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サプライズ選出は誰だ?

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バランスを重視する……。今から4年前日本代表の就任会見でイタリア人指揮官が発した言葉は初陣となったアルゼンチン戦で明確な答えとなって表れた。ディフェンスでは中央に人を集め相手からの縦パスをブロックする。意図的にサイドにボールを集めさせ、そこで奪ってからの速攻…。常に横のパス回しから攻撃のリズムをとっていたこれまでの日本代表と明らかに違う戦い方は明るい未来を予感させた。

それから4年。日本はアジア王者となり、昨年のコンフェデレーションズ杯では世界レベルの戦いを魅せた。昨年の欧州遠征ではオランダと互角に戦い、欧州でも屈指の実力を持つベルギーに競り勝った。未だに不思議に思うが日本人は自国の代表を過少評価し過ぎている。今回のブラジル大会ではそんな声をぜひとも払拭してほしいものだ。

ここから本題に入ろう。5月12日にはブラジルワールドカップに臨む23人の代表選手が発表になる。これまでの歴史から代表発表では何らかの出来事が起きる。サプライズもあればまさかの落選もあるが、こと今回に関してはサプライズ選出があるかどうかに焦点が集まっている。

ではサプライズ選出があるとすれば誰なのか?あくまで筆者の主観だが可能性があるのは次の5選手だろう。

★大久保嘉人
★中村俊輔
★田中マルクス闘莉王
★佐藤寿人
★南野拓実

ザッケローニは常々、ワールドカップはその時期にコンディションが最もいい選手を選ぶと発言している。その発言通りに行くのでは間違いなく大久保嘉人がこのサプライズ選出に最も近い人物ではないかと予想する。

昨季はキャリア最多の26得点を記録し得点王に輝くなど30歳を超えてなお進化を続けている。川崎フロンターレに移籍してから明らかに動きの質が上がり、本来持っている得点能力がフルに活かされている印象だ。前回の南アフリカワールドカップでも十分な活躍を見せたが、今なら世界を相手にしても引けを取るどころか、確実に通用するオーラを醸し出している。視察試合では常に結果を出し注目していることは間違いない。

また、ザッケローニのこれまでの話を聞いていると、"岡崎の左サイド版"の選手を探しているように思える。大久保はもちろん1トップでも何ら問題はないが中盤のサイドでも岡崎と同等の動きが可能な選手だ。

以前から根強い復帰論のある田中マルクス闘莉王は強烈なリーダーシップと高さが持ち味だがJリーグを見ているとスピードのある選手への対応が遅く、コートジボワールのシルビーニョやコロンビアのアタッカー陣が相手となると分が悪い印象だ。(これは吉田、今野にも言えることであるが。。。)中村俊輔、佐藤寿人にしてもJリーグでは絶対的な存在感を放っているがどうにもザッケローニの眼には止まらないらしい。

大久保の次に高い可能性があるのがセレッソ大阪の南野拓実だ。各年代の代表ではひとつ抜けた存在となっており今後の日本代表を引っ張っていく存在であることは間違いない。直前合宿でもキレのある動きを見せており、若手抜擢を好む指揮官からすれば、もしかしたら大久保以上に選出の可能性は高いかもしれない。

選手選考についてもうひとつ気がかりなテーマは日本協会とザッケローニの今大会での目標による所も大きい。昨年のコンフェデレーションズ杯で3戦全敗のときは「私はワールドカップ優勝の指令は受けていない」とはっきりと口にした。つまり指揮官は長期的な視点で代表チームを見ているのであり、ベテランよりは未来のある若手を抜擢すると予測できる。今後の日本代表の未来を考えるのであれば南野。今大会で優勝はともかく勝ちにいく目標を設定しているのならば大久保のサプライズがあるかも知れない。
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