<萩原利久「ミステリと言う勿れ」インタビュー>先輩・菅田将暉と4年ぶり共演で「全然持つ感情が違いました」人気漫画の実写化で“セリフよりも気を付けたこと” | NewsCafe

<萩原利久「ミステリと言う勿れ」インタビュー>先輩・菅田将暉と4年ぶり共演で「全然持つ感情が違いました」人気漫画の実写化で“セリフよりも気を付けたこと”

芸能 モデルプレス/ent/wide/show3
モデルプレスのインタビューに応じた萩原利久(C)モデルプレス
【モデルプレス=2023/09/13】俳優の萩原利久(はぎわら・りく/24)―――出演作が絶えぬ活躍ぶりを見せる彼は、映画『ミステリと言う勿れ』(9月15日公開)で事務所の先輩・菅田将暉と約4年ぶりの再共演を果たした。子役時代、兄役を演じた菅田の背中を見て俳優の道に進むことを決意した萩原。飛躍を遂げる今、濃密な芝居を交わして感じたことは?実写化作品で意識していること、苦労した役作りについても語ってもらった。

【写真】萩原利久&菅田将暉、4年ぶり共演で濃密な芝居

◆菅田将暉主演『ミステリと言う勿れ』

人気漫画を原作とし、2022年1月期に放送された連続ドラマ「ミステリと言う勿れ」(フジテレビ系)は、天然パーマがトレードマークの大学生・久能整(菅田)の魔法のようなお喋りで、いつの間にか登場人物たちが抱える様々な悩みも、事件の謎までも解かれてしまうという新感覚ミステリー。映画となって帰ってきた今作では、広島を訪れた整が、代々遺産を巡る争いで死者さえ出るといういわく付きの名家・狩集家の遺産相続事件に巻き込まれる、原作でも人気のエピソード「通称“広島編”」が描かれる。

萩原が演じるのは、その遺産相続の候補者の1人で、ヤンチャな性格だが根は真面目な波々壁新音(ははかべ・ねお)。そのほか、原菜乃華・町田啓太・柴咲コウ・松下洸平ら実力派キャストが揃った。

◆萩原利久「ミスなか」参戦で「あの中に入るんだ」

― まずはオファーを受けた時の心境をお聞かせください。

萩原:もちろん作品は存じていましたし、整くんは1回見たら忘れられないビジュアルなので、「整くんというキャラクターも作品も認知度がすごく高いだろうな」と思っていました。なので「あの中に入るんだ」という嬉しい気持ちと不思議な気持ちがありました。それと同時に広島弁のキャラクターと知って、嬉しさ半分・不安半分な感じだったような気がします(笑)。

― 原作もとても人気で、さらに連ドラの映画化。続編からの参加にプレッシャーは感じましたか?

萩原:あまりプレッシャーについては考えないようにしていました。今回は自分だけが途中参加ではなかったこともあり、そこは心強かったなと思います。

◆広島弁で苦労 “アドリブの事前相談”も

― 広島弁はどのように習得されましたか?

萩原:方言の練習から役作りに入った感じでした。聞き馴染みもなかったですし、セリフで言うとなるとある程度は定着させないといけないので難しかったです。

― 練習を重ねてからの撮影期間では、自然と広島弁が出るなんてことも?

萩原:そこまでいけたら1番いいんですけど、そうはならなかったです(笑)。ずっと方言指導の方に一緒にいてもらって、できる限り定着するようにしていました。セリフとして台本に書いてある部分は教えてもらえばいいんですけど、新音は黙っていられないタイプなので、人数が集まって喋るシーンになると、ある程度それを予知して話しそうなことを広島弁で事前に入れておかないといけない。とっさに出る反応やぼそっと出てくる一言など、何かをその場でやりたくなっても知っているものしかできない難しさはありました。

― 実際に広島弁のアドリブでセリフを言った場面はありましたか?

