町田啓太「もう表現者はしなくていいや」俳優としての終着点語る 味方で居てくれた存在とは<「連続ドラマW フィクサー Season2」インタビュー> | NewsCafe

町田啓太「もう表現者はしなくていいや」俳優としての終着点語る 味方で居てくれた存在とは<「連続ドラマW フィクサー Season2」インタビュー>

芸能 モデルプレス/ent/wide/show3
モデルプレスのインタビューに応じた町田啓太(C)モデルプレス
【モデルプレス=2023/06/26】7月9日より放送スタートのWOWOWオリジナルドラマ『連続ドラマW フィクサー Season2』(毎週日曜よる10時~※全5話)に出演する俳優の町田啓太(まちだ・けいた/32)にインタビュー。3Seasonにわたる大型ドラマに出演する心境や、尊敬している人物、表と裏の顔まで、たっぷりと語ってもらった。

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◆「連続ドラマW フィクサー Season2」

本作は、2008 年に「連続ドラマW」の第1弾として始まった「パンドラ」シリーズをはじめ、「白い巨塔」「昼顔〜平日午後3時の恋人たち〜」など数々のヒット作を生み出し、2020年秋の紫綬褒章を受章した脚本家、井上由美子氏が“フィクサー”を題材に描くノンストップサスペンス。

政界、財界、法曹界など、どこの世界にも物事には表と裏がある。本作は世の中を裏から操る“フィクサー”の暗躍と金と権力に群がる人間たちを描き、3Seasonにわたる大型ドラマシリーズとして展開する。Season2では“冤罪”をテーマに、唐沢寿明扮する主人公のフィクサー・設楽拳一が暗躍するさまを描く。

町田が演じるのは大手新聞社の政治部記者・渡辺達哉(わたなべ・たつや)。周りに流されることなく、真実を追い求める実直な男である。今回、不正献金疑惑が浮上した横宮都知事の妻が倒れているところに居合わせ、殺人未遂容疑をかけられる。

◆町田啓太「フィクサー」作品の魅力語る

― 本作は3Seasonにわたる壮大な作品となっていますが、最初にオファーをいただいた時の心境はいかがでしたか?

町田:ぜひ参加させていただきたいと思いました。嬉しかったですし、光栄でしたね。このような作風で、これだけ長く関わらせてもらえる作品はなかなかないですし、ベテランの皆さんとご一緒させていただけるというのは本当にワクワクしました。

― 作品の印象や、台本を読まれた時の感想を教えてください。

町田:描こうと思ってもあまり手を着けられない“フィクサー”と言われるところに焦点を当てて作品を作るという挑戦心と、それをオリジナルでやるというところに魅力を感じました。井上さんが書かれた脚本は、それぞれのキャラクターがすごく面白くて深みがありますし、これをキャストの皆さんが「どう演じてくるのだろう」、僕も「どうそこに入っていけるのか」と想像が掻き立てられました。我が強いキャラクターが多いので、終始台本上からも緊張感が漂っていて、何がどう転んでいくか分からない感じもすごく魅力的だと思いました。

◆町田啓太、積極的アプローチで役作り

― 初めての新聞記者役ということですが、演じられていかがでしたか?

町田:真相を追っていく新聞記者という役どころだったので、僕自身もストーリー全体を楽しんで追いかけていけるような感覚でした。ストーリーテラーといいますか、沢山の情報が入ってくるキャラクターなので、出会っていく人たちもすごく様々で演じ甲斐もありましたし、現場に行くのがとにかく楽しみでした。

― 役に対してどのようなアプローチをされましたか?

町田:新聞社の方とお仕事させていただく機会があったのでお話を伺ったのですが、政治部は向上心と出世欲が人一倍強いと聞きました。達哉はまさに自分で大きなスクープを世の中に伝えたい、そういうことをして周りの目を自分に向けたい、自分の欲を満たしたいという部分があるんだろうなと思っていたので、すごく良いお話を伺えたと思います。

あとは、なぜ記者になったのかを考えたときに、元々正義感が強かったというのはもちろんですが、母との関係性がすごく大事だなと思いました。多分、片親であることが最大のポイントで“母を守らねば”という正義感と、片親であるが故に聞きたいけど、なかなか聞けないことが沢山あったんだろうなと思います。そういうところから色々なことを知りたい、追求したい、真実を知りたいという気持ちが深層的にあって、新聞記者にベクトルが向いたのかなと。考えれば考えるほど、色々な発想が浮かぶキャラクターですね。考える余地を残して描いてくださったので、考えるのが楽しかったです。

◆町田啓太、留め置いている言葉とは

― Season2では容疑者になり、また違う立場になった難しさがあると思うのですが、一貫して大事にしていることはありますか?

