ようやく決めた5000勝 | NewsCafe

ようやく決めた5000勝

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ようやく決めた5000勝。中日ドラゴンズが9日、ロッテマリーンズ戦で7-6で逆転勝ちしました。これでようやく球団通算5000勝となりました。読売ジャイアンツ、阪神タイガースについて3球団目となります。ちなみに、阪神は今年の5月28日、楽天戦で達成しています。

中日の前身・名古屋軍が創設されたのは、読売の前身である大日本東京野球クラブが出来て2年後、1936年のことでした。日本のプロ野球の公式戦の最初は大東京軍と名古屋軍との試合でした。場所は甲子園。球団としても初めての勝利だったのです。戦後、名古屋ドラゴンズとなり、1953年、セリーグの6球団体制となります。

1000勝目は1955年10月の大洋戦。2000勝目は70年10月の読売ジャイアンツ戦。3000勝は87年6月のヤクルトスワローズ戦。4000勝は2002年4月、読売戦でした。試合数が時代とともに変わりますので、単純に比較できませんが、1000勝となるまで19年、それから2000勝まで15年、3000勝までが13年、4000勝まで15年ほどかかっていました。今回は13年です。

1000勝あげるのに、13年といってもピンと来ませんね。リーグ優勝の回数を見てみると、9回あります。もちろん、リーグ優勝のトップは読売で、45回もあります。最も象徴的なのはV9ですが、V10を阻止したのは中日でした。「伝統の一戦」とよく言われている阪神はリーグ優勝は5回しかしていません。広島カープの6回にも及びません。リーグだけで見れば、読売に次ぐ成績を残しているのです。

そもそも、私が中日ファンになるのは小学生の頃です。栃木出身の私がなぜ中日なの?とよく言われます。小学生の頃、夏になると、関西の親類とともに、甲子園で高校野球を観に行っていました。そして帰りはプロ野球のナイターを観ていたのです。いつもは親類のひいきチームである阪急ブレーブス戦に行っていました。内野席で観戦したものです。

しかし、ある年、阪急戦がありませんでした。そこで、阪神ー中日戦を見に行くことになったのです。プロ野球で初めて外野席で観戦することになりましたが、そのとき、中日の選手が私がいたライトスタンドにホームランを打ったのです。外野席に向かってくるホームランを初めて目にし、そのときの興奮が忘れられず、それ以来、中日ファンになったのです。

よく一部の中日ファンの中で、「先天性ファン」か「後天性ファン」か、という話になります。「先天性」の場合、中京圏に住み、家族共々ファンであり、中日以外にファンになることを知らない人のことです。いわば、家族のような付き合いです。一方、「後天性」の場合、中日を好きになる理由は後から見つけます。私の場合は、さきほどのホームランですが、なにかきかっけがあるものです。好きになる理由があるという意味では、恋愛に例えたりします。

ところで、歴史ある中日ですが、「日本一」となると2回だけしかありません。一回目は1954年。名鉄から中日新聞に球団経営が変わった年でした。日本シリーズで、パリーグ覇者の西鉄ライオンズ(現在の西武ライオンズ)に勝ちます。しかし、その後、リーグ優勝はできても、日本シリーズで勝てません。2004年にリーグ優勝し、日本シリーズでもあと1勝となりましたが、松坂率いる西武に連敗、優勝を逃しました。

2回目の日本一は2007年でした。ただ、このシーズンは、レギュラーシーズンでは2位となってしまいましたが、この年から導入されたクライマックスシリーズで、シーズン3位の阪神、シーズン1位の巨人を破り、日本シリーズに出場しています。その意味では、レギュラーシーズンでも優勝し、日本一になったというのは一回だけなのです。レギュラーシーズンで、読売を倒すことで消耗し、日本シリーズまで手が回らないのではないかと思うほどです。

そんな中日ですが、今年はどの評論家もこぞって「最下位」を予想しました。一時期、一位にいたときもありますが、現在は5位。評論家たちの予想通りになりそうな気配です。ただ、そういうときこそ、新しい戦力を試すときでもあります。まだ、カープ女子をファンに持つ広島が下にいいます。といっても、昨日現在で2ゲーム差なので、いつ抜かれても不思議ではありませんが。

どうせ、1000勝ごとの「キリ番」のときにはリーグ優勝していません。今年はのんびりやりましょう。こう弱気になってしまうのも、中日ファンの癖かもしれません。

[ライター 渋井哲也/生きづらさを抱える若者、ネットコミュニケーション、自殺問題などを取材 有料メルマガ「悩み、もがき。それでも...」(http://magazine.livedoor.com/magazine/21)を配信中]
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