萩原:「こういうのを言いたい」と方言指導の方に相談して、「じゃあこう言うんじゃないか、ああ言うんじゃないか」と話しながら教えてもらっていました。

― “アドリブの事前相談”みたいな感じだったんですね(笑)。

萩原:そうですね(笑)。新音の言葉として持っておかないととっさにできないので難しかったです。

― 新音はほかと比べて温度が高いキャラクターだと感じましたが、方言以外に意識していたことはありますか?

萩原:そうなんです。まさしく温度が高いんですが、狩集家の皆さんは新音に比べてクールめな方が多いですし、整くんも過剰に何かを発することはない。会話のテンション的にも低空飛行というか、喋るだけでそうなってくるシーンが多いと思います。新音はそんな中でゲームチェンジャーじゃないですけど、場の空気や雰囲気を変えるくらいのパワーを持っている子なので、その部分に関してはすごく意識をしました。セリフをばっと言うことで一気に緊張感が上がったりとか、シーン全体のテンション的なものは、新音が担っている部分が大きかったかなと思います。そこはやっぱり意識してやっていました。

◆萩原利久、実写化作品で意識していること

― これまでも原作のある作品に出演されていますが、実写化作品だからこそ意識していることはありますか?

萩原:やっぱり原作が好きな方には嫌われたくないので…(笑)。特に漫画原作になると、表情や仕草が受け手から共通で見えるじゃないですか。小説だと読む人の想像内での動きなので、どう表現するか選択肢に若干のゆとりがありますが、漫画だと表情や仕草がちゃんと描かれているので、そこを外しすぎるとどんなにその原作のままの言葉を喋っていてもそのキャラクターには見えないのかなと思います。なので台本だけじゃなく原作もしっかり見てから、それを意識して演じています。

― 例えば原作では2つのコマで表現されているシーンでも、映像だとそのコマとコマの間も動き続けていて、その間を埋めるのも難しいところではないかと感じます。

萩原:そうですね。映像化する上でも、そこに違和感があると、どうしても1人の人としての情報が入ってこない気がします。セリフの言い方よりも気を付けなきゃいけないのかなと思う時もありました。

◆菅田将暉と約4年ぶり再共演で「新しい体験」

― 事務所の先輩である菅田さんとは「3年A組 -今から皆さんは、人質です-」(2019年/日本テレビ系)以来の再共演となりました。そこから約4年経って、気持ちに変化はありましたか?

萩原:前回は教師(菅田)と生徒(萩原)役だったのに、今回は菅田さんが年下役になるという(笑)。当時からすると考えられないようなシチュエーションだったので、面白かったというか不思議な感覚でした。教師と生徒という立場だと、必然的にパワー関係じゃないですけど、関係性が対等ではない。話し方も含め前回とは違ったので、演じてる上でもすごく印象が違うような気がしました。本当に意識しないとすぐ年下役ということを忘れそうになって(笑)、そこは不思議な体験でしたね。

― 「3年A組」からここまでの間で、萩原さんは大きく飛躍されています。前回菅田さんと一緒に演技をした時に比べて、ご自身のお芝居のレベルが上がったなと感じる場面はありましたか?

萩原:それはなかったです。でもこれまで別の作品でも菅田さんと共演はしていたんですけど、密度高く一緒に何かをする役って意外とあるようでなかったんです。どちらかというと敵対しているような役が多かった分、同じ視点になって何かをやるという役が新鮮で、見え方が全部違ったように感じました。「3年A組」だと人質にする側・される側と戦う関係性でしたが、今回は全然持つ感情が違いました。自分が成長したかは分からないですけど、同じ方向に向かってそのシーンについて話すというのがすごく良い体験であり新しい体験でした。

◆松下洸平がいると温度が上がる?