町田:親との関係性から来る達哉の行動原理があると思うので、そこは変わらず大事にしたいと思います。それと、彼は前のめりで色々なことに関わっていくのですが、臆さない姿勢も大事にしなければなと考えています。故に、Season2ではより苦しむこともあるのですが、達哉が突っ込んで巻き込まれていけば、経験すればするほど、人間性も少しずつ変わっていきます。監督と最初にお話させていただいた時に「人間は環境によって変わったりもするから、そこは演じていきながら、変わっても良いから」ということをおっしゃってくださって、それが僕の中で留め置いている大きなポイントの1つではあります。

― お話を聞いていると、達哉という人物に対して思い入れが強い印象を受けました。

町田:そうですね。僕自身、達哉の人間性にすごく興味を惹かれますし「知りたい」と思っているので、それがそのまま役とも通ずる部分があるのかなと思います。

◆町田啓太が尊敬する人

― 達哉は母の生き方を尊敬していますが、町田さんご自身が理想とする生き方や、尊敬している方を教えてください。

町田:僕も母はすごく尊敬していますね。3兄弟で両親は共働きだったのですが、母は家庭のことを全部やりつつ、自分も働きつつ…当時は分からなかったですが、仕事を始めてからそれがいかにすごいことか実感しました。この職業もそうですが「やりたい」「こうしたい」ということを自由にやらせてくれて、僕はわがままな性格でもあったのですが、そこを委ねてくれました。

沢山のことを考えて僕の味方で居てくれたんだなと思うと、親としても人間としてもすごくリスペクトしています。僕も色々な人に対して、そういう風にできるようになれたらいいなとは思っていますが、なかなか難しいですね…(笑)。

― お母様の存在が支えになっていたんですね。芸能活動をしている中でも、尊敬できる方に出会いましたか?

町田:この仕事をしていて思うのが、皆さん尊敬できるといいますか、色々な感性や生い立ちを持った方たちが集まっているので、より濃いなと思いますね。出会えば出会うほどリスペクトする人たちが増えていく感じです。今回も唐沢さんはじめ、皆さんすごいなと圧倒されています。

◆町田啓太の表と裏の顔

― 「どこの世界にも物事には表と裏がある」という本作のストーリーにちなんで、町田さんの表と裏の顔を教えて下さい。

町田:表はこれ(今)ですね(笑)。裏の顔は…基本的には意固地であり、頑固であり…というところはすごくありますね。

― 表にはあまり出さない?

町田:出すときは出しますね(笑)。自己主張なだけなので、あまり出しすぎないようにはしています。

◆町田啓太の悲しみを乗り越えた方法

― モデルプレスの読者の中には今、さまざまな不安を抱えている読者がいます。そういった読者へ向けて、町田さんの「悲しみを乗り越えたエピソード」を教えてください。

町田:作品に入る時は毎回試練だと思っていますし、毎回何かを乗り越えなきゃいけないなと思っています。自分自身が解消したいと思っている感情や、引っかかりというのは、そのキャラクター通して解消されることが多いです。

◆町田啓太の夢を叶える秘訣

― ドラマや映画に引っ張りだこの町田さんですが、今後の目標を教えてください。

町田:「これができたら、もう表現者はしなくていいや」と思える作品に1つでも多く関わって作れたらいいなと思います。結局は、観る人に楽しんでいただけなければ、お芝居をやる意味があまりないかなと思っているので、「今度はこうやって楽しませてくれたんだな」と思っていただけるように、1つ1つ丁寧にかつ大胆にチャレンジしていきたいなと思っています。

― モデルプレス読者の中には今、夢を追いかけている読者がたくさんいます。そういった読者に向けて、町田さんの「夢を叶える秘訣」を教えてください。

町田:夢は持っても持たなくてもいいのではないかなと思うタイプなので、自分が納得して「こうしたいな」ということを行動すれば、自ずと同じベクトルの人たちと繋がっていくと思います。

― 町田さんご自身も、これまでの人生は納得して行動に移されていたのでしょうか?

町田:はい。1つ1つ納得して進んできたと思います。

― 最後に本作の見どころをお願いします!

町田:オリジナルドラマなので、予測がつかない展開で、ずっと「どうなるんだ?」と観ている方たちの探求心をくすぐる作品になっています。1話を観ていただければ、絶対に全部観たくなると思います!状況も登場人物たちもどんどん変わっていくのがこの作品の魅力でもあるので、ぜひ行末を楽しみにしてください。

― 素敵なお話、ありがとうございました。

(modelpress編集部)

◆町田啓太(まちだ・けいた)プロフィール

1990年7月4日生まれ。群馬県出身。2010年「第3回劇団EXILEオーディション」に合格し、同年12月に舞台「ろくでなしBLUES」で俳優デビュー。2014年にNHK連続テレビ小説「花子とアン」で主人公の義弟役で注目を集めた後、NHK大河ドラマ「西郷どん」(2018)、TBS系ドラマ「中学聖日記」(2018)、Netflix「今際の国のアリス」シリーズなどの話題作に出演。テレビ東京系ドラマ「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」(2020年)でさらに躍進し、MBSドラマ特区枠「西荻窪 三ツ星洋酒堂」(2021)、フジテレビ系「テッパチ!」(2022年)などでは主演に抜擢。また、NHK大河ドラマ「光る君へ」(2024年放送予定)の放送も控えている。

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