大泉洋、映画で幼少期の写真が使われていた「親もびっくりするでしょうね」<こんにちは、母さん> | NewsCafe

大泉洋、映画で幼少期の写真が使われていた「親もびっくりするでしょうね」<こんにちは、母さん>

芸能 モデルプレス/ent/movie
「こんにちは、母さん」完成報告会見に出席した大泉洋 (C)モデルプレス
【モデルプレス=2023/03/15】俳優の吉永小百合、大泉洋、永野芽郁が15日、都内で開催された映画『こんにちは、母さん』完成報告会見に出席。大泉が作品内のシーンに言及した。

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◆山田洋次監督最新作「こんにちは、母さん」

大会社の人事部長として日々神経をすり減らし、家では妻との離婚問題や大学生になった娘・舞(永野)との関係に頭を悩ませる神崎昭夫(大泉)が、久しぶりに母・福江(吉永)が暮らす東京下町の実家を訪れたことを機に、見失っていたことに気付かされてゆく姿を描く。この日は共演することが明らかになった寺尾聰、宮藤官九郎、YOU、枝元萌、そして山田洋次監督も出席していた。

◆大泉洋、幼少期の写真が使われていた

会見後の質疑応答で、大泉は「はじめての山田組ですし、本当にまっさらな気持ちで、監督の演出に応えられるように挑もうという感じでございました」と特別な役作りはしなかったことを紹介。

また親子役の役作りのために、吉永から幼少期の写真を貸してほしいと頼まれたことを明かし「大変恥ずかしかったんですけど、子供の頃の写真をかき集めまして。映画会社を通して小百合さんに見ていただいて。そういう思いで僕との役を作ろうと思っていただいている小百合さんが、僕にはより母親のように思えて」と感慨深げな表情を見せた。

続けて「僕の北海道の事務所経由で写真を送らせてもらったものですから、正直僕もどんな写真が送られたかわからないでいたくらいだったんですけど、相当な写真が送られたようで。さらにびっくりしたのは、最終的にそれが映画で使われていたんですね」と告白。「試写を見て『これ、俺が送ったやつか?』って」「最終的に出ちゃったんです。映画に。あれはちょっとびっくりして。本当の僕の子供のときの写真が出たから。僕も驚いたし、あれは僕の親もびっくりするでしょうね」と明かした。

◆吉永小百合、大泉洋を“息子”と思った瞬間

吉永は「助監督さんを通じていただいたんですけど、その中に『おお!すごい!』っていう素晴らしい写真があって。そんなこと言っちゃいけないのかもしれないですけど、大泉さんのお風呂上がりのお写真があって、とってもかわいくて素敵でした」とにっこり。これに大泉は「はっはっは!」と笑いながら顔を伏せ、吉永は「全裸じゃないですけど、ほとんどなんですけど(笑)。もうとにかくかわいくて、『私の息子』ってそこで思いました」と白い歯を見せた。

また、吉永は永野の写真も借りていたことを明かし「舞ちゃんは8歳から俳優としてというか、子役として出られて。私の先輩。私は11歳からだから。先輩みたいなもの。すばらしいなと思って、そこでまず圧倒されています」と称賛し、これを永野は嬉しそうに聞いていた。

◆大泉洋「吉永小百合から大泉洋は産まれない」

吉永は役柄について「足袋を作る職人の夫に先立たれてしまって、1人で隅田川のほとりで足袋屋をやっている女性です。息子も離れてしまってとても寂しいんですけれども、近所にとても素敵な仲間がいて、ボランティアとしてホームレスの炊き出しなどをやって、一生懸命明るく生きていこうという役で。この映画の中で恋もしております」とにっこり。

大泉は「小百合さんの息子を演じさせていただきまして。はじめにこの役が決まったときにコメントを撮らさせてもらった時も、『吉永小百合から大泉洋は産まれない』という。言わせていただきましたけども。現場に入りますと『ああ、なんかわかんないけど間違って俺産まれたんだな』って気がいたしまして(笑)。現場では母親にしか思えない小百合さんがいらっしゃいまして。そして山田監督、本当に細かく演出していただいて、昭夫という人間を演じることができました」とコメント。