― 映画となった通称「広島編」は新音と整も含め、ずっと同じメンバーで物語が進んでいきます。皆さん年齢もバラバラですが、現場でのエピソードを教えてください。

萩原:バラバラだったからこそ仲が良かったのかなと思います。撮影中は、ずっと皆で輪になって喋っていたような記憶です。ほかの現場でも皆で話すことはあったけど、毎日一緒にいて永遠に喋っていられるというのはすごく贅沢で恵まれた環境だったなと思います。今までやってきたことも見てきたものも何もかも全員違う。そんな中で同じ話題でずっと話していられるというのが、すごく楽しい空間でした。

― 現場のムードメーカー的存在はいましたか?

萩原:松下さん。菅田さんは松下さんが来ると、「温度が2度ぐらい上がる気がする」と言っていました(笑)。

◆萩原利久の悲しみを乗り越えた方法

― モデルプレスの読者には、今壁にぶつかっている方もたくさんいます。そんな読者に向けて、萩原さんの悲しみを乗り越えた方法を教えてください。2022年11月のインタビューでは「解決するの待つしかない」と回答していただきました。

萩原:やっぱり最終的には時間だと思います。好きなことをするとか、その時間を早める方法は色々あると思いますけど、それでも引きずる部分はあるのかなと。

― 整は名言も多く、広島編でも出会った人たちを言葉で変えていきますが、萩原さんは悩んでいた時にもらって印象に残っている言葉はありますか?

萩原:悩みを人に相談しないので思いつかないですね…。自己解決する術ばかり考えちゃいます。

― それだけこれまでご自身で解決できてきたというのがすごいです。

萩原:できているかどうかは分からないですけど、なんとなく自分の中で誤魔化せてはいるんだと思います。僕は趣味で全て帳尻を合わせているところがあるので(笑)。

◆萩原利久の夢を叶える秘訣

― 最後に萩原さんが思う“夢を叶える秘訣”を教えてください。以前のインタビューでは「“好き”は大前提でやってみること」と話されています。

萩原:本当にそれに尽きると思います。そこは変わらないかもしれないです。もちろん“好き”が前提であるんですけど、やってみた結果繋がることがあったり見えることがあったりと、「やってみる」に勝るものはないのかなと思います。

― 最初に1歩を踏み出す時、怖さはないですか?

萩原:全くないわけでもないですけど、ダメだったらやめればいいし、失敗もまた経験になる。なのでとりあえずやってみる。あまりそこで深く考えなくてもいいのかもしれないです。考えれば考えるほど、止まる理由しか出てこない。もし自分1人で始めるのが嫌だったら、友達とか人を巻き込んでもいい。3人、4人でやったら怖くないものもあると思います。やってみる理由を探す方が、よっぽど夢に繋がる気がします。

― 貴重なお話をありがとうございました。

◆インタビューこぼれ話

天気の良い昼下がり、眩しい日差しが差し込む中で行われたインタビュー。窓際で柔らかな表情を見せてくれた萩原だったが、チェキ撮影では眩しすぎるあまり白飛びしてしまうハプニングが。あいにく撮り直しとなってしまったが、萩原は自ら動いて「ここだったら大丈夫かな?」と最適な撮影場所を見つけてくれた。

取材終了後には机の上に置かれていた小分けのおかきを一つだけ手にとって握りしめ、いたずらっぽい笑顔で部屋を後に。さらに“決め顔チャレンジ”ではバッチリポーズを決めるも照れてしまうなど、随所で可愛らしいギャップを見せていた。(modelpress編集部)

◆萩原利久(はぎわら・りく)プロフィール

1999年2月28日生まれ、埼玉県出身。2008年にデビュー。主な出演作にNTV「3年A組-今から皆さんは人質です-」(19)、連続テレビ小説「エール」 (20)、MBSドラマ&映画「美しい彼」シリーズ、EX「月読くんの禁断お夜食」(22)など。現在CX「真夏のシンデレラ」(毎週月曜よる9時~)にレギュラー出演中。10月期にはABC新ドラマ「たとえあなたを忘れても」(毎週日曜よる10時~)が控えている。

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《モデルプレス》

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