より良いシーンにするにはどうすれば良いのかという話をしていて、他愛もない話もする中でも常にお芝居の話をしているので、球児みんなの考える力も付きました。塚原さんは「この子が悲しい表情をしています。観てください」という感じではなく、観ている人に想像させる演出の仕方なので、観ている方にどう観られるかなど、いろいろな目線を持つべきだと常に感じています。どこにカメラが向いていて、どのような撮り方をされているのか、寄りなのか、引きなのか…いろいろなことを考えて演じながらも、撮影では一度頭の中を0にしてその役の人として生きないといけないと思いますが、僕にはできていないことなので頑張りたいです。新井プロデューサーは僕たちの細かいところまで見てくださるのでお母さん的存在です。

◆中沢元紀「下剋上球児」経て理想の俳優像

― 実際に放送が始まって反響はいかがですか?

中沢:自分が「日曜劇場」に出ていることに関して平常心を持って観られなくて反省点ばかり探してしまうので、家族や他の方からの素直な感想が嬉しいです。オーディションのときから課題としていたピッチングフォームについて「綺麗でかっこいい」などの言葉やDMをいただけて「頑張って良かった」と思えます。

― 「下剋上球児」を経てどのような俳優像を目指していますか?

中沢:塚原さんの演出なども受けて、ナチュラルなお芝居をする中でも魅せるところは魅せていくメリハリのあるお芝居ができる俳優さんになりたいと改めて思うようになりました。

― 最後に第7話の見どころを教えてください。

中沢:新1年生も入ってきて、越山高校野球部が動き出しますし、犬塚翔としては野球以外の部分での葛藤や悩む場面が増えてくるので、翔の生き方や人との関わり方にも注目して観ていただきたいです。最後の夏が始まる回でもあるので、迫力のある野球シーンにも注目してください!

(modelpress編集部)

◆中沢元紀(なかざわ・もとき)プロフィール

2000年2月20日生まれ。茨城県出身。2022年配信のWEB CMドラマ「メゾンハーゲンダッツ 〜8つのしあわせストーリー〜」で俳優デビュー。フジテレビ系ドラマ『ナンバMG5』(2022年)、TBSドラマストリーム『埼玉のホスト』(2023年)、映画『沈黙の艦隊』(2023年)等に出演し、着実に演技力を高めている。「下剋上球児」では、野球のプレーでのクールな一面の裏に笑顔が可愛らしい一面やふとした一言でギャップを見せ、各話“翔推し”を増やしている。

◆「下剋上球児」第7話あらすじ

2017年、夏。11年ぶりに予選1回戦を突破し念願の“夏に一勝”を手にした越山高校野球部は、続いて迎えた2回戦も強豪・伊賀商業相手に善戦。しかし楡(生田俊平)のミスからペースが崩れ、惜しくも敗北を喫する。勝てた試合を逃したショックから立ち直れず、燃え尽き気味の部員たち、そして反省から熱を出して寝込んでしまう山住(黒木華)。

そんな中「一勝したら戻ってきてほしい」という部員たちとの約束にこたえ、南雲(鈴木亮平)が監督に復帰することに。美香(井川遥)も東京から戻ってくるなど力強い援軍も得て意気込む南雲は、落ち込む部員たちを奮い立たせて実戦経験を積ませるべく、次々と他校との練習試合を組んでいく。しかしその頃、予選敗退以来部活を休み続けていた楡の身に、ある問題が起こっていた。

さらに犬塚(小日向文世)と丹羽(小泉孝太郎)は、南雲の監督復帰を快く思っておらず…。

(modelpress編集部)

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《モデルプレス》

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