また「今回の映画の中ではずっと会社と、恋を始めてしまった母親と、自由奔放な永野芽郁ちゃん演じる娘に翻弄されて、ずっと困りっぱなしの男だったんですが、それでも最後に吹っ切れて少しだけ楽になるという人間でしたけども。それが映画の中でとっても軽やかに見事なバランスで描かれていて、本当にこういう映画を作れるのは山田さんしかいないなと、改めて感動いたしました。素晴らしい映画だと思います」と語った。

◆吉永小百合、123本目の出演作を回顧

123本目の出演作となった吉永は撮影について「監督からいろいろ『こういう風にしなさい』っておっしゃっていただいても、なかなかできなくて。『ダメだなあ』という風に思い続けて最後まで来たんですけど(笑)、最後のほうは大泉さんにとてもサポートしていただいて、励ましていただいて、ラストシーンは撮り終えることができたんですね。だんだん年を重ねると、いろんな面で衰えて台詞覚えも悪くなるし、残念なことがたくさんあるんですけど、今回の映画をやらせていただいて、本当に良かったと思っております」と回想。

初の山田組、吉永との初共演に関して大泉は「本当に緊張して現場に挑んだわけですけども、振り返ってみると毎日毎日がとにかく楽しくて。こんなに楽しい現場でいいのかなと思うくらい。まず山田組の素晴らしいところは、大体9時に終わって17時に終わるんですね。普通のサラリーマンのような生活で終わるのが本当に素晴らしくてですね。そんな現場は今はないわけですよね。山田組が終わってまた次の作品に入ったとき、うちの娘が『やっぱり山田組はよかったね』って言ったくらいで」と明かして会場を沸かせた。

◆大泉洋、吉永小百合の“恋する”姿が「可愛らしくて」

さらに、大泉は「小百合さんと過ごした時間っていうのは素敵だったし、今回の小百合さんっていうのは恋をなさるわけですけども、僕の母親という年でありながらも恋をする小百合さんが本当に可愛らしくて。私も役としては嫌なんですよね。『その年でやめてくれよ』と思うんだけども、演じている小百合さんを見ているには本当に素敵で。出来上がった映画を見たときには本当にかわいらしいし。だけど、寅さんのようにうまくいかないんですよね(笑)。その恋っていうのは。そこが切なくもあって。本当に素晴らしかった」と発言。

山田監督については「たくさんお話ししてくれて。現場でもいろんなお話をしてくれるんです。自分のシーンに関係ない話もたくさんしてくれるし。昔の映画の作り方だったりも話してくれて、そういうお話が全て自分の宝物のようで。できれば本当は全部録音しておきたかったなって思うくらい。いとおしい時間でしたね」と懐かしんでいた。

◆吉永小百合、戦後78年を表現

自身にとってどんな位置づけの作品になるか問われた吉永は「今回は戦後78年ですよね。だけれども、隅田川でたくさんの方が亡くなっていったっていうことは、なんとしてもこの映画の中で表現していただきたいなという風に思っていたら、監督が田中泯さんを通じて、そういうことを克明に出してくださって、とてもよかったと思うんです」と発言。

「私自身は、そういうこととは別にとても難しくて。現代のおばあちゃん・母親をちゃんと演じられたかどうかも全くわかってないんですけれども、そのうちにまた何度も見て反省して、次に向かえるかしらと思います」とも語った。

◆吉永小百合、ショートカットに

ショートカットの理由に関しては「舞台で加藤春子さんがこの役をなさったんですけれども、それを拝見して。加藤さんもやっぱり茶髪でいつも短いヘアにしていらして、それがとても素敵だったので、なんとしてもそうしたいと思って。監督に『これでいいでしょうか』って強引にお願いして(笑)。そしてこういう髪型になりました」と明かしていた。(modelpress編集部)